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「個人情報の保護に関する法律案」に関する再質問主意書

衆議院 第151回 第109号お答えすることは困難 ×1

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2001年6月25日
内閣転送 2001年6月27日
答弁書受領日
2001年7月23日
提出から28日
答弁の項目数
9
質問 1,806字/答弁 2,268字

質問本文

政府の高度情報通信社会推進本部が一九九九年七月に設置した「個人情報保護検討部会」が、同年一一月にまとめた「我が国における個人情報保護システムの在り方について(中間報告)」は、「三 個人情報保護のために確立すべき原則」に関し、「これらを個人情報保有者に適用される原則とする場合にあっては法的に様々な検討課題があるので、その適用関係に係る考え方を全体的に整理した上で、法制的な観点から検討する必要がある。」と指摘。その中で、「次のような個別法等に規定のない分野については(中略)基本原則のそれぞれについて具体的にどのような支障が生じるかを検証した上で、憲法上の考え方を踏まえつつ、それぞれの分野における個人情報の利用の程度と保護の現状のバランスをも考慮しながら、各原則の適用除外の要否等について、法制的に検討する必要がある。」として、「報道・出版(第二一条:言論、出版その他一切の表現の自由)」を例示している。

個人情報の保護に関する法律案(以下、法案)には、六月五日付答弁書においても言葉の定義など曖昧な部分がいまだ見受けられ、恣意的運用がされないための歯止めが明確になっていない。重ねて、以下質問する。

一 法案では「その取り扱う個人情報の量及び利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令で定める者」は「個人情報取扱事業者」から除外されている。ここでいう「個人情報の量」と「利用方法」の具体的な数字と利用方法を

−個人情報の量は「五〇〇〇件」−件数は、氏名、住所、電話番号を一括して一件とする−利用方法は、手書きの顧客名簿は含まない−

など具体例を用いて明らかにせよ。加えて、これらの事項について定める政令の時期を示されたい。

二 法案では『「個人情報」とは、生存する個人に関する情報』とされている。ここでいう「生存」の定義を示せ。また、死者の個人情報に関するこの法案での取り扱いを示せ。

三 個人情報データベース等を事業の用に供している「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を所有している事業者を指すのか、否か。また所有している事業者と、これに加え個人情報データベース等を利用している者も含むのか、否か。

−個人情報データベース等を所有している企業は事業者に当たるが、事業の用に供するための利用権限をもたない従業者等は含まない。従って第七章「罰則」第六十三条にいう行為者にも相当しない−

などと想定している具体事例を用いて説明せよ。

四 弁護士が取り扱う個人情報は、第五章の適用を受けるのか否か。適用される場合に想定される主務大臣は、法務大臣と理解してよいか。そうでない場合、想定される主務大臣を示せ。

五 法案第五十五条第一項第二号に規定する「大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体」に属さない個人が第五章の適用を除外しない理由を示せ。

六 第五十五条に規定する「宗教団体」「政治団体」には、個人は含むか。個人が含まれない場合は、第五章は適用されるのか、否か。適用される場合は、同章を適用することとした理由を示せ。

七 放送法等に基づいて事業を行う日本放送協会など放送機関が、専ら報道の用に供する目的以外で取り扱う個人情報(例:受信契約者リスト等)に関し、想定される主務大臣は総務大臣と理解してよいか、否か。そうでない場合は、想定される主務大臣を示せ。

また、「放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関」が「専ら販売等の報道以外の目的で取り扱われる」個人情報に関し、第三十七条から第三十九条に基づいて行う報告の徴収や、助言、勧告及び命令などを行う主務大臣はどこが想定されているのか。

八 六月五日付答弁書、「一について」「二について」「四について」「五について」「六について」で記述されている「報道に該当する場合は」を判断する政府の機関はあるか。ある場合はどこか。答弁者である「内閣総理大臣 小泉純一郎」と理解してよいか、否か。そうでない場合は、想定される主務大臣及び機関を示せ。

九 第五十五条第一項第一号に規定する「放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関 報道の用に供する目的」に「出版社」を明記しなかった理由を示せ。また、団体に属さず個人で報道活動を行う者に配慮した表現(「報道の用に供する目的で個人情報を取扱う者」)を排除した理由を示せ。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

個人情報の保護に関する法律案(以下「法案」という。)第二条第三項第五号の政令は、国会における審議等を踏まえ、法案成立後、速やかに制定する予定であり、現時点においてはその内容を決定していない。

なお、法案第二条第三項第五号に規定する「取り扱う個人情報の量」については法案第二条第四項に規定する個人データによって識別される本人の数を、法案第二条第三項第五号に規定する「利用方法」についてはどのような形で事業に活用し、又は管理しているかといった個人データの利用形態を、それぞれ基準とすることを予定している。

二について

法案第二条第一項に規定する「生存する個人」とは、出生し、死亡していない者をいい、死者は「生存する個人」に該当しないため、死者に関する情報は法案第二条第一項に規定する「個人情報」に該当しない。ただし、死者に関する情報が、同時に、遺族等の生存する個人に関する情報でもある場合には、当該生存する個人に関する情報として、法案の適用の対象となる。

三について

法案第二条第三項に規定する「個人情報データベース等を事業の用に供している者」とは、その行う事業のために個人情報データベース等を取り扱っている者をいい、個人情報データベース等を所有しているか否かを問わない。

四について

弁護士が個人情報取扱事業者に該当する場合は、法案第五章の規定が適用される。その場合における主務大臣は、法案第四十一条第一項の規定に従い、個人情報の取扱いのうち雇用管理に関するものについては厚生労働大臣及び当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等、これ以外のものについては当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等となる。

なお、弁護士法が弁護士に対する指導監督を弁護士会及び日本弁護士連合会に委ねている趣旨に照らせば、弁護士会及び日本弁護士連合会が弁護士に対し十分な指導監督を行うことが期待されることから、主務大臣において法案第五章に規定する権限を行使すべき事態が生ずることは一般的には想定し難い。

五について

学術研究に該当するか否かの客観的な基準としては、当該活動の継続性、当該活動の内容、他の事業活動からの独立性等についての客観的評価を用いることが相当であると考えられるところ、これらの活動は、通常、論文の執筆、学会誌における発表等を通じて行われることとなることから、学術研究を目的とする機関又は団体に属さない個人についてはその評価が困難であるので、法案第五十五条第一項第二号においては、法案第五章の規定の適用を除外する対象を「大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者」とし、大学その他の学術研究を目的とする機関又は団体に属さない個人は、その対象とはしていない。

なお、法案第五章の規定が適用される個人が行う学術研究についても、その活動が学問の自由によって保障されるものである限り、法案第四十条の規定において、主務大臣はその活動を妨げないよう配慮することが義務付けられている。

六について

宗教活動及び政治活動は、その性格上、団体として行われることが一般的であることから、法案第五十五条第一項においては、法案第五章の規定の適用を除外する対象を「宗教団体」及び「政治団体」とし、個人は、その対象とはしていない。

なお、法案第五章の規定が適用される個人が行う宗教活動及び政治活動についても、その活動が信教の自由及び政治活動の自由によって保障されるものである限り、法案第四十条の規定において、主務大臣はその活動を妨げないよう配慮することが義務付けられている。

七について

個人情報取扱事業者である放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関が、専ら報道の用に供する目的以外の目的で個人情報を取り扱う場合における主務大臣は、法案第四十一条第一項の規定に従い、個人情報の取扱いのうち雇用管理に関するものについては厚生労働大臣及び当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等、これ以外のものについては当該個人情報取扱事業者が行う事業を所管する大臣等となる。

八について

各主務大臣が個人情報取扱事業者に対し法案第三十七条から第三十九条までの規定により報告の徴収、助言、勧告又は命令を行う場合は、当該個人情報取扱事業者による個人情報の取扱いが法案第五十五条第一項各号に掲げる場合に該当しないことを、各主務大臣において客観的に確認することとなる。

なお、各主務大臣が法案第三十七条から第三十九条までの規定により報告の徴収、助言、勧告又は命令を行った場合において、これに関する訴訟が提起されたときに、各主務大臣による法案第五十五条第一項各号に該当するか否かの判断の当否が裁判所の審査の対象となり得ることは当然である。

九について

法案第五十五条第一項第一号に規定する「報道機関」とは、報道を業として行う者をいうが、一般に出版社が行う事業は文芸その他の広範な出版活動を含むものであり、「出版社」を報道機関の典型例として位置付けることは適当とは言い難いことから、「出版社」を例示していない。

また、報道機関が報道を業として行う者をいうことからすれば、団体に属さず個人で報道活動を行う者が個人情報取扱事業者に該当する場合であって報道の用に供する目的で個人情報を取り扱うときに、当該個人情報の取扱いが法案第五十五条第一項第一号に規定する報道機関が行う報道の用に供する目的での個人情報の取扱いに該当することは明らかである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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