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対北朝鮮交渉におけるミスターXの役割等に関する質問主意書

衆議院 第164回 第26号

提出者
無所属
提出日
2006年1月30日
内閣転送 2006年2月1日
答弁書受領日
2006年2月7日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,178字/答弁 317字

質問本文

一 二〇〇五年十一月十九日の奥付で田中均前外務審議官が田原総一朗氏との対談本『国家と外交』(講談社)を出版したが、右出版に際しては事前に外務省に対して出版届が提出されたか。提出されたとするならば、右出版に関して何らかのコメントが田中均前外務審議官に対して伝達されたか。伝達されたとするならば、それはどのような内容か。

二 『国家と外交』において、田中均前外務審議官は、日朝交渉に関し、北朝鮮側の交渉相手となったミスターXなる人物の実在を認めた上で以下の発言をしている。

(田原氏の「ミスターXとはいつごろパイプを持つようになったのですか」という質問に対し、)「まさにアジア大洋州局長になってからです。われわれにとっては、相手がどのような立場の人間であるかよりも、交渉する相手が物事を実現する能力があるかないかだけが重要でした。」(三十頁)

「同時にわれわれ(日本側)が行った提案を、北朝鮮のような国で、彼(ミスターX)が実際に実現していくというのは非常に難しいことだったんです。彼にはいろんな反対勢力がいるんです。そういうなかで、私たちの交渉相手の名を明らかにすることは、彼の立場を著しく傷つけることになるし、かつ、われわれの利益からしてもそれをすべきじゃない。これから何十年かたって外交文書が明らかになるときにはわかるでしょう。だけれども、いまの時点で彼の名前を明らかにすることは、逆に日本の国益が害される。」(三十−三十一頁)

これらの発言は事実か。ミスターXは実在し、田中均氏が外務省アジア大洋州局長に就任した後に、田中・ミスターXチャネルができ、その交渉に関する記録は外務省に保管されていると理解してよいか。

三 『国家と外交』において、田中均前外務審議官は、二〇〇二年九月十七日の日朝首脳会談前までの水面下の交渉について、「第三国で交渉するんです。ほとんど週末です。」(三十八頁)と述べた上で、ミスターXとの接触回数について「三十回近いです。つまり週末が三十回潰れたということです。」(同)と述べているが、右は事実か。この交渉について外務省に書面での報告がなされたか。その報告書は外務省に保管されているか。

四 『国家と外交』において、田中均前外務審議官は拉致被害者五名の帰国について、「あのときの至上課題は、何よりも早く五人の人に日本の土を踏ませるということだった。何としてでも早く帰したいと思ったから、一時帰国という前提で協議したのは事実ですよ。だから、当時の官房長官の発表も、一〜二週間程度の日程をつくるという前提だったわけです。実際、北朝鮮に戻るための飛行機の用意も、そういう前提でしていた。だからそれは別に秘密でも何でもない。一時帰国との前提があったのは間違いない。ファクトです。」(六十二頁)と述べているが、右は事実か。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「国家と外交」の出版に際して、田中均氏から出版届は提出されていない。なお、同氏は、平成十七年十一月十九日前に外務省を退職しており、出版届を提出する必要はない。

二及び三について

田中均氏が外務省アジア大洋州局長であった時期に、同氏が北朝鮮のどのような人物と個別の接触を行ったか等について明らかにすることは、今後の日朝間の協議に支障を来すおそれがあることから、外務省としてお答えすることは差し控えたい。

四について

拉致被害者五名の方々の帰国を実現させるに当たっては、政府としては、可能な限り早期の帰国を実現させるべく、北朝鮮側に働きかけ、先方との間で滞在期間を一週間から二週間とすることで調整をしたとの経緯がある。

衆議院の原文

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