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「国立の大学及び研究機関等における非常勤職員の雇い止め問題」に関する質問主意書

衆議院 第156回 第98号お答えすることは困難 ×2

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2003年6月10日
内閣転送 2003年6月11日
答弁書受領日
2003年7月29日
提出から49日
答弁の項目数
7
質問 2,199字/答弁 2,438字

質問本文

一 文部科学省管轄の幾つかの国立大学及び研究機関等において、二〇〇三(平成一五)年三月三一日での非常勤職員の雇い止め(実質解雇)問題が起きている。文部科学省として、雇い止めの指導をしているのか、また、現在任用している非常勤職員の総数・雇用形態の種類・形態別の人数、二〇〇二(平成一四)年度末をもって雇い止めした非常勤職員の総数・雇用形態別の人数を明らかにされたい。

二 国立大学及び研究機関等において非常勤職員が担当している職務は、必ずしも臨時的・一時的なものとは限られず、恒常的な業務を担当し、実際には任用を繰り返し長期に働いている場合が多いと考えるが、実態はどのようになっているか明らかにしていただきたい。

また、恒常的な業務を担当する非常勤職員については、年度をもって画一的に雇い止めしたり人を入れ替えたりすることなく、経験を積んだ非常勤職員に継続して職務を遂行してもらうことも有益であると考えるが、これらについて見解を求める。

三 国立情報学研究所においては、時間雇用非常勤職員として長期に渡って任用されていた多くの非常勤職員を、突然、二〇〇三(平成一五)年三月三一日をもって、話し合いも理由の説明もなく雇い止めにしている。その中には、一九八九(平成元)年に初めて任用された際、「定年はないし、ずっと勤められる」と説明を受け、一四年間の長期に渡って問題なく任用され続けていた非常勤職員もあった。また、雇い止めされた非常勤職員が担当していた仕事は、その後も継続して存在しており、新規に非常勤職員を採用、または、業務委託および派遣社員等が導入される等している。

(一) 時間雇用非常勤職員については「任期満了後任用更新することは、さしつかえないものとする」取り扱いがされているはずで、「実質的に期限がない」とされ、実体的にもそのように扱われてきている。あえて人の入れ替えを行わなくとも、職務経験を積んだ従前からの非常勤職員を再任用することが、可能だったと考えられるが、これについて説明を求める。

(二) 職務を円滑かつ効率的に遂行する上でも、従前からの非常勤職員の任用を継続するのが妥当と考えるが、当局は、あえて雇い止めし人を入れ替えることをどのように考えているのか、説明を求める。

(三) 雇い止めにより長期に任用されてきた非常勤職員の生活が脅かされることになった。雇い止めされる非常勤職員の生活について、当局は、どのような考慮や配慮を行ったのか、説明を求める。

(四) 雇い止めした職員の後任に派遣を導入、及び業務委託をしたことにより人件費コストも上昇していることを国立情報学研究所も認めている。非常勤職員を派遣ないし業務委託に切り替えた部分について、人件費等の二〇〇二(平成一四)年度実績および二〇〇三(平成一五)年度予算、各明細を明らかにされたい。

(五) 国立情報学研究所は、「三年前に、期間を定めていなかった(繰り返し任用し実態上期間の定めがなかった)時間雇用非常勤職員の雇用期間を三年にする旨を決定し通告した」と言っているが、それ以前から任用され続けてきた時間雇用非常勤職員の側は、決定を通告された事実はないと主張し係争となっている。かような重大な決定であれば、当然に文書で通告し該当する非常勤職員の了解・承諾を文書でとっておくべきではなかったか。人事労務手続として問題ではないか。監督省庁としての文部科学省の見解を伺いたい。

(六) 国立情報学研究所において、任用打ち切り争議中の部署に派遣を受け入れているが、派遣法改正の附帯決議には解雇後の派遣受け入れについて「労働者の理解を得られるよう、努めなければならない」となっている。この附帯決議の趣旨に反するのではないか。

四 二〇〇二(平成一四)〜二〇〇三(平成一五)年度、国立情報学研究所、また、その他の幾つかの国立大学および研究機関等においては、同じ時間雇用非常勤職員でも、人によっては任用更新され、人によっては更新されていないなど、差別的で、恣意的な解雇者の選別が行われている。

二〇〇二(平成一四)年度、国立情報学研究所では、当初、非常勤職員三七名を再任用しないとしていたが、その内一部の人は二〇〇三(平成一五)年度も任用している。当事者への説明もなしに、任用する人と雇い止めする人を一方的にふるい分けて、国家公務員法第二七条平等取り扱いの原則に反し、差別選別的な雇い止めを強行する行為は、公務員職場の公平・公正等のモラルにも相容れないものと考える。これらについて見解を求める。

五 二〇〇二(平成一四)年一〇月一〇日当時、国立大学等の法人化が国会審議にかけられていなかったにもかかわらず、国立情報学研究所においては書面にて「法人化に向けて業務見直しの必要性がある」として、非常勤職員に不利益な扱いを行っていた。監督省庁としてそのような指導を行ったのか、説明を求める。

また、仮に法人化するならば、労働関係が全面的に変更されるのにもかかわらず、健全な労使関係が全く成り立っておらず、国立情報学研究所には正常な労務管理を行える見通しがない。今後、同様な事件が全国の国立大学及び研究機関等で発生することを鑑みると、莫大な労務管理コストの上昇に跳ね返ると考えられるが、これらについて、監督省庁としての説明を求める。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

国立大学及び大学共同利用機関(以下「国立大学等」という。)の非常勤職員の任命権は、一般に、人事に関する権限の委任等に関する規程(平成十三年文部科学省訓令第三号)第三条第一項及び第五項に基づき、各国立大学等の長に委任されており、文部科学省において、いわゆる日々雇用職員の任用については長期にわたる雇用とならないように指導しているが、個々の非常勤職員の任用については、各国立大学等の長の判断において行っているものである。

平成十四年七月一日現在の国立大学等の非常勤職員の総数、勤務形態及び勤務形態別の人数並びに平成十四年度末の任期満了後に任用の更新を行わなかった非常勤職員の総数及び勤務形態別の人数は、別表のとおりである。

二並びに三の(一)及び(二)について

大学共同利用機関である国立情報学研究所(以下「研究所」という。)を含め、国立大学等においては、臨時的、補助的又は代替的職務に従事させるために必要な場合に、非常勤職員を任用することによって業務を適正に処理しているところであり、任期満了後に任用の更新を行ってきたことにより長期にわたって雇用されることとなる非常勤職員も存在するが、任用の更新については、任命権者である各国立大学等の長が、予算、業務の必要性、当該非常勤職員の能力、事務・事業の合理化推進の必要性等諸般の事情を総合的に勘案して決定しているものである。

三の(三)について

研究所においては、任期満了後に任用を更新しない非常勤職員に対しては、本人の申出を受け、可能な範囲で、再就職についての支援を行ったところである。

三の(四)について

研究所においては、平成十五年度から、目録所在情報サービス運営補助業務及び情報検索サービス等データベース構築補助業務を民間に委託することとしたところである。目録所在情報サービス運営補助業務については、任期満了後に任用の更新を行わず退職した非常勤職員で同業務と同種のものに従事していたものに係る平成十四年度の給与支払実績は、八百二十五万千五百九十二円であり、平成十五年度の同業務の委託経費の予算額は、千三百十二万五千円である。また、情報検索サービス等データベース構築補助業務については、任期満了後に任用の更新を行わず退職した非常勤職員で同業務と同種のものに従事していたものに係る平成十四年度の給与支払実績は、六百八十九万千七百一円であり、平成十五年度の同業務の委託経費の予算額は、千百四十九万七千五百円である。なお、民間に委託した業務は、これらの退職した非常勤職員が従事していた業務と全く同一のものではなく、より高度かつ広範な業務となっているものである。

三の(五)について

平成十二年四月に学術情報センターが廃止され、それに替わり研究所が設置されることとなったが、その際、平成十二年度以降の非常勤職員の任用について、平成十一年三月に説明会を開催し、非常勤職員が従事しているすべての業務がそのまま継承されることはかなり難しいこと、業務補助が必要となる場合は非常勤職員に依頼する業務内容等を整理した上で予算の許す範囲内で改めて募集すること等について説明し、また、同年十二月には、研究所における非常勤職員の任用期間については原則として一年とし、研究所と本人が合意すれば更に一年ごとに更新することができるが、その場合でも任用期間は原則として最長三年間とすることを、非常勤職員の所属する課の課長が非常勤職員に対して口頭で説明したところである。非常勤職員の任用に関して研究所が採ったこのような措置について、特段の問題はなかったものと考えている。

三の(六)について

いわゆる時間雇用職員であった者で、三年を超えて引き続き勤務することを研究所側に申し入れているものが所属していた部署においては、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第二条第二号に規定する派遣労働者を受け入れている事実はない。

四について

研究所においては、平成十二年度以降の非常勤職員の任用期間については、三の(五)についてで述べたとおりその原則的な扱いを定めたところであるが、この原則に従うと、平成十四年度末に多くの非常勤職員が任用期間満了となり、業務遂行上、著しい支障が生じることが危惧される。

そこで、

1 早急に代替措置を採ることが困難である業務に従事する非常勤職員が相当数同時に退職することにより、当該業務に支障が生じる場合

2 常勤職員のすべてが異動することとなる業務に従事する非常勤職員が退職することにより円滑な業務の引継ぎ等が担保されず、当該業務に支障が生じる場合

3 常勤職員の欠員に伴う経過措置として一時的に常勤職員の従事していた業務の一部を担当している非常勤職員が退職することにより、常勤職員の早急な補充が困難であるために、円滑な業務の遂行に支障が生じる場合

において、業務を遂行する上で真に必要と認められる場合に、例外的に更に一年間の任用更新を行うものとしたところである。非常勤職員の任用更新に当たっては、これらの基準に照らして厳正かつ公平に行っており、御指摘は当たらないものと考えている。

五について

研究所における非常勤職員の任用に係る取扱いは、この答弁書においてこれまで述べたとおりであり、これらについては所長の判断によって業務の見直しを行った結果であるが、いずれにせよ「非常勤職員に不利益な扱いを行っていた」ものとは考えていない。

また、文部科学省においては、国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)に基づき設立される国立大学法人及び大学共同利用機関法人とそれらの被雇用者が良好な労使関係を構築することは極めて重要であると認識しており、法人化に際しては、各国立大学等は非常勤職員に対して労働条件の変更について十分に説明を行うなど適切に対応するものと考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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