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下水道整備事業の現況に関する質問主意書

衆議院 第166回 第224号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2007年5月14日
内閣転送 2007年5月16日
答弁書受領日
2007年5月22日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 1,465字/答弁 1,418字

質問本文

わが国の近代的下水道は明治時代に始まったとされているが、とくに昭和三十三年の下水道法の制定以来、下水道事業は公衆衛生の向上、水質保全など環境面及び雨水対策による公共用水域の安全確保などで大きな役割を果たしてきた。

その一方で下水道事業の現況を概観しても、検討すべき課題が多いと考える。統計数字を含め下水道事業をめぐる現況を把握し、今後の下水道事業のあり方を再検討するため、以下、質問する。

一 下水道の建設財源とされてきた自治体の下水道債借入金は、下水道経営を困難に陥れているばかりか、自治体の財政を圧迫する大きな原因となっていると広く指摘されている。下水道債借入金残高総額について、最近の実態をご説明いただきたい。また下水道債借入金残高が地方公共団体の借入金総額に占める割合について伺いたい。さらに過去三十年間で、料金不足額が一般会計の借金に振り替えられた下水道料金赤字総額を伺いたい。

二 建設費のほか下水道の維持管理費について伺いたい。自治体の下水道維持管理費総額、下水道使用料総額及び市町村の一般会計で支出される料金不足総額について、最近の実態をご説明いただきたい。また一般会計から下水道会計へ繰り出された過去十年間の総額について伺いたい。

三 小泉前内閣の三位一体改革による国庫補助負担金の削減、地方交付税交付金の圧縮が実施され、下水道事業を取り巻く環境は一段と厳しくなっていると考えるが、市町村の下水道事業財政に与える影響について、どのように考えているか見解を伺いたい。

四 北海道夕張市の財政破綻は、観光事業の失敗による債務が大きすぎて目立たないが、下水道の建設及び供用開始後の管理・運営に伴う負債が影響していることは間違いないと考える。平成十六年度末で夕張市の下水道債残高は約十八億円、十六年度までの十年間の下水道会計収入不足額は約二十億六千万円と聞いている。再建計画で下水道使用料の値上げを行うとしているが、収入不足額を埋めるには遠く及ばず、再建計画が予定どおり進まないことを危惧する。見解を伺いたい。

五 国土交通省の資料によると、下水道普及率は人口百万人以上の規模の都市で九八・四%、他方、人口五万人未満の自治体では三六・三%であり、未普及人口は二千五百万人としている。今後人口五万人未満の自治体の下水道整備が課題としているが、どのくらいの費用と期間が必要と考えているか伺いたい。

六 今後は管路の布設換え等更新のための事業が増加すると考えるが、更新のための費用及びその財源等について伺いたい。

七 合併浄化槽については下水道と同様、水質保全、生活環境の改善及び保全を図る上で有効な施設であると政府も評価しているところである(例として平成三年六月十二日付、「合併処理浄化槽設置整備事業と下水道事業との調整について」厚生省生活衛生局水道環境部長通知)。また北側前国交大臣は平成十七年の下水道法一部改正案審議の際に、「汚水処理施設の整備手法の選定については、各施設の役割、機能を総合的に勘案して、地域の実情を踏まえ地方公共団体がみずから判断することが重要」と答弁している。

今後、下水道事業が市街地から郊外へ、地方では中山間地へと移っていき、公共下水道として整備を進めるには、自治体の負担能力をはるかに超える財源が必要となることが考えられるが、下水道か合併浄化槽かの選択について、費用対効果、地方財政の健全化の面から、より適切、合理的な選択がされるよう、新たな方針を提案する考えがあるか、伺いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

平成十七年度の決算において、下水道事業債残高は三十二兆九千百七十億円となっている。普通会計債残高及び公営企業債残高の合算額のうち下水道事業債残高が占める割合は十六・五パーセントとなっている。また、お尋ねの「料金不足額が一般会計の借金に振り替えられた下水道料金赤字総額」の意味が明らかではないが、下水道事業会計における資金の不足額に対し、一般会計において起債を行った例はないものと承知している。

二について

平成十七年度の決算において、維持管理費の総額は一兆千百二億円(うち、雨水処理等に要する経費は千八百四十三億円、汚水処理に要する経費は九千二百五十九億円)である。使用料は汚水処理に係る維持管理費のほか汚水処理に係る元利償還金にも充てられるものであるが、その総額は一兆三千九百六十五億円である。下水道事業に要する経費として市町村の一般会計等から下水道事業会計へ繰り出された金額は一兆七千三百六十六億円であり、一般会計が負担すべき雨水処理経費等を除くと、八千四億円である。

また、平成八年度から平成十七年度までの間に市町村の一般会計等から下水道事業会計へ繰り出された金額の総額は十七兆二千七百九十三億円である。

三について

いわゆる三位一体の改革は、約三兆円の税源移譲、国庫補助負担金の縮減等により地方の一般財源を拡大するとともに、国・地方ともに極めて厳しい財政状況の下で、地方交付税の見直しを行ったものである。

同改革では、下水道事業に係る国庫補助負担金について一部は交付金化されたものの、下水道の整備に係る財源スキームは変わっておらず、下水道事業に要する経費のうち一般会計が負担すべき経費については、必要額を地方財政計画に計上し、地方交付税により、各地方公共団体に対して、財政措置を講じているところであり、同改革が下水道事業会計に影響を与えたとは考えていない。

四について

夕張市の財政再建計画においては、公共下水道事業会計に係る下水道使用料を引き上げた上で、不足額を一般会計から繰り出すことにより単年度収支を均衡させることとしており、既に同計画において必要額を見込んでいるが、一般会計からの繰り出しが同計画で見込んだ額よりも増加しないように、総務省として必要な助言を行ってまいりたい。

五について

下水道の整備は多額の費用を要することから、事業主体である地方公共団体において、社会情勢等の変化を踏まえ、下水道により汚水処理を行う区域等について、現在見直しを行っているものと承知している。お尋ねの人口五万人未満の地方公共団体の下水道整備のための費用総額と整備期間がどの程度となるかについて、国としては、見積りを行っていない。

六について

下水道施設の改築については、事業主体である地方公共団体において、その老朽化の程度等を踏まえ、改築の時期及び方法について検討が行われることとなるが、改築は、主に国庫補助負担金や地方債を財源として行われるものと考えている。

また、お尋ねの改築のための費用総額がどの程度となるかについて、国としては、見積りを行っていない。

七について

汚水処理施設の整備に関しては、地方公共団体が、各種汚水処理施設の有する特性、経済性等を総合的に勘案し、地域の実情に応じた効率的かつ適正な整備手法の選定を行うことが重要である。このため、現段階では、御指摘のような新たな方針を提案することは、考えていない。

衆議院の原文

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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