Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第114回

地球環境保全対策に関する質問主意書

衆議院 第114回 第12号

提出者
衆議院
提出日
1989年3月10日
内閣転送 1989年3月13日
答弁書受領日
1989年3月31日
提出から21日
答弁の項目数
8
質問 2,033字/答弁 2,023字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

地域環境保全対策に関する質問主意書

近年、地球規模の環境問題に関係する各種の国際会議が頻繁に開催され、その対策について論議されている。また、七月の先進国首脳会議(アルシュ・サミット)においても主要な議題となることが予想されている。

地球的規模の森林破壊、砂漠化の拡大、エネルギー消費拡大に伴う硫黄酸化物、窒素酸化物、炭酸ガス及びフロンガス等の増大は、世界各地で酸性雨の拡大と気温の上昇、オゾン層の破壊等をもたらし、地球環境に重大な影響を与えている。また、海洋汚染においても、海洋生物と海洋生態系に多大な被害をもたらすなど深刻化の一途を辿っている。いまや至るところにおいて人間と自然の調和が崩壊しつつあり、「地球の危機」が有識者から叫ばれている。こうした状況は、人類の活動の規模の拡大が地球の環境容量を超えて、地球生態系に危機的状況をもたらしているとみるべきであり、地球の環境保全について世界各国が早急に合意形成を図り、総力を挙げてこうした地球の危機を防止しなければならない時である。

第百十四回国会における竹下総理大臣の施政方針演説においても、この点に触れているが、まだまだ不十分である。地球環境保全については、もはや抽象的な議論や調査研究のみに終始する段階ではなく、具体策が実施されていかねばならない。

特に、我が国は、公害先進国、資源輸入大国として、地球的規模の環境問題の解決のため世界の先頭に立って大きな役割を果たさなければならないと考える。

よって、地球規模の環境問題に関する政府の施策について質問する。

一 我が国が、地球環境保全について総合的、計画的に推進していくために関係省庁による「地球環境総合対策会議」を設置するとともに、国・地方公共団体とNGO等民間団体が一体となって「地球環境再生計画」(仮称)を策定し、二国間や多国間或いは国連等の国際機関において実施のための協議をしていくべきと考えるがどうか。

二 地球環境の問題は、単なる環境問題ではなく人口・資源エネルギー・食糧問題及び南北問題等の様々な要因の絡み合った複雑な問題であり、そのため、長い時間と忍耐と深い英知が必要である。その意味で、内外の賢人を集め一定の権限を持った総理大臣直属の「二十一世紀地球的規模問題プロジェクトチーム」(仮称)を設置して、長期的かつ強力な取組みを図るべきであると考えるがどうか。

三 地球規模の環境問題を議題として、今年三月五日よりオゾン保護国際会議がロンドンで開かれた。その国際会議における討議の結果、議長は「オゾン層を守るため行動を起こすことで全参加国が合意した。フロンガスを究極的に全廃することが共通の認識である」との声明を発表した。これは、今年一月一日発効された「モントリオール議定書」の目標値より、さらに規制を強化しようとするものである。我が国としても、これに対応する諸施策を早急に講じなければならない。その意味において、我が国もフロンガス規制の全面的な使用・生産禁止を行うとともに、地球の温室効果の主因となっている炭酸ガスについてもその具体的な削減目標を定め、国際的規制を強く世界各国に呼び掛けていくべきであると考えるが、どう認識しているか。

四 今日までの国内における環境対策では、産業活動に与える影響に配慮し、現実的な対応との方針で進めてきたため対策の遅れが問題になった。このたびのオゾン保護国際会議における議長声明でも、フロンガスに代わる無公害化学物質の早急な開発を産業界、科学者に呼び掛けている。我が国は、これら諸対策に先導的な役割を担うべきと思うが、平成元年度予算の中で各省庁の地球規模の環境対策の調査・研究・諸施策等関連予算についてどのように措置しているか。

五 ODA(政府開発援助)予算を一九九〇年までに国際目標である対GNPの〇・七%にまで拡大するとともに、特に公害防止、環境管理、砂漠化防止、植林、省資源・省エネルギー及び廃棄物処理等環境保全に関する国際協力や援助の増大を推進すべきであると考えるがどうか。

六 我が国が関与するあらゆる開発援助計画においては、環境アセスメント並びに公害防止、環境保全対策等を実施するよう義務付け、また、そのための技術指導を進めるべきであると考えるがどうか。

七 公害防止、環境保全・管理、廃棄物処理、無公害生産システム、省資源・省エネルギー等に関し、より効率の高い技術及びシステム(社会システムも含め)を開発し、普及させていくとともに、援助国に適合した技術・システムを開発し、技術援助・移転を推進すべきであると考えるがどうか。

八 地球再生に必要な財源を確保するため、先進国の拠出金、企業等からの寄付を募る「地球環境再生基金」の設置を世界各国に呼び掛け、この基金で地球環境大学の創設や、関係研究機関、地球環境保全運動等へ助成していくべきだと考えるがどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

地球環境問題への取組に当たっては、関係省庁間の密接な連携はもとより、地方公共団体、民間等の協力が不可欠であり、現在、関係十二省庁から構成される「地球環境問題関係省庁連絡会議」を通じ、情報交換・意見交換等を実施することにより連携を図りつつ各種施策を推進するとともに、地方公共団体及び民間団体に対しても情報の提供、協力の要請等を行っている。

我が国は、今後とも二国間協力や国連環境計画(UNEP)の活動等を通じて地球環境問題に対し積極的に取り組む所存であり、本年秋には国連環境計画との共催で地球環境保全に関する国際会議を東京において開催する予定である。

二について

我が国では、昭和五十五年以来環境庁長官の委嘱により、学識経験者から成る「地球的規模の環境問題に関する懇談会」(座長:大来佐武郎元外相)が地球環境問題に対する取組の在り方につき検討を重ねてきており、これまでに四回報告書を取りまとめている。

同懇談会においては、地球環境問題についてその背景となる要因も含め大所高所に立った議論が行われてきており、今後ともその成果を地球環境問題への我が国の取組にいかしてまいりたいと考えている。

三について

我が国としては、モントリオール議定書附属書Aに定める特定のフロンの究極的全廃という目標の実現に向けて、今後とも同議定書締約国会議の場等において、世界各国と協調しつつ、積極的に対応していく所存である。

地球温暖化への対応策については、世界気象機関(WMO)及び国連環境計画の下に設けられた「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」において具体的な検討作業が現在進められており、日本政府もこれに積極的に参画しているところである。

我が国としては、この検討結果等を踏まえ、地球温暖化防止のために国際的に連携して積極的に取り組んでまいる所存である。

四について

地球環境問題への取組の重要性にかんがみ、平成元年度予算においては、「フロン代替物質の対流圏内における分解過程等に関する研究」(三千九百万円)、「フロン等の国際的規制問題関連対策」(四千八百万円)等フロン代替品の開発及び普及に関連する経費を含め、所要の地球環境問題に関する調査、研究その他の施策のための予算が計上されているところである。

五について

政府としては、第四次中期目標において、先進援助国のODA総額に占める我が国の分担割合を、中期目標計画期間中に、先進援助国中の我が国の経済規模に見合った水準に引き上げることを念頭において、千九百九十二年までの向こう五年間のODA実績総額を五百億ドル以上とするよう努め、あわせて、ODAの対GNP比率の着実な改善を図ることとしている。

開発途上国の経済社会開発において、環境保全に十分配慮しつつ、これを進めることが重要であるとの認識が近年国際的に高まってきており、また地球環境問題への対応がますます重要になってきている。我が国としても、かかる認識を十分踏まえて、国連環境計画、国連食糧農業機関(FAO)、国際熱帯木材機関(ITTO)等の国際機関を通じた協力や、森林保全、公害防止、砂漠化防止、省エネルギー等に対する二国間協力、これら分野における途上国の人造り等、様々な分野での協力を積極的に行っており、今後とも、かかる協力を鋭意実施していく考えである。

六について

政府としても、開発援助において環境保全に十分配慮しつつこれを進めることが重要であることは、これを十分認識している。

かかる考えの下、我が国は、従来から政府開発援助を実施する際、大気汚染、騒音、地下水汚染、動植物生態等、種々の角度から環境への配慮を怠らないよう努力している。

今後とも、援助の実施に際し環境に対する影響に十分配慮するよう努めるとともに、途上国自身の環境問題に対処する能力を高めるため、環境分野における途上国の人造りに協力してまいりたい。

七について

政府としては、従来から、公害防止、廃棄物処理、省資源・省エネルギー等に関し、より効率の高い技術及びシステムの開発・普及に努めてきたところであるが、今後とも、その重要性にかんがみ、引き続き努力してまいりたい。

我が国の経済協力は、第一義的に相手国の要請に基づき実施しているところ、被援助国に適合した技術の移転についても相手国の実情ないし要請を把握した上で途上国のニーズに応じた協力を実施しているところである。

我が国は、公害防止等様々な環境関連分野での協力を積極的に行っており、今後とも可能な限りかかる協力を実施していく考えである。

八について

国連環境計画には各国の任意拠出による環境基金が設けられており、その大半は地球環境保全のための各種プログラムに配分されている。

我が国は、同基金に対し昭和六十三年度で四百七十五万ドル(全拠出額の約十四パーセント)を拠出しており、これは米国に次いで世界第二位である。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1992年5月21日 上田 耕一郎 答弁 1992年6月19日
参議院 第123回 第16号
提出 1972年7月12日 土井たか子 答弁 1972年7月18日
衆議院 第69回 第6号検討してまいりたい ×2
提出 1988年2月2日 安藤巖 外一名 答弁 1988年2月19日
衆議院 第112回 第6号お答えすることは困難 ×4
提出 1988年5月25日 藤原房雄 答弁 1988年6月21日
衆議院 第112回 第33号
提出 1986年11月21日 滝沢幸助 答弁 1986年12月19日
衆議院 第107回 第17号検討してまいりたい ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる