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民俗芸術「浮世絵」保存、「浮世絵美術館」建設に関する質問
参議院 第72回 第15号
質問本文
民俗芸術「浮世絵」保存、「浮世絵美術館」建設に関する質問主意書
「浮世絵」は、たんに江戸時代の庶民の風俗描写画であるにとどまらず、庶民の手によつて長年にわたつてつちかわれてきた民俗芸術の華、庶民文化の極致として、日本が世界に誇れる唯一の芸術作品であるといつても過言ではなかろう。しかし、この「浮世絵」は、我が国において未だに正当な評価が与えられていない。憂慮すべき現実すらも多々ある。
そこで、政府は、
一、国内・国外を問わず、「浮世絵」(肉筆・版画)の所在を調査、確認し、いわゆる「浮世絵戸籍簿」ともいうべき総合的な目録を作成すべきであり、その為の調査機関あるいは、研究所なりを設立すべきであると思うがどうか。
二、「浮世絵」の国、わが国に、公式の「浮世絵美術館」がひとつもない。外国から、「浮世絵」の故郷を訪問した客も、この現状には、おおいに驚き悲しんでいる。前記の調査、研究機関をも含めた総合的な「浮世絵美術館」をただちに建設すべきであると思うがどうか。
前記二点、とくに「浮世絵美術館」建設については、戦前から多くの国民によつてその必要性がさけばれており、昭和十二年衆議院に「建議案」が上程され本会議で可決され政府呈出となるも、おりからの騒然とした世情の中で、有耶無耶になつてしまつたままである。
戦後も三〇年近く経過した今日、平和で文化的な庶民の生活感覚に深く根ざした「浮世絵」の総合的な展示センターを作ることは文化財保護のみならず、国民の文化的資質向上の点からも極めて重要なことと思われる。政府の誠意ある前向きの答弁を期待するものである。
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話:03-3581-3111(大代表)
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政府答弁書
一、について
現在我が国の国・公・私立施設における浮世絵の所蔵の状況は、東京国立博物館、神奈川県立博物館のほか、財団法人平木浮世絵財団(リッカー美術館)、熱海美術館等にまとまつて保存されており、そのうち、代表的な作品十三件、六十三点については、既に重要文化財に指定されている。
東京国立博物館では、所蔵品のうち、主なものを収録した図版目録(浮世絵版画篇)三巻を刊行しているほか、浮世絵を含む全所蔵品の総合目録を刊行している。
また、海外にあるものとしては、アメリカのボストン美術館、シカゴ美術館、イギリスの大英博物館等にまとまつて保管されている。
これら国内外の浮世絵の状況の調査研究については、新たに調査機関あるいは研究所を設立せず、既存の国立博物館絵画室等を中心として、一層の促進、充実を図つていきたい。
二、について
現在浮世絵の展示については、東京国立博物館において、絵巻物、水墨画等と同様に、日本美術の一分野とし、これを美術史全体の流れの中で位置付けるため、一室を浮世絵専用に充てており、毎月二、三十点ずつを展示するほか、年に数回特定のテーマ陳列も行つている。
また、民間では、浮世絵の専門美術館として、東京に、リッカー美術館があり、浮世絵の常設展示を行つている。
今後、浮世絵の展示については、既存の国立博物館の展示を一層充実するほか、公・私立博物館、美術館等においても、展示の促進を図る方向で措置したい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。