Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第113回

オゾン層を破壊するフロンを使用する化学畳床のJIS規格化等に関する質問主意書

衆議院 第113回 第31号

提出者
衆議院
提出日
1988年12月16日
内閣転送 1988年12月21日
答弁書受領日
1989年1月13日
提出から28日
答弁の項目数
6
質問 1,456字/答弁 1,324字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

オゾン層を破壊するフロンを使用する化学畳床のJIS規格化等に関する質問主意書

私は、世界的な緊急課題であるフロンガスによるオゾン層の破壊問題を、衆議院決算委員会と二度の質問主意書で採り上げてきた。これに対し竹下総理は、地球環境問題に関する国際会議を我が国において開催するとの積極的熱意を表明した。しかし通産省はこの主旨に反し、フロンを使用して製造する化学畳床のJIS化を急ぎ、結果的にフロン規制に逆行する態度をとつている。これは国際的趨勢から見ても恥ずべき行為である。

よつて次の質問をする。

一 本年十月、オランダのハーグで開催された国連環境計画(UNEP)の専門家会議などで、モントリオール議定書が完全実施されても、フロンガスの影響は従来予想されていたよりももつと大きく、破壊されていたオゾン層は回復しないことなどが確認されたというが、環境庁はどのように把握しているか。

二 フロンは、オゾン層を破壊するだけでなく、地球の温暖化(温室効果)において、CO2の一万倍もの寄与度があると各種の研究機関によつて指摘されている。本年十一月、EC委員会においても、フロンの温室効果という問題点が指摘され、二千年に消費を全面禁止する案をまとめたと聞くが、環境庁はどのように把握しているか。

三 こうした世界の動きのなかで、日本の通産省の対応には問題がある。フロンを使用し、フロンガスを大気中に放出させる製品をなぜ急いでJIS認定をするのか、極めて疑問である。工業標準化法の目的に「適正且つ……」とあるが、フロンガスの放出を助長する製品のJIS化は、この目的の「適正」という文言に反するのではないか、答えられたい。

四 先の答弁書(内閣衆質一一三第二〇号)によれば、日本工業標準調査会建築部会ポリスチレンフォーム畳床専門委員会においては、フロンガスの環境への影響の評価について審議していないとの答弁であつた。この際、フロンガスはオゾン層を破壊し、人の皮膚がんや植物の生態系への悪影響ばかりでなく、地球の温暖化を進め、ひいては人類存亡の危機をも招きかねないという問題をはらんでいることを認識し、それを前提に同委員会において議論をやり直すべきではないかと考えるが、政府の見解を問う。

五 また、本年十二月八日の東京都議会で、メーカー側がフロンガスを使わない畳床素材の研究開発を進めており、都の公社住宅においても、フロンガスを使用しない製品に切り替えていくとの方針が明らかにされている。国としても代替品の研究開発に努めるべきであると考えるが、研究をしているのかいないのか、現状を明らかにされたい。

六 繰り返し指摘するが、オゾン層を破壊するフロンガスを使用して製造するポリスチレンフォームを素材とした化学畳床を急いでJIS化しなければならない理由が理解できない。通産省はオゾン層保護を無視してあくまでもJIS化を進める考えか、改めて見解を求める。

七 ポリスチレンフォームを素材とした化学畳床の近年における生産量の伸びからみて、JIS化することによりさらに生産量は伸びることが見込まれる。環境庁は、この傾向についてフロン法の規制スケジュール達成と地球環境問題の観点からどのように考えるのか、見解を求める。

八 東京都は、化学畳床の廃棄に当たつて、破砕しないで埋立処分するよう指導すると伝えられているが、環境に及ぼす影響の観点からみて国はどのような対策を持つているのか、明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

昭和六十三年十月十七日から十八日にかけて国際連合環境計画の主催によりオランダ王国のハーグ市で開催された「オゾン層の科学的知見に関する専門家会議」に関する国際連合環境計画の報告書等によれば、オゾン層に与える特定のフロン等の影響等に関しては、主に、次の事項等が指摘されていると承知している。

1 「国際的オゾントレンドパネル」における全オゾン量の観測データの解析結果によれば、北半球の一定地域における全オゾン量は、昭和四十五年以降減少傾向を示していること。

2 オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(以下「モントリオール議定書」という。)に基づく対策が完全に実施されたとしても、オゾン層破壊に直接関係する特定のフロンに起因する大気中塩素濃度は、今後五十年間に現在の濃度の約二倍になると予測されること。

また、同会議の結果を踏まえ、今後モントリオール議定書に定められている規制水準の評価のための科学的な知見の取りまとめを、世界の主要な科学者によって構成されるアセスメントパネルの設置により行うことが決定されたと承知している。

二について

昭和六十三年十一月二十四日に開催された「欧州共同体環境相理事会」において、世界の環境を守る上で、EC及びその加盟国が先導的な役割を果たすべきであるとの内容を含む宣言が採択されたが、フロンの規制強化に関しては結論が得られなかったと承知している。

三、四及び六について

通商産業省としては、特定のフロン等の製造の規制並びに排出の抑制及び使用の合理化については、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(昭和六十三年法律第五十三号。以下「法」という。)に基づき、適正に行うこととしている。

化学畳床の工業標準の制定に関しては、法に基づきフロンの製造等について適正な規制が行われることを前提として、製品たる畳床の品質の改善の観点から、日本工業標準調査会建築部会ポリスチレンフォーム畳床専門委員会において審議が進められているところであり、通商産業省としては、同専門委員会及びその上部機関である建築部会の審議の結果を踏まえ、対処してまいりたい。

五について

ポリスチレンフォーム畳床及びインシュレーションファイバーボード・ポリスチレンフォーム畳床に用いるポリスチレンフォームを製造する際に使用されるフロン一一及びフロン一二の代替ガスとして、フロン一四二b等が考えられており、現在、押出発泡ポリスチレンメーカーが、これら代替ガスを用いた製造設備及び製造方法に関する研究開発を行っていると承知している。

七について

環境庁としては、国際的に協力してオゾン層を保護する観点から、特定のフロン等の生産量及び消費量を全体として削減することを内容としたモントリオール議定書の的確かつ円滑な実施を確保するために、法に基づき、特定のフロン等に関する製造数量の規制、各種の分野における排出の抑制及び使用の合理化等の措置を適切に講ずることが必要であると考えている。

八について

フロンが環境に及ぼす影響については、法により対策を採ることとなっており、化学畳床の廃棄に当たっての特別の措置を講ずることとはしていない。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1988年9月13日 草川昭三 答弁 1988年9月30日
衆議院 第113回 第14号
提出 2000年8月9日 加藤 修一 答弁 2000年9月12日
参議院 第149回 第12号検討してまいりたい ×3
提出 1989年3月10日 藤原房雄 答弁 1989年3月31日
衆議院 第114回 第12号
提出 1999年8月12日 但馬 久美 答弁 1999年9月14日
参議院 第145回 第31号お答えすることは困難 ×2

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる