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皇室財産への課税等に関する質問主意書

衆議院 第114回 第29号お答えすることは困難 ×1

提出者
衆議院
提出日
1989年6月16日
内閣転送 1989年6月21日
答弁書受領日
1989年7月4日
提出から18日
答弁の項目数
6
質問 944字/答弁 943字

質問本文

衆議院議長 田村 元 殿

皇室財産への課税等に關する質問主意書

先帝の崩御に伴ひ繼承された、いはゆる皇室財産に對し相續税を課することは、皇室の無私廣大な慈愛を敬尊して止まない國民感情に反するとともに、皇室の歴史的・精神的意義を否定する制度であり廢止されるべきである。

これは、昭和二十年十一月占領軍による皇室財産凍結令に端を發した思想で、速かなる是正を求める聲は國民のうちに滿ち充ちてゐる。

よって、政府の對策を促すため質問する。

一 皇室はもとより姓氏を有せられず、御名は皇統譜に列せられるのみで、國民及び市(都)民としての戸籍に登されることはない。

從って選擧權・被選擧權をはじめ、いはゆる國民の權利義務は一切持たれてゐない。然るに、ひとり相續税のみを課することはその法理論的根據を見出し難い。所見如何。

二 いはゆる皇室財産中、課税されるべきものと、課税されないものとの區別を問ふ。

その根據が皇室經濟法第七條にありとすれば、「由�獅�る物」の由�獅フ有無を判斷するは誰人であるか。明答されたい。

三 この課税は一般國民それと等しく陛下の御申告によるものであるか。如何。

四 もし然りとすれば、その申告に誤りがあり、或いは過少でありとする場合には、一般國民のそれの如く修正申告を求めるか。

もし納期内に完納されないことがあれば、如何なる措置をとり得るか。一般國民に對する如く督促状を發し、或いは差押を行ふか。

これらのことを考へる時、この課税はまことに實際的でない。所見如何。

五 右によって課せられた納税はいづれの豫算より支拂はれるか。六月十四日衆議院法務委員會における宮内庁宮尾次長の答辯の如く、相續財産の中より支拂ふとすれば、今後幾代か皇位が繼承さるるに及び皇室が無財産になられる事態なしとしない。それで良いか。

六 以上各項に記述した如く、そもそも國民としての義務と權利を有せられず、ことに職業選擇の自由を持たれぬ皇室に對し、一般國民と同じ法を適用することが基本的に誤りであると思考するが、見解如何。

七 ここに政府は、速かに皇室經濟法及び相續税法その他必要な法の改正等を通じ、我國の歴史と、國民感情に照して馴染まない皇室への課税を廢止すべきである。所見如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び七について

天皇は、憲法上、日本国及び日本国民統合の象徴であり、また、その地位は世襲とされている点で、特別の地位を有されており、この意味で一般国民の取扱いと異なった面があることは御指摘のとおりである。

このことから相続税の課税に当たっては、相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)第十二条第一項第一号において、「皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)第七条の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物」については、その特殊性にかんがみ非課税とされているところであるが、それ以外の財産、例えば有価証券、預金などについては、一般国民と同様相続税の課税の対象とされているところである。

本件は、現行法制全体にかかわる問題であり、現在御指摘の法律改正を行うことは困難であるので、現行法制に基づいて適正に処理されるべきものである。

二について

皇室が有する財産としては、皇室経済法第七条において皇嗣が受けることと規定されている皇位とともに伝わるべき由緒ある物及びこれ以外の財産があるが、同条の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物は相続税法において非課税財産とされているので、これ以外の財産が相続税の課税対象となる。

なお、皇居、葉山・那須御用邸などの皇室用財産は、国有財産であるところから相続税の課税対象とはならない。

また、皇室経済法第七条に規定する「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」に該当するかどうかの判断は、必要に応じ関係機関の意見を聴いて、同法を所管する宮内庁において行う。

三について

先例によれば、宮内庁の内廷会計主管が代理して申告することとなっている。

四について

本件については、宮内庁において、国税庁とも相談しつつ慎重に検討の上、適正に申告されるものと考えている。

五について

租税については、法令の定めるところにより適正に処理されるべきものであり、御指摘の相続税は、相続により取得された財産の中から納付される。

六について

天皇は、憲法上、日本国及び日本国民統合の象徴であり、また、その地位は世襲とされている点で、特別の地位を有されており、この意味で一般国民の取扱いと異なった面があることは御指摘のとおりであるが、その他の面においては、一般国民と同様の法規の適用があると考える。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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