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新潟県議会議員選挙長岡、古志郡選挙区における不在者投票の投函漏れ問題に関する質問主意書

衆議院 第145回 第29号

提出者
衆議院
提出日
1999年4月28日
内閣転送 1999年5月10日
答弁書受領日
1999年6月4日
提出から37日
答弁の項目数
3
質問 652字/答弁 1,063字

質問本文

平成十一年四月十一日執行新潟県議会議員一般選挙における選挙結果は次のとおりであった。

当 星野いさお 二万八九九二票

当 松川キヌヨ 一万七〇四四票

当 おさべ登 一万六〇六九票

当 太田おさむ 一万七〇二票

次 さとう信行 一万六六三票

近藤正行 六二五六票

しかし、右開票作業に当たり不在者投票八五票が投票箱に投函されておらないことが判明した。

右選挙における議員定数は四名、立候補者数は六名、投票数は最下位当選人一万七〇二票、最高位落選人一万六六三票であった。その差は三九票であり投函漏れは八五票である。

(昭和四五年行ツ第五六号同四六年四月一五日最高裁第一小法廷判決、破棄自判原審仙台高等裁判所)によれば、投函漏れ三一票、最下位当選人一九七票、最高位落選人一九一票でその差は六票の事案について右判例は、選挙そのものが全部無効であると判示しているのである。

よって本件事案については、これが異議申立がなされれば、選挙そのものが無効となり再選挙しなければならないと思料するが、これが関係者は異議申立により、選挙無効となり再選挙となると、選挙区の有権者に迷惑をかけることを慮り敢えて異議申立はしなかったのである。しかし今後の問題として十分参考になり得ることであるので次の事項について質問する。

一 投函漏れの実態について。

二 質問者指摘の、最高裁判例要旨についてその内容を詳細に答えられたい。

三 本件右事実に基づく選挙についても右判例によれば、選挙無効となるものと考えられるが如何か。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

本年四月十一日に執行された新潟県議会議員一般選挙の長岡市古志郡選挙区において、長岡市の指定投票区における不在者投票に係る開封作業の過程で、未開封の不在者投票用封筒八十五通が、開封済みの不在者投票用封筒と混同されたため、当該八十五通については、開封されず、封筒内の不在者投票用紙が投票箱に投函されないまま投票箱の閉鎖が行われたものと承知している。

二について

御指摘の最高裁判所判決は、昭和四十三年二月十七日執行の青森県田子町議会議員一般選挙において、合計百二十四票の不在者投票があったことから、同町選挙管理委員会においては各投票区の投票管理者にこれを送致すべく二台の自動車に運搬せしめたが、途中一台が運転の不手際から雪の中に乗り入れて時間を空費したため、第五、第六投票所に送致されるべき不在者投票合計三十一票がそれぞれの投票所の閉鎖時刻までに送致されなかった事案に係るものである。

同判決は、「選挙争訟における選挙無効の原因とは、選挙の規定に関する違反があつて、それが選挙の結果に異動を及ぼす虞れがあることをいい、選挙の規定の違反とは、選挙の管理執行の手続に関する規定の違反をいうものであるが、不在者投票の管理に関する違法が右選挙の規定の違反として選挙無効の原因となりうることは、当裁判所の判例とするところである(中略)。そして、このことは、右規定違反により、投票中に帰属不明の無効投票が混入した場合であるか、あるいは有効たるべき投票が得票計算から排除された場合であるかによつて、別異に解すべきものではなく、また、その当落の決定に及ぽす影響が限定されるか否かによつて左右されるべきものではない。本件三一票の不在者投票を投票所の閉鎖時刻までに投票管理者に送致せず、不法にその効力を失わしめたことは、右にいう選挙の規定の違反として選挙無効の原因となりうるものと解すべきところ、本件選挙における最下位当選者と最高位落選者との得票差が六票であることは、原判決の確定するところであるから、右違反が選挙の結果に異動を及ぼす虞れがあることは明らかであり、本件選挙は、無効とすべきものである。」と判示している。

三について

選挙が無効となるかどうかは、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第十五章に規定する争訟の手続に従って決定されるべきものであり、御指摘の選挙の効力については、異議の申出がなされなかったことにより確定したものであるので、政府としては、これについて判例に照らして選挙無効となるかどうかを論ずることは差し控えたい。

衆議院の原文

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