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中央卸売市場法改正に関する質問主意書
参議院 第24回 第5号検討してまいりたい ×2
質問本文
現行中央卸売市場法は、大正十三年の制定にかかり、現に三十余年を経過しており、この間における社会経済事情の変遷、殊に人口都市集中の現象、運輸交通機関の高度の発達等により、中央卸売市場の実態も、立法当時の予想を超えるほどの変貌を見つつあるにかんがみ、同市場法改正の必要は必至とされており、政府が先般市場対策協議会を設け、これに関して諮問せられた所以であると考えるのである。しかしながら、政府の意図する所が、当面の問題のみに関する部分的改正に止まるのではないかと見られることは、甚だ遺憾である。何故に、全面的改正を躊躇せられるのであるか、次の各項に関連して、この際、政府の食品市場に関する立法に対する明確なる見解を示されんことを望むのである。
一、現行中央卸売市場法は、主として大都市における卸売市場を対象としたものであるにしても、その条章はあまりに簡単に過ぎ、食品市場法制として、遺憾とすべき点が多い。殊に、特定の市場以外の市場に関する規定を欠くため、中央卸売市場そのものの発達を妨げているものなしとしないのである。かかる見地から、現行法を全面的に改正すべきであると考えるのである。
二、市場法を改正するにあたり、特定の市場に関する制度を整備するの必要は言を待たないが、同時に普通の食品市場に関しても、基本的原則を併せ規定し、食品流通機構体系を確立すべきであると考えるのである。
三、大都市における中央市場は、特殊の性格を有するものと考えられるのであるから、これが開設その他の重要事項は、主務大臣の権限に属せしむべきは勿論であるが、これらの市場の運営に伴う認可等の行政措置については、開設者たる市の長(都の場合は知事)の権限に属せしむることとし、知事の監督を廃して、二重行政の弊を避くべきであると考える。
五、中央卸売市場の取引業務は、生産者を代表すると認むべき卸売人と、買出人側を代表すると認むべき仲買人とによつて行われている実情であるにかかわらず、仲買人の地位、性格等につき、現行法に何等の規定もないことは重大な欠陥であると考えるのである。
六、中央卸売市場における卸売人、仲買人の員数は、当該市場の実情に応じて適正に定めらるべきであるが、これに関して明確に規定すべきではないか。
七、現行法は、消費者大衆と直結している小売人の重要性にもかかわらず、殆んど何等規定するところはないが、これに登録制を設くるの可否等検討すべきものがあると考えるのである。
八、中央卸売市場指定区域内におけるいわゆる類似市場の問題については、中央卸売市場の開設者に、一定の権限を与えるの必要があり、またこれに伴い生ずることあるべき犠牲者に対しては、漁業の整理転換にあたり、現に実施せられているところに準じて、相当の補償を与えるの財政的措置を行うことを至当と考えるのである。
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政府答弁書
現行中央卸売市場法は大正十二年制定されたものであり、その後の生鮮食料品の流通取引の実情の変化にかんがみ、政府においてもこれが改正につき検討する必要を認め従来もその検討を進めて来たのであるが、殊に昨年においては、本問題の重要性にかんがみ、広く中央卸売市場関係者及び学識経験者より成る中央卸売市場対策協議会を設け、農林大臣から十一月十二日中央卸売市場の改善整備に関しとるべき方策について諮問した次第である。右の協議会において慎重討議の結果、昨年十二月十九日、別紙の通り、卸売人の整備、仲買人等の地位の確立、中央卸売市場における取引の適正化、所謂類似市場等の諸問題について答申がなされたのである。同答申においては、生鮮食料品の市場に関する根本的な問題については今後とも関係各方面の意見を聞いて慎重に検討を続けることを要望すると共に、差当り右の諸問題について必要な法的又は行政的措置をとることを要望する旨述べられている次第である。
政府としては、右の答申を尊重しつつ更に慎重考究を重ね、今国会においては、御質問の諸点におおむね触れて中央卸売市場法の改正法律案を近日提出する予定である。
次に、御質問の各項についての所見としては次の通りである。
第一点、中央卸売市場法の整備充実については、現行法律、施行規則の規定につき又その他必要と思われる事項について検討中である。
第二点、普通の食品市場に関し法律の規定を設けることについては、今後とも慎重に検討することと致したい。
第三点、中央卸売市場に関する監督措置については、開設者の市場運営の自主性を尊重しつつ、諸般の事情を考慮し適切なる監督措置をとることを考究中である。
第四点、仲買人の地位の明確化については、その必要性を考慮の上、法改正について目下考究中である。
第五点、卸売人及び仲買人の員数については、市場の実情に応じ定められるように致したいと考えており、これにつき目下検討中である。
第六点、小売人の登録制等の可否については、諸般の事情を検討する必要があり、今後とも慎重に考究したい。
第七点、所謂類似市場については、これに対し規制等の措置をとることにつき考究中である。
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