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中央卸売市場法改正に関する質問主意書
参議院 第57回 第1号検討してまいりたい ×1
質問本文
佐藤首相は第五十七回国会初頭の所信表明演説において、最近における物価の上昇基調は根強いものがあることを認め、物価の安定を確保し、経済の成長を図りたいと述べている。しかるに物価上昇に寄与率の高い国民生活に必需の生鮮食料品の価格は、著しく上昇し、年末年始を控えた東京都中央卸売市場の入荷予報によつてみるも、大根、ほうれん草、みかん、りんご等の大衆必需青果物の値上りは一層酷くなると報じている。
政府は物価対策の一環としてこの流通問題をとり上げ、とくにその中心となる中央卸売市場の整備については、農林省に市場審議会を設け、その施設整備、新設計画、中央卸売市場法の改正等について検討を加え、近くその成案を得ることとなつているようである。しかし、政府の物価対策とくに生鮮食料品の流通改善の効果は少しも上らず、年末を控えその値上りは顕著で、これ以上実質所得を低下し、国民生活を窮迫に陥れることは許されない事態に直面しているといえる。この意味でわれわれは、とくに中央卸売市場法の早期改正を要望するとともに、次の諸点について政府の所信を質し、具体的な方針を明示されるよう要望するものである。
一、中央卸売市場法は大正十二年制定以来すでに四十数年を経ており、その配置、業務内容共に著しく変つている中で現実の事態に即応して、政府は、法体系を近代化し、開設者に市場の取締り、起債、用地買収等について強力な権限を与え、市場流通圏と行政区域とがはなはだしく交錯する場合は数市共同の公営企業体をも認める等開設主体の強化を図る必要があると思うが、この点をどう改正する所存であるか。
二、大都市における中央卸売市場の集散市場化、その機能の広域化にかんがみ、現在私法人となつている卸売人を公益法人に改めよとの声があるが、公共性と商業性とのかね合いにおいて、卸売人をどのように性格づけようとしているか。
三、大都市市場における仲買人の使命は重大である。これを強化、大型化し、大量迅速な取引を行ない、正しい評価と分荷を行なわしめるため仲買人を必置条件とする法改正の要望が強くなつているが、法改正に当つて仲買人をどのように規定しようと考えているか明らかにされたい。
四、流通機構の改善のためその近代化資金融資制度が新設されようとしていることは、一歩前進であるが、農林、通産、厚生三省がそれぞれの所管公庫の扱いとしようとしてせりあいの形となつている。すでに行政管理庁の指摘もあり、中央卸売市場法改正を期としてこれを一元化する意思はないか。しかして一元化する場合市場行政所管の農林省がこれを担当することが妥当であると思うがどうか。
五、物価対策としての流通機構の近代化、合理化が国民の切なる要望となつているとき、建設省、農林省、通産省、厚生省等の流通行政はバラバラであつて総合性統一性に欠けていることは融資の場合と同様である。政府は流通センター、中央卸売市場、地方市場、民営総合卸売市場等流通機関に対する行政をどう統一し、物価対策に即応しうる総合的市場行政をどう実現せしめる意図であるか、具体的対策を示されたい。
六、政府の物価対策と生鮮食料品流通改善対策が、直接その価格の安定ないし値上げ抑制につながらないのは、生鮮食料品の生産と出荷組織において、何らの価格安定基盤、価格抑制基盤が確立していないためである。この点にかんがみ、野菜生産出荷安定法、果樹農業振興特別措置法、畜産物の価格安定等に関する法律等の実質的効果をどのように挙げようとしているか、またそれらと中央卸売市場法改正とをどのように結びつけようとしているか基本方針を明らかにされたい。
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話:03-3581-3111(大代表)
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政府答弁書
一、中央卸売市場に関する制度については、最近における生鮮食料品流通をめぐる諸事情の変化を勘案して検討してまいりたいが、御指摘の問題についても、その一環として今後検討をいたしたい。
二、中央卸売市場の卸売人については、民間企業体の経済行為としての集荷販売機能を十全に発揮させることが適当であると考えているが、同時にその公共的性格に着目し、所要の公的規制および監督を行なう必要があると考える。
三、中央卸売市場の仲買人については、その役割は十分評価されなければならないと考えており、市場の円滑かつ適正な運営を図る観点にたつて、仲買人に関する法制上の規定についても、今後さらに検討いたしたい。
四、流通機構の近代化を促進するためには、生産、流通に関する行政についての関係各省の緊密な連けいに基づく総合的な運営を前提として、これと金融制度が体系的に関連づけられている必要があることは認められるが、流通部門への融資は、本質的には企業金融であるので、企業金融全体の秩序の中においてそのあり方を考えなければならない。したがつて個々の具体的な融資制度は、関係する政府金融機関の目的および機能に照らし、もつとも効率的、かつ、秩序ある運用が図られるよう、それぞれの役割に応じ、各機関に割当てられるべきものであると考える。
五、国の流通行政に関し、関係各省は、その任務と権限に応じた分野でそれぞれ施策を推進しているものであるが、今後とも関係各省間の連けいを強化し、遺憾なきを期していきたい。
六、野菜生産出荷安定法については、大消費地域における主要野菜の需要見通しの作成公表、集団産地の育成、野菜生産出荷安定資金協会制度による価格補てん事業の拡充等に努めている。果樹農業振興特別措置法については果樹農業振興基本方針の作成公表、都道府県果樹農業振興計画の作成の指導、果実生産者に対する農林漁業金融公庫資金の融通等に努めている。畜産物の価格安定等に関する法律については、畜産振興事業団による買入れ、売渡しの適正、円滑な実施等に努めているが、さらに、この法律の趣旨の実現のためには、農業団体による生産出荷の計画化の促進等の自主的努力に期待する面も大きいので農業団体による豚肉および鶏卵の調整保管の助長、国の鶏卵需給計画と密接な連けいの下に行なう全国鶏卵価格安定基金による鶏卵の価格差補てん等の措置を実施している。
これらの法律は、生鮮食料品の供給および出荷の拡大、安定等の見地から、価格、流通問題の解決に資するものであり、中央卸売市場法は、出荷された物品の消費地における円滑な集荷・分荷と公正な価格形成を目的とするものであつて、両者相まつて生鮮食料品の価格の安定と流通の円滑化に資するものである。今後ともこれらの諸制度と中央卸売市場の運営との関連について、十分配慮していきたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。