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神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に係る第二回協議に関する質問主意書

衆議院 第157回 第19号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2003年9月29日
内閣転送 2003年10月1日
答弁書受領日
2003年10月10日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 1,205字/答弁 1,309字

質問本文

本年七月十八日、日米合同委員会施設部会において、逗子市と横浜市にまたがる池子住宅地区(池子の森)及び海軍補助施設の横浜市域に八〇〇戸の米軍住宅と支援施設を整備することの合意がなされ、横浜市に申し入れがなされた。

米側から横浜市内四ヶ所、上瀬谷通信施設(一部)、深谷通信所、富岡倉庫地区、根岸住宅地区の施設及び区域について、将来の住宅用地として利用計画がなくなることから、また、根岸住宅地区については、移転先が確保できることから、必要がなくなった時点で返還について考慮するとの提示がなされた。

以下、次の事項について質問する。

一 日米地位協定の第二条では、施設及び区域の提供については、個々に日米合同委員会において使用協定を締結することとし、「この協定の目的のために必要でなくなった時は、いつでも返還しなければならない」と書かれている。

今回返還協議の対象とされた上瀬谷通信施設については、九十五年七月までには移転もしくは解体されたことが米軍資料でも明らかであり、唯一残されたテナント部隊も先日三沢基地へ移駐することが発表された。また、上瀬谷と一体の深谷通信所も活動を停止しているのは同様。富岡倉庫地区に関しては、十年来使用された形跡は全くない。

この既に遊休化している施設に将来の住宅用地としての利用計画を加え交換条件かのように提示するのは、日米地位協定に反するものであり、別個に返還されるべきものではないか。

二 「ドイツにおけるNATO軍地位協定の補足協定」では、NATO軍は提供される個々の基地の使用期限、施設の規模、種類、条件、提供期間等を明記した協定が締結されることになっている。

米軍構成員や軍族の犯した犯罪への対応だけでなく、施設及び区域においても、日米地位協定の改正が急務であることは疑いようもない。周辺地域の住民や地元地方公共団体の意向を踏まえた上で日米合同委員会を通じて締結される個々の施設及び区域に関する協定に、使用範囲、使用目的、使用条件等を記載されることが必要である。また、締結された協定の速やかな公表が必要ではないか。

三 我が国は、思いやり予算をはじめ米国駐留経費の受入国支援は年間総額約六五〇〇億円にものぼっている。経済低迷による失業者の増大、倒産やリストラを原因とした自殺者の多発する中、日本は他の同盟国に比較してもずば抜けて多額の受入国支援を行っている。この支援が冷戦後の基地縮小の中においてさえ、米軍が逆に増強をしていく、安上がりな場所として地理的条件も相まって条約上の極東条項を有名無実化させているのではないか。

四 前回の建設時に交わした国、神奈川県、逗子市の「三者合意」にあるように、住宅建設による池子の森の更なる破壊は、横浜市だから別物であるとするのは、合意者の整合性のみを優先したものであり、国造りの総合的視点を欠くものであると考えるがいかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

上瀬谷通信施設、深谷通信所及び富岡倉庫地区は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二条1に基づき我が国がアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)に提供している施設及び区域(以下「施設及び区域」という。)であり、合衆国軍隊は、これらの施設及び区域を、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)の目的達成のために必要な施設及び区域として現在も使用していると承知している。

なお、神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に関する日米合同委員会施設分科委員会施設調整部会(以下「施設調整部会」という。)第二回会合において、合衆国から、八百戸程度の合衆国軍隊の家族住宅及びその支援施設の建設がなされれば、上瀬谷通信施設の一部、深谷通信所及び富岡倉庫地区については、将来の住宅用地としての利用計画がなくなることから、これらの施設及び区域の必要性がなくなった時点で、これらの返還について考慮することが可能となるとの考え方が示されたところである。

二について

施設及び区域は、日米安保条約第六条の目的に即して合衆国軍隊の使用に供されているものであって、必要に応じ、主たる使用目的や使用条件等についても合衆国政府との間で合意を重ねてきている。また、政府は、個々の施設及び区域の返還や使用等に関して地方公共団体等からなされた要望についても、その内容を勘案しつつ、随時、日米合同委員会の枠組み等を通じ、合衆国政府と協議してきている。

また、個々の施設及び区域の提供に係る日米地位協定第二十五条に基づく日米合同委員会における合意については、告示等によりその概要等を公表してきている。

三について

我が国に駐留する合衆国軍隊の駐留経費負担については、従来から我が国の安全保障にとり不可欠な日米安全保障体制の円滑かつ効果的な運用を確保していくことは極めて重要との観点から、我が国として自主的にできる限りの努力を払ってきているところであり、合衆国政府は、日米安保条約及びその関連取極に基づく義務を誠実に遵守していることから、右負担が、日米安保条約の「極東条項を有名無実化」している等の御指摘は当たらない。

四について

防衛施設庁においては、施設調整部会第二回会合において、合衆国政府との間で、池子住宅地区及び海軍補助施設の横浜市の区域に合衆国軍隊の家族住宅及びその支援施設を建設することが適切であるとの点で認識が一致したこと等について、関係地方公共団体である神奈川県、横浜市及び逗子市に対し説明を行い、理解が得られるよう努めているところである。また、従来から、池子住宅地区及び海軍補助施設において施設の整備を行うに当たっては、自然環境の保全に配慮して環境保全対策を適切に行ってきているところであり、「国造りの総合的視点を欠く」との御指摘は当たらないと考える。今後とも、同施設に係る自然環境の保全に配慮してまいりたい。

衆議院の原文

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