Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第154回

平成十四年度診療報酬改定によるリハビリテーション医療への影響等に関する質問主意書

衆議院 第154回 第103号

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2002年6月12日
内閣転送 2002年6月17日
答弁書受領日
2002年7月19日
提出から37日
答弁の項目数
3
質問 1,391字/答弁 1,621字

質問本文

リハビリテーションは、医学から医療へ、更には予防を含めた概念へと進展してきており、その重要性はますます高まってきている。特に、リハビリテーション医療は、身体や精神に障害を持った患者に対し、失われた能力を向上させ、残された機能を最大限に引き出すことで、人間として充実した生活が送れるように援助するものであり、これまでも多くの患者が日常生活を取り戻すという成果を上げてきた。また、医療保険分野においても、いわゆる社会的入院の減少、医療費の抑制に大きく貢献してきたところである。しかしながら、平成十四年度診療報酬改定では、突如としてリハビリテーションに関する診療報酬が改正されたため、リハビリテーション医療を担う現場では大きな混乱が生じている。

ついては、以下の事項について質問する。

一 リハビリテーション医療は、まさに患者を中心とした医療である。また、患者を支え、医療の現場を担う理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の役割は大きい。今回の診療報酬改定では、一人の療法士が算定できる療法に回数制限や逓減制が設けられた。これらの措置は、結果としてリハビリテーションが必要な患者を治療現場から遠ざけ、患者の機能回復を遅らせるのではとの危惧がある。今回の改定において、回数制限や逓減制を設けなければならなかった理由を明らかにされたい。また、これらの措置を導入しても、必要な治療が患者に提供されるとの根拠を明らかにされたい。

二 一方、今回のリハビリテーションに関する診療報酬の改定は、あまりにも大幅であり、急激であった。リハビリテーション医療は、これまで行なっていた治療内容を突然に変更したり、途中で止めたりすることができないものである。このため、民間の医療機関で働く多くの療法士は、患者のために無償での治療を行なわざるを得ないとの状況であり、関係者の間で大きな混乱が生じている。今回の診療報酬改定に際して、リハビリテーションを担う療法士の関係団体から意見聴取や改定内容の充分な説明などを行なっていたのか。また、行なっていなかった場合は、その理由を明らかにされたい。

三 医療保険を取り巻く状況は依然として厳しく、診療報酬の引下げという状況については理解するところであり、また、一部では、作業療法科における早期加算や施設基準の緩和など評価できる部分もある。しかし、診療報酬体系の見直しでは、医療技術の適正評価を推進する必要性が強調されており、そのような状況の中で、従来の「複雑なもの」・「簡単なもの」から「個別療法」・「集団療法」への体系の変更が、今回何故必要であったのか。どのような経緯があり、このような体系の変更が検討されたのかを明らかにされたい。

四 医療における理学療法、作業療法及び言語聴覚療法の歴史は浅い。今回の診療報酬改定に際しては、整形外科関係者の了解を得ているとの話もあるが、リハビリテーション医療における各療法士の役割をどのように位置付けていく方針であるのか、明らかにされたい。

また、多くの療法士は民間の医療機関で働いている。これらの療法士は、今回の診療報酬改定で影響を受けやすく、雇用状況を悪化させるものであり、特に経験の豊富な、比較的賃金の高い療法士への影響が懸念される。療法士の質に重点を置いた育成のあり方や雇用確保のあり方についても明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び三について

平成十四年度の診療報酬の改定(以下「十四年改定」という。)においては、質の高い効率的なリハビリテーションを提供する観点から、次に掲げる事項を主な内容とするリハビリテーションに関する診療報酬の体系の見直しを実施したところである。

1 十四年改定前は、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚療法士(以下「理学療法士等」という。)一人が、一人の患者に対して提供する理学療法、作業療法又は言語療法を「複雑なもの」とし、複数の患者に対して提供するものを「簡単なもの」としていたが、これらの名称がそれぞれのリハビリテーションの内容を正確に示していない等の指摘があったことを踏まえ、「複雑なもの」は「個別療法」に、「簡単なもの」は「集団療法」に、それぞれ名称を変更した。

また、十四年改定前は、「複雑なもの」は訓練時間四十分以上(言語療法については三十分以上)のものを、「簡単なもの」は訓練時間十五分以上のものを、それぞれ一日一回に限り算定していたが、患者の状態に応じて所定時間未満の訓練を実施し、又は所定時間を大幅に超えて訓練を実施することが適切に評価されない等の指摘があったことを踏まえ、訓練時間二十分を一単位として一日複数回算定することができる仕組みに改めるとともに、実施計画の作成等を算定要件に追加した。

2 患者の症状に応じた効果的なリハビリテーションを提供する観点から、集中的なリハビリテーションを必要とする患者以外の患者に対する「個別療法」については、同一月の実施回数の増加に伴って一回当たりの点数を低減する仕組みを導入し、「集団療法」については、患者一人について同一月内に算定することができる単位数に上限を設けた。また、治療過程の早期、回復期等におけるリハビリテーションを重点的に評価することとした。

3 言語聴覚障害の患者に対して一層適切な医療の提供を確保する観点から、言語聴覚療法に対する評価を充実させた。

なお、従来から、理学療法士等が個々の患者ごとに必要な時間を確保してリハビリテーションを実施することを評価するため、理学療法士又は作業療法士一人について算定することの可能な患者数を、「複雑なもの」は一日十二人以下とし、「簡単なもの」は一日三十六人以下としていたが、十四年改定においては、訓練時間二十分を一単位として評価する仕組みを導入したこと等に伴い、理学療法士等一人について算定することができる単位数を、「個別療法」は一日十八単位以下とし、「集団療法」は一日五十四単位以下とした。

二について

十四年改定においては、理学療法士等の関係団体から提出された診療報酬に関する要望やリハビリテーションの専門家の意見を考慮しつつ、中央社会保険医療協議会における議論を踏まえ、リハビリテーションに関する点数を改定するとともに、保険医療機関等に対する説明会の開催等を通じて関係者に対する周知徹底を図ったほか、理学療法士等の関係団体からの照会等に応じた説明も行っているところである。

四について

疾病構造の変化等を背景として、医療におけるリハビリテーションの役割は一層重要になっており、これに伴って理学療法士等が担う役割も大きくなっているものと認識している。

診療報酬においては、質の高いリハビリテーションの提供を適切に評価し、必要な人員を確保すること等の観点から、常勤の理学療法士等の人数が多い保険医療機関等における理学療法、作業療法及び言語聴覚療法の点数を高く設定しているところであり、今後とも、リハビリテーションの実態を踏まえた適切な評価を行ってまいりたい。

また、理学療法士等の質の確保については、従来から、理学療法士等の学校及び養成施設に対する指導監督を実施するとともに、理学療法士等の養成施設の教員等に対しては、教育理論等に関する講習会を実施しているところであり、今後とも、理学療法士等の養成の充実に努めてまいりたい。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2006年11月13日 辻泰弘 答弁 2006年11月21日
参議院 第165回 第21号
提出 2007年11月15日 山井 和則(民主党・無所属クラブ) 答弁 2007年11月22日
提出 2011年2月2日 稲津 久(公明党) 答弁 2011年2月10日
衆議院 第177回 第34号
提出 2007年1月26日 長妻 昭(民主党・無所属クラブ) 答弁 2007年2月6日
衆議院 第166回 第11号承知していない ×1
提出 2016年12月12日 柚木 道義(民進党・無所属クラブ) 答弁 2016年12月20日
衆議院 第192回 第226号趣旨が明らかではない ×1
提出 1981年11月28日 小平 芳平 答弁 1981年12月4日
参議院 第95回 第13号
提出 2007年4月2日 長妻 昭(民主党・無所属クラブ) 答弁 2007年4月10日
衆議院 第166回 第154号承知していない ×1
提出 2002年2月21日 小池 晃 答弁 2002年3月29日
参議院 第154回 第13号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる