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下水道における下水の排除方式と環境保護に関する質問

参議院 第95回 第2号

提出者
参議院
提出日
1981年9月28日
内閣転送 1981年9月30日
答弁書受領日
1981年10月6日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,259字/答弁 719字

質問本文

下水道における下水の排除方式と環境保護に関する質問主意書

下水道事業は、わが国の公共投資の中でも最も立ち遅れている分野であり、今後、集中的な投資が行われ、その整備が一層促進されなければならないものと考える。

同時に、下水道の役割も局地的な生活環境の整備から公共用水域の水質保全などの環境保護へ、さらには、水循環サイクルの構成要素としての観点から水資源確保の一翼を担うなど、質的に大きく変革しつつある。

こういう際に、従来の下水道事業の下水の排除方式に一層の検討を加え、その改善を図つていくべきものと考える。そういう観点から以下質問する。

一 下水の排除方式には、汚水及び雨水をそれぞれ別の管渠で排除する分流式と汚水及び雨水を同一の管渠で排除する合流式とがある。

(1) わが国のこれまでの下水道事業は、主として浸水対策を中心に実施されてきたことから合流式で計画されているところが多い。しかし、水質汚濁防止上の観点からは、分流式がより望ましいと考えるが、どのような指導を現在行つているか。

(2) 排除方式別の処理場数の現状はどうなつているか。

二 合流式下水道の最大の欠点は、汚水が汚濁度の高い初期雨水と混つて河海へ放流されている点にある。本来処理されるべきはずの汚水が、雨天時に限つて放流されている合流式の欠陥はどのように改善されているか。

三 合流管の能力が汚水量の増加に対処しきれないため、晴天時でも雨水吐室から汚水が堰を越えて河川へ流出する事例もある。この対策としては、どのような措置を実施しているか。

四 下水は管渠の中を自然流下で流れて行くのが普通である。しかし、排水区域内の土地に適当な勾配がない平担な地域では、下水管渠は末端に行くに従つて次第に深くならざるを得ない。

自然流下で雨水を河川等に放流することが不可能な地域も出てくる。このような時、管渠の途中にポンプ場を設け、流下によつて失われた水位を回復したり、雨水を最寄りの河海に放流したりすることが必要となり、そのためにポンプ場が設けられている。

その場合にも二及び三の場合と同様な問題が起っているが、それらに対する対応措置はどうなつているか。

五 現行法では、公共下水道から河川その他の公共の水域に放流される水質は、どのような基準の規制を受けているか。その法的根拠、また、違反に対する罰則はどうなつているか。

さらに、その水質の検査体制はどうなつているか。

六 具体的な例であるが、東京都羽田ポンプ所から海老取川に放流する汚水の水質基準の検査体制、その試験成績、汚濁度の高い生下水が放流され、周辺住民の生活環境を著しく損ねている実態を把握しているか。また、どのように対処する考えであるか。

七 下水道法において設置が義務づけられている重金属排除のための「除害施設」の都道府県別の整備状況はどうなつているか。また、特定施設からの下水道への下水の排除について、排水基準に適合するか否かの監視や検査は現在どのような体制、方法で行つているか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

(1) 新たに下水道を設置する場合には、原則として分流式下水道を採用するよう指導している。

(2) 昭和五十四年度末現在における全国の終末処理場四百二十九箇所のうち、分流式(一部合流を含む。)は二百六十二箇所、合流式(一部分流を含む。)は百六十七箇所となつている。

二、三及び四について

既設の合流式下水道については、当該地域における降水量、汚水の量及び水質、地形、下水の放流先の状況等を勘案し、必要に応じ、雨天時における雨水吐き又はポンプ場からの放流水を減少させるための管渠の増設、貯留施設の設置等の対策を講じている。

五について

公共下水道の終末処理場からの排出水の汚染状態については、水質汚濁防止法第三条第一項又は第三項に基づきその許容限度に係る排水基準が定められており、その違反については、同法第三十一条第一項に罰則が定められている。

また、当該排出水の汚染状態については、排出者にその測定義務が課されているほか、必要に応じ、都道府県知事が報告徴収、立入検査等を行い、監視している。

六について

羽田ポンプ場からの放流水について御指摘のような事実が生じているとの報告は受けていないが、東京都においては、同ポンプ場を含め、合流式下水道の改善について検討を行つていると聞いている。

七について

昭和五十五年十月末における除害施設の整備状況は、別紙のとおりである。

また、特定施設から排除される下水については、当該特定施設の設置者に水質測定義務が課されているほか、必要に応じ、下水道管理者が報告徴収、立入検査等を行い、監視している。

別紙 都道府県別除害施設設置事業場数 1/2

別紙 都道府県別除害施設設置事業場数 2/2

参議院の原文

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