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COGEMAガラス固化体残滓仕様の検討に関する質問主意書
衆議院 第132回 第8号
質問本文
COGEMAガラス固化残滓仕様の検討に関する質問主意書
COGEMAより提示された一九八六年九月一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様」(以下「提示仕様」という。)は電力各社により検討された。
その結果を電力各社は、原子力安全局に一九八八年一月二一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様に関するお願い」(以下「お願い」という。)で検討をお願いした。
原子力安全局は電力各社の願い出を検討し、原子力局長名の同年八月三一日付け「COGEMAガラス固化残滓仕様について」(以下「通知」という。)で電力各社の結論は妥当なものであると判断したことを通知した。
「提示仕様」の科学的な安全性と健全性の証明および保証は、青森県民のみならず世界各国の注目するところであるにもかかわらず、電力各社および原子力安全局の検討資料は未公開となっている。電力各社および原子力安全局が何を検討し、何が妥当であると結論、判断をしたのか不明である。
従って、「提示仕様」と電力各社および原子力安全局の検討について以下の質問をする。
一 「提示仕様」と貯蔵管理条件について
1 「提示仕様」は、どのような貯蔵管理形態を想定したものか。それとも貯蔵管理形態は想定していないのか。
2 「提示仕様」は、日本での貯蔵管理形態「ガラス固化体を抜き出し、九段積みにし五十年間貯蔵管理する」(以下「日本の貯蔵管理形態」という。)を前提とした仕様なのか。
3 「提示仕様」が「日本の貯蔵管理形態」を前提としていないとすれば、仕様条件の範囲以内で安全に貯蔵管理が可能な施設を設計したということか。
4 「提示仕様」の内容は、COGEMAが独・ベルギーなど他国に提示した仕様と同じ内容のものか。
二 仕様検討の前提となるガラス固化体の貯蔵管理形態の選択について
電力各社および原子力安全局の検討は、「海外再処理に伴う返還廃棄物の安全性の考え方等について」
(一九八七年八月二七日付け原子力安全委員会「決定」。以下「安全性の考え方」という。)に基づいて検討されたとのことである。
「安全性の考え方」の中では、「返還廃棄物の貯蔵の安全性は、固化体、容器及び貯蔵施設の組み合わせによる閉じ込め性によって確保されるものである。」としている。
独では「ガラス固化体を容器から取り出さずに、そのまま貯蔵管理する」(以下「容器貯蔵管理形態」という。)ことにしている。ガラス固化体を取り出し管理すると、取り出し時の事故、貯蔵管理時の事故、移送時の事故のリスクがある。
1 「容器貯蔵管理形態」を採用せず、「日本の貯蔵管理形態」を選択した理由は何か。
2 八八年当時からガラス固化体の貯蔵管理は、「日本の貯蔵管理形態」とすることにしていたのか。
3 電力各社は、貯蔵管理形態も含めて「提示仕様」の検討をしたのか。
4 「日本の貯蔵管理形態」では、貯蔵管理期間五十年後にガラス固化体を最終処分地に移送しなければならない。最低、製造時から返還までの年数と五十年間の貯蔵管理期間までガラス固化体の安全性と健全性の保証が必要となる。
「提示仕様」では、五十年以上のガラス固化体の安全性と健全性は保証されないとの答弁がある。では、誰がガラス固化体の五十年以上の安全性と健全性を保証するのか。
誰が、ガラス固化体の安全性と健全性を何年間保証するのか。
三 検討内容について
1 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の1「返還廃棄物の仕様の評価」に基づいて評価項目をすべて検討、評価したのか。
2 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の2「貯蔵施設に要求される基本的要件」に基づいて基本的要件をすべて検討評価したのか。
3 電力各社の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の3「安全性の評価」に基づいて想定すべき事象および可能性をすべて検討、評価したのか。
4 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の1「返還廃棄物の仕様の評価」た基づいて評価項目をすべて検討、評価したのか。
5 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の2「貯蔵施設に要求される基本的要件」に基づいて基本的要件をすべて検討、評価したのか。
6 原子力安全局の「提示仕様」の検討では、「安全性の考え方」の第二章2の3「安全性の評価」に基づいて想定すべき事象および可能性をすべて検討、評価したのか。
四 電力各社の結論について
「お願い」での電力各社の結論は、「仕様に示された項目および数値は妥当」と「廃棄物を安全に貯蔵しうる貯蔵施設を設計することが可能」である。
1 仕様に示された項目および数値は妥当の結論
�@ 「項目および数値は妥当」とは、何に対して「項目と数値」が妥当なのか。
�A 「妥当」の結論は、「安全性の考え方」のすべての評価項目に基づいて検討、評価をした結果、安全性は保証できると結論したものか。
�B 「妥当」の結論は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体であれば「ガラス固化体を抜き出して九段積みで五十年間貯蔵管理しても安全性と健全性は保証できる。」との結論か。
2 廃棄物を安全に貯蔵しうる貯蔵施設を設計することが可能である結論は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体を「日本の貯蔵管理形態」で、五十年間貯蔵管理しても安全な施設を設計できるということか。
五 原子力安全局の結論について
1 「当該仕様に関する貴社の結論は妥当」なものであると判断している。
�@ この判断は、原子力安全局が電力各社の検討した項目および数値を独自に検討、判断したものか。
�A 電力各社が検討した項目および数値で、原子力安全局が独自に検討した項目および数値は何か。
�B 電力各社が検討した項目および数値以外で、原子力安全局が独自に検討した項目および数値は何か。
�C 原子力安全局の検討では、「容器貯蔵管理形態」よりも「日本の貯蔵管理形態」の方が安全であるという検討はしたのか。
�D 原子力安全局の結論「当該仕様に関する貴社の結論は妥当」との判断は、「提示仕様」に基づいて製造されたガラス固化体であれば、「日本の貯蔵管理形態」で安全に貯蔵管理できると判断したものか。
2 原子力安全局の検討では、「抜き出して九段積みで五十年間貯蔵管理しても安全性と健全性は保証できる。」施設を設計できるか否かの検討はしなかったのか。
右質問する。
政府答弁書
一の1から3までについて
昭和六十一年七月にフランス核燃料会社(以下「COGEMA」という。)が電気事業者に提出した仕様(以下「COGEMA仕様」という。)において、COGEMAから返還された後のガラス固化体(使用済燃料を溶解した液体から核燃料物質その他の有用物質を分離した残りの液体をガラスにより容器に固型化したものをいう。以下同じ。)の貯蔵管理形態に関し、どのようなものを想定しているかについての記載はない。なお、返還されるガラス固化体を管理する日本原燃株式会社の廃棄物管理施設については、COGEMA仕様等を踏まえてガラス固化体の性状等を考慮し、適切な設計がなされたものと承知している。
一の4について
COGEMAが、我が国の電気事業者及びドイツ、ベルギー等の事業者に対して提示した仕様の内容は、同一であると承知している。
二の1及び3について
COGEMA仕様に関して電気事業者が行った検討におけるガラス固化体の貯蔵時の安全性の評価は、ガラス固化体を安全に貯蔵し得る貯蔵施設の設計が可能かどうかを確認することを目的としたものであり、当時現実に採用されていた空冷・ピット貯蔵方式(ガラス固化体を円筒形のピット内に複数本積み重ね貯蔵し、空気により冷却する方式をいう。以下同じ。)の施設を想定して行われたと承知している。
二の2について
昭和六十三年当時、電気事業者等においては、返還されるガラス固化体の貯蔵施設について、空冷・ピット貯蔵方式の採用を検討していたと承知している。
二の4について
返還されるガラス固化体の廃棄に係る安全性は、当該ガラス固化体が日本原燃株式会社の廃棄物管理施設において管理される期間を通じて、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)に基づく廃棄物管理の事業に係る規制及び工場又は事業所の外において行われる廃棄に係る規制等によって確保されるものである。
三の1について
COGEMA仕様に関して電気事業者が行った検討においては、「海外再処理に伴う返還廃棄物の安全性の考え方等について」(昭和六十二年八月二十七日原子力安全委員会決定。以下「安全性の考え方」という。)の第二章二・一「返還廃棄物の仕様の評価」に示されている評価項目のうち、ガラス固化体の貯蔵時の安全性の評価を実施するに当たって必要なものについて検討、評価が行われたと承知している。
三の2及び3について
COGEMA仕様に関して電気事業者が行った検討においては、安全性の考え方の第二章二・二「貯蔵施設に要求される基本的要件」に示されている基本的要件及び第二章二・三「安全性の評価」に示されている事項のうち、ガラス固化体を安全に貯蔵し得る貯蔵施設の設計が可能であることを確認するために必要なものについて検討、評価が行われたと承知している。
三の4から6までについて
原子力安全局が、検討、評価を行った事項は、三の1について及び三の2及び3についてにおいて述べたものと同一である。
四の1について
電気事業者は、COGEMA仕様の検討に当たり、ガラス固化体が安全に貯蔵するのに適した固化体であるか、並びに貯蔵時の安全性の評価に際して必要な情報がCOGEMA仕様及びその他の代替情報から導出可能であり、かつ、当該情報が妥当であるかについて検討、評価した結果、COGEMA仕様に示された項目及びその数値は妥当との結論を得たものと承知している。その際、電気事業者は、三の1についてにおいて述べたとおり、安全性の考え方の第二章二・一「返還廃棄物の仕様の評価」に示されている評価項目のうち、ガラス固化体の貯蔵時の安全性の評価を実施するに当たって必要なものについて検討、評価を行ったと承知している。
四の2、五の1の�D及び五の2について
COGEMA仕様に関して電気事業者が行った検討においては、空冷・ピット貯蔵方式の施設を想定し、検討、評価した結果、当該仕様から得られるガラス固化体を安全に貯蔵し得る貯蔵施設の設計が可能であると判断されたと承知しており、原子力安全局では、当該検討結果について検討を行い、妥当と判断した。
五の1の�@から�Bまでについて
原子力安全局は、COGEMA仕様に関して電気事業者が検討した項目及び数値について自ら検討し、電気事業者の検討結果は妥当と判断した。
五の1の�Cについて
原子力安全局の検討では、貯蔵方式の優劣についての検討は行っていない。
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