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政府の卸売市場改革に関する質問主意書
衆議院 第196回 第306号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
卸売市場制度は、国民の食生活の根幹を支える生鮮食料品等の流通を、国民のための食料安全保障の立場から、企業の一方的な思惑やその営利活動の対象にさせることなく、公共の場で、社会的な需要と供給を突き合わせ、社会的な公正価格を決定し、これを建値として提示することで国民の生活に資するという使命を果たしてきた。
一方では、生産者側に対して、需要と供給の関係による生産の過剰・不足などの状況を日々の取引状況や結果を示すことにより、過剰生産の長期化などによる生産体制の弱化、危機などを防止し、国民の食料安全保障の根幹となる生鮮食料品生産体制の安定した発展に貢献してきた。
これらと併せて、もう一つの重要な使命として、卸売市場において、生産された生鮮食料品を公正・公平に価格形成を行い、これを地域の加工業者、各種の小売や飲食店、更には旅館やホテル業などのサービス産業等々に卸すことにより、資本の大小に脅かされることのない、自立した地域経済活動と地域の雇用を育んできた。そのため卸売市場では、取引に関わる者が誰であろうとも、価格決定権を保持させてはならない、価格操作・誘導の出来る立場においてはならないという、一般にはあまり見られない「完全競争原理」が採用され、今日に至っている。
これら卸売市場の状況を踏まえ、以下質問する。
一 五月十日に衆議院農林水産委員会に付託された卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律案において、現行八十三条からなる卸売市場法の条文のうち、公正・公平な取引のためのルール(規制)の部分である合計六十四条が全文削除され、何よりも、卸売市場の社会的使命の最も重要な柱とも言うべき「第三者販売の禁止」という原則が撤廃され、大手資本などによる不当な価格操作・誘導が可能となると考えられる。このことは公正・公平な価格形成による取引という卸売市場の目的の本質を失うことになるが、政府の見解はいかがか。
二 卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律案では、これまで経済的地位を利用した特権的で不公平な行為などを厳重に監視してきた国や自治体などの公的関与を、ゼロに等しいレベルへと格段に弱めている。その上、市場ごとの細部にわたる取引ルール(業務規程)を策定する権限を担って来た「開設者」の地位そのものを、地方公共団体から民間にも開放出来るとする法案となっている。これでは、取引ルールが一部の民間企業の思いのままとなり、卸売市場はその一部にとって恣意的な運営や取引、撤退までも可能な税金投与つきの物流センターにされかねない。このリスクに関しての政府の見解はいかがか。
三 今回の改正法案によって、卸売市場が大手企業や多国籍資本の独壇場になりかねない危険がある。それは結果として、日本国民の食生活ばかりか、地元生産者や地元事業者が淘汰され、国民の圧倒的多数が依拠し、生計の拠りどころとしている地域経済の軸としての自立性・独立性が奪われるものと考えるが、政府の見解はいかがか。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
現在、国会に提出している卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)においては、卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)の一部を改正し、差別的取扱いの禁止、売買取引の方法等に関し取引参加者が遵守すべき事項を開設者が業務規程で定めることとするとともに、現行の卸売市場法で規制されている第三者販売の禁止等についても、開設者が卸売市場ごとの実態に応じて柔軟にルールを設定できることとしている。また、業務規程で定められている取引参加者が遵守すべき事項を遵守するよう開設者が指導、検査その他の措置をとることとした上で、開設者がその業務を適正に行わない場合には農林水産大臣又は都道府県知事が措置命令を発出して必要な措置をとるべき旨を命ずる等の措置を講ずることとしている。
お尋ねの「恣意的な運営や取引、撤退までも可能な税金投与つきの物流センター」及び「日本国民の食生活ばかりか、地元生産者や地元事業者が淘汰され、国民の圧倒的多数が依拠し、生計の拠りどころとしている地域経済の軸としての自立性・独立性が奪われる」の意味するところが必ずしも明らかではないが、これらの措置により、改正法案による改正後の卸売市場法の下においても、引き続き、卸売市場の適正な運営は確保され、卸売市場は生鮮食料品等の公正な取引の場として重要な役割を果たすものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。