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武力攻撃事態対処法案に関する質問主意書
衆議院 第156回 第54号お答えすることは困難 ×1
質問本文
一 平成十四年七月十六日に受領した質問主意書の答弁書で、武力攻撃事態対処法案における「我が国」と、自衛隊法の防衛出動について規定した条項における「わが国」とは同一概念との答弁を頂いた。
そこで「我が国」の定義についてお尋ねする。
1 「我が国」に、公海上にある日本艦船は該当する場合もあるか。あるとすればどのような場合か。
2 「我が国」に、他国にある日本大使館は該当する場合もあるか。あるとすればどのような場合か。
3 「我が国」に、他国にある日本人村(在外邦人が集中して居住する地域)は該当する場合もあるか。あるとすればどのような場合か。
4 「我が国」に、日本領海内にある米国空母は該当する場合もあるか。あるとすればどのような場合か。
5 「我が国」に、公海上にある日本を守るために派遣された米国空母は該当する場合もあるか。あるとすればどのような場合か。
二 一における五つのケースにおいて、どのような前提条件があろうとも、「我が国」とは、絶対に認められないケースがあるとすれば、五つのうち、どのケースか。
三 昨年、政府から「武力攻撃事態における憲法で保障している国民の自由と権利について」という文章が示された。そこでお尋ねする。
1 憲法に規定されているすべての権利の名称とその内容をお示し願いたい。
2 憲法に規定されている権利の中で、いかなる理由があろうとも制約されない権利とはどのようなものか、その権利の中身を詳細にお示し願いたい。
3 憲法に規定されている権利の中で、武力攻撃事態対処法案で、場合によっては制限を受ける権利はどのようなものか、権利の中身と、制限されうる内容を詳細にお示し願いたい。
四 武力攻撃事態対処の中で、米軍に制約された日本人の権利に対する補償については、どのような形でなされるのか。
五 有事終了後に、公権力の行使に伴って生じた権利の制約及び米軍の行動に伴って生じた権利の制約、双方の具体的事実関係については、その全容を公表するのか、否か。全部公表されない場合は、その理由をそれぞれお示し願いたい。
六 地域の消防団が、有事の際に果す役割とはどのようなものか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案(以下「法案」という。)第二条第一号の「我が国に対する・・・武力攻撃」とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する組織的計画的な武力の行使をいうと考える。
特定の事例が我が国に対する組織的計画的な武力の行使に該当するかどうかについては、個別の状況に応じて判断すべきものであり、あらかじめ定型的類型的にお答えすることは困難である。
三の1及び2について
お尋ねの「憲法に規定されているすべての権利」の意義については必ずしも明らかでないが、これが法案第三条第四項に規定する「日本国憲法の保障する国民の自由と権利」を指しているとすれば、その内容については、憲法が主としてその第三章において規定しているところである。すなわち、講学上は、生命、自由及び幸福追求権とされる第十三条並びに法の下の平等を定める第十四条をはじめとして、いわゆる精神的自由としての第十九条(思想及び良心の自由)、第二十条(信教の自由)、第二十一条(表現の自由)、第二十三条(学問の自由)、いわゆる経済的自由としての第二十二条(職業選択の自由)、第二十九条(財産権)、いわゆる人身の自由としての第十八条(奴隷的拘束及び苦役からの自由)、第三十一条から第四十条まで(法定の手続の保障等主として刑事手続に関する権利)、いわゆる社会権としての第二十五条(生存権)、第二十六条(教育を受ける権利)、第二十七条(勤労の権利)、第二十八条(団結権)に規定されている基本的人権等があると承知している。
これらのうち、お尋ねの「いかなる理由があろうとも制約されない権利」としては、例えば、憲法第十九条の保障する思想及び良心の自由、憲法第二十条の保障する信教の自由のうち信仰の自由については、それらが内心の自由という場面にとどまる限り絶対的な保障であると解している。また、憲法第二十一条第二項にいう「検閲」とは、行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるものを指すと解しており、検閲について公共の福祉を理由とする例外を設ける余地がないものと解している。
三の3について
法案第三条第四項において、武力攻撃事態への対処と国民の自由と権利との関係に関する基本理念を述べているが、これは、憲法における基本的人権についての考え方にのっとったものであり、法案に憲法の保障する国民の自由と権利が制限される根拠となる規定が設けられているわけではない。
なお、国民の権利及び義務に関する措置については、法案に示された基本理念にのっとり、今後整備する事態対処法制において定めることとなる。
四について
今後整備する事態対処法制において、アメリカ合衆国の軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)が実施する日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)に従って我が国に対する武力攻撃を排除するために必要な行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置に係る国民の権利及び義務に関する措置を定める場合は、法案に示された基本理念にのっとり、慎重かつ適切に検討することとしている。
なお、武力攻撃事態においては、合衆国軍隊は、我が国に対する武力攻撃を排除し、我が国及び国民の安全を守るために行動することとなるが、我が国に駐留する合衆国軍隊は、一般国際法上我が国の国内法令を尊重する義務を有していること、また、武力攻撃事態において合衆国軍隊は日米安保条約及び日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)、国際連合憲章、国際人道法等の国際法に従って行動すること、にかんがみれば、武力攻撃事態における合衆国軍隊の行動が国民の基本的人権を不当に侵害することは一般に想定されない。
五について
具体的事実関係についての「その全容」の公表がいかなるものを想定してのお尋ねなのか必ずしも明らかでないが、武力攻撃事態における対処措置の実施の状況に関する武力攻撃事態終了後の公表については、個別具体的に国民のプライバシー、自衛隊及び合衆国軍隊の秘密保全等の観点を考慮しつつ、慎重かつ適切に対応すべきものと考える。
六について
事態対処法制の具体的内容については現在検討中であり、確定的なことは申し上げられないが、現時点においては、市町村の消防機関は、国の避難措置の指示を受けた都道府県の避難の指示の下、避難住民の誘導を行うほか、消火活動、救助活動等の役割を担うことを想定しており、市町村の消防団も、消防本部及び消防署の活動を補完し、これと連携しつつ、一定の役割を担うことを想定している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。