ことばで探す › 衆議院 第114回
浦和市におけるリクルートコスモス社所有地に関する質問主意書
衆議院 第114回 第10号
質問本文
衆議院議長 原 健三郎 殿
浦和市におけるリクルートコスモス社所有地に関する質問主意書
特別土地保有税の免税措置の在り方、及び浦和市におけるリクルートコスモス社所有地に対するその適用等について質問する。
一 地方税法六〇三条の二に関する自治省通達(昭和五十三年四月一日付自治固第三八号)によって、現在税の減免を行っている箇所、理由、現状、所有者、免除税額について明示されたい。
二 これらの減免が「公共の福祉」につながるものとした場合、秘密的取扱いは許されないものと解される。この場合、当該市町村長には納税義務の免除措置の内容について、他の納税者たる市町村民に対して公表する義務があるべきだが、そのために政府は如何なる措置を講じたか説明されたい。
三 一般的に固定資産税を納入している国民との均衡についてどのような配慮がなされたか、いかなる基準で均衡を計ったか明らかにされたい。
四 同通達によれば、税の免除制度の適用対象について、恒久性を有する「建物、構築物又は特定施設が設置され、既に社会通念上程度の利用がされている土地」と規定しているが、かかる対象を規定した趣旨及び社会的経済的に必要とされた条件について説明されたい。
五 同通達は、免除制度の適用について、「当該土地の利用状況、当該地域の計画的な土地利用との適合性等に応じて、個別的、具体的に……判定する」としているが、いかなる条件を判定の基準とするのか明らかにされたい。
六 「免税の具体的運用において地域間の不均衡を生ずることは適当でないので……十分配慮する」とあるが、極めて主観的な判断であり、客観的には著しく不当な事態を招くおそれがある。誰がこれをチェックする仕組みになっているのか、固定資産評価委員会は何ら関与せず、市町村長の認定のみに関わらしめた理由を明確にされたい。
七 右の免税措置によって生じる固定資産税の収入不足は、地方交付税の算定に当たってどのように処理されるのか明示されたい。
基準収入額の算定に当たって控除されるのか、また、この分は、他の分野において補填されるのか。特に、浦和市沼影におけるリクルートコスモス社の所有地の場合、浦和市の地方交付税の算定はどのように処理されているのか示されたい。
八 浦和市沼影におけるリクルートコスモス社所有の土地については、昭和五十七年五月二十八日、当時の所有者である森下製薬及び銭高組が国土利用計画法に定める届出を県に対して行った。この時の売買合意価格は一平方米当たり五十一万円として七十六億五千万円であったが、県に対する届出は六十億円余であった。しかし県は、右金額は高すぎるとして三十八億円程度に引き下げる指導を行った。このため森下製薬及び銭高組は、「契約は当事者間で合意しなかった」として届出を撤回し、翌五十八年五月、銭高組は森下製薬を相手として、大阪簡裁に民事調停の申請を行い、これに環境開発KK(現リクルートコスモス社)が「第三者指名」の形で参加した。
その結果、昭和五十八年八月一日調停が成立し、六十五億円でリクルートコスモスに所有権の移転が行われた。
このケースは、国土利用計画法の制約を免れるため意図的に裁判所による調停を利用したものであると考えるが、政府の所見を問いたい。
また、県の指導は何故裁判に生かされなかったのか。かかる「かごぬけ方式」が容認されることは、法の精神と行政の権威に鑑み重大な疑義があると思うが、所見並びに対応策を問う。
九 駅舎変更とリクルートの便宜供与の関係について疑義があり、この関係を明らかにされたい。
武蔵浦和駅は、昭和五十八年三月駅前広場の用地買収が困難などを理由に当初計画(昭和五十六年三月時)より一〇〇米近く南方、即ちリクルートコスモス所有地に意図的に近づけ、便宜を供与したものと解されるが、関係機関のそれぞれの見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
箇所、理由、現状、所有者については、調査していない。免除税額については、昭和六十二年度分の実績で全国で約千五百億円である。
二について
市町村長は、個々の納税義務の免除の内容について、公表する義務はなく、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二十二条においては、地方税に関する調査に従事している者は、その事務に関して知り得た秘密を漏らした場合には、懲役又は罰金に処する旨が規定されているところである。
なお、特別土地保有税の納税義務の免除制度は、特別土地保有税が投機的な土地取引の抑制と併せて土地の有効利用の促進を図るために設けられている市町村の税であることにかんがみ、市町村長が社会通念上相当程度の利用がなされていると認めた土地については、当該土地に係る特別土地保有税の納税義務を免除することが適当であるという趣旨で設けられたものである。
三について
特別土地保有税は、投機的な土地取引の抑制と土地の有効利用の促進を図るために設けられている税であり、固定資産税とは別個のものであって、固定資産税は、特別土地保有税の免除の有無とかかわりなく課税されるものである。
四について
特別土地保有税によって未利用地の取得及び保有に重課することにより、投機的な土地取引の抑制に加えて土地の有効利用の促進を図ることとされた際に、恒久的な利用に供される建物等の用に供する土地として、社会通念上相当程度の利用がなされていると認められる土地については、負担を求めることが適当でないと考えられるに至り、納税義務の免除制度が創設されたものである。
五について
特別土地保有税の納税義務の免除制度の適用対象とされる土地は、�@恒久的な利用に供される建物若しくは構築物の敷地の用に供する土地又は�A建物、構築物その他の工作物及びこれらと一体的に利用されている土地により構成されている恒久的な利用に供される施設の用に供する土地で、当該土地を含む周辺の地域における計画的な土地利用に適合する土地であることについて市町村長が認定したものである。
この場合、「恒久的な利用に供される建物若しくは構築物」の判定については、�@その構造及び工法からみて仮設のものでなく、�A相当の期間にわたって利用されると認められること、「恒久的な利用に供される施設」の判定については、�@その整備状況が通常必要とされる水準に達しており、�A相当の期間にわたって利用されると認められ、�Bその効用を維持するため通常必要とされる管理が行われると認められることが必要である。また、「当該土地を含む周辺の地域における計画的な土地利用に適合する土地」の判定については、当該市町村に係る国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)に基づく土地利用基本計画、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)に基づく都市計画等を総合的に勘案し、当該土地の利用が、当該地域における計画的な土地利用を進めることについて、積極的に寄与するか、又は特段の支障を生じないと認められることが必要である。
六について
市町村長が特別土地保有税の納税義務の免除の認定を行うに当たっては、当該認定の中立、公正を担保し、かつ、その慎重な取扱いを期する観点から、土地利用、都市計画又は土地に関する税制について学識経験のある者等によって構成する各市町村に設置される特別土地保有税審議会の議を経なければならないこととされているところである。
なお、納税義務の免除の運用に当たって市町村間の不均衡を生じることがないよう、自治省において、通達等により、一般的に指導、助言しているところである。
七について
地方交付税の基準財政収入額の算定に当たっては、特別土地保有税に係る地方税法第六百三条の二第六項の規定によって前年度中に徴収猶予した税額を当該年度の基準税額から控除して算定することとしている。このため、同条第一項の納税義務の免除に係る特別土地保有税の減少分は、基準財政収入額には算入されないこととなる。
八について
御指摘のケースについては、埼玉県から、国土利用計画法に違反するものであるとの判断には至っていないと聞いている。
政府としては、一昨年七月、土地取引に係る即決和解、民事調停等の事案の処理に必要となる情報を裁判所に対して提供するなどの態勢を整えたところであり、このような態勢を通じ、適切な対応を図っているところである。
九について
武蔵浦和駅の駅舎の位置については、日本国有鉄道において、同駅施設に係る利用者の利便の確保及び工事費の節減について検討を行った結果、決定されたものと聞いている。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。