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愛媛県警察における捜査資料等の流出問題に関する質問主意書

衆議院 第164回 第323号承知していない ×2個別の事案 ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2006年6月9日
内閣転送 2006年6月14日
答弁書受領日
2006年6月27日
提出から18日
答弁の項目数
29
質問 3,442字/答弁 3,336字

質問本文

ファイル交換ソフト、いわゆる「ウィニー」によってインターネット上に流出した愛媛県警察の捜査資料には、その多くに不正な点が見受けられることが、関係者の証言等から明らかになった。このことについては、これまでの内閣委員会で事実解明を国家公安委員長に質し求めてきたが、具体的な答弁は行われなかったことから、問題の重大性、緊急性に鑑み、政府に対し質問する。なお国会法第七十五条第二項に規定する通り、質問主意書受領の日から七日以内に答弁されたい。また同様の文言が並ぶ場合でも、項目ごとに平易な文書で答弁されたい。

一 捜査等の資料流出について

(1) 捜査等の資料がインターネットを通じて外部に流出したことは事実か、答弁願いたい。

(2) 捜査等の資料がインターネットを通じて外部に流出したことへの政府の所感について、答弁願いたい。

(3) 多くの政府機関においてもインターネットを通じて情報等が流出しているが、政府による具体的な対応策について、答弁願いたい。

(4) 捜査等の資料がインターネットを通じて外部に流出した経緯について、答弁願いたい。

(5) インターネットを通じて流出した捜査等の資料には、一般人の氏名及び住所が記載されているとされているが、これは事実か、答弁願いたい。

記載されていることが事実とするならば、捜査等の資料が流出した以降、その一般人に対して、愛媛県警察はどのような対応を行ってきたのか、答弁願いたい。

(6) 捜査等の資料流出にあたって、国家公安委員会は愛媛県警察に対して、如何なる指示・措置を行ったのか、答弁願いたい。

行っていないとするならば、その理由について、答弁願いたい。

(7) インターネット上に流出したとされる捜査等の資料は、いかなる内容のものであるのか、答弁願いたい。

流出した資料の内容を、現在も調査中とするならば、その調査はいつまで行われ、調査結果はどのような方法で明らかにされるのか、答弁願いたい。

二 流出資料にある「捜査報告書」について

(1) 「捜査報告書」に記載されている、いわゆる捜査協力者もしくは情報提供者の氏名及び住所等が、インターネット上に流出したことは事実か、答弁願いたい。

(2) 流出した資料には同一事件に対して、当該署長宛の捜査報告書と当該署捜査第一課長宛の捜査報告書の二種類が作成されているが、それは事実か、答弁願いたい。事実とするならば、二種類の捜査報告書を作成した理由について、答弁願いたい。

(3) 捜査第一課長宛の捜査報告書には、情報提供謝礼を交付した状況、との文言が記載されているが、これは事実か、答弁願いたい。

記載が事実とするならば、謝礼は現に捜査協力者もしくは情報提供者に交付されたのか、答弁願いたい。

(4) 捜査報告書に記載されている捜査協力者もしくは情報提供者は、全て実在する人物か、答弁願いたい。

(5) 捜査報告書に記載されている情報提供者山本次郎(宇和島市柿原甲九七三番地)は実在する人物か、答弁願いたい。

この者の捜査報告書には、協力者から情報を得て情報提供謝礼の交付を行った、との文言が記載されている。この人物に対して謝礼交付は行われたのか、答弁願いたい。

(6) 内閣委員会に提出した十五名の捜査協力者もしくは情報提供者の全てが、金員による謝礼の交付を受けていないとされているが、これは事実か、答弁願いたい。

愛媛県警察は、その十五名に対しての、謝礼の交付及び受領を確認したのか、答弁願いたい。

確認したのであれば、その内容について、答弁願いたい。

確認していないのであれば、その理由について、答弁願いたい。

(7) 内閣委員会に提出した十五名の捜査協力者もしくは情報提供者の内、一部において警察との接触がないにも関わらず、氏名及び住所を無断で使用・記載されているとされているが、これは事実か、答弁願いたい。

愛媛県警察は、その十五名全てに対して、警察との接触の有無について、確認したのか、答弁願いたい。

確認したのであれば、その内容について、答弁願いたい。

確認していないのであれば、その理由について、答弁願いたい。

(8) 愛媛県警察本部の幹部職員が松山市内において、愛媛県警察本部による不正問題を取り上げた週刊誌を大量に買い求めた、との情報があるが、これは事実か、答弁願いたい。

事実とするならば、それはどのような目的で行われたのか、答弁願いたい。

またその際の購入費用は、どこが支出しているのか、答弁願いたい。

(9) 流出した捜査報告書は全て公文書として認められるものか、答弁願いたい。

(10) インターネット上に捜査資料等を流出させた警察職員の処分は行われたのか、答弁願いたい。

行われていないとするならば、それは如何なる理由からか、答弁願いたい。

三 流出資料の調査について

(1) 現在、愛媛県警察はウィニー流出資料の調査をどのように行っているか、調査体制や調査員の人数はどうなっているのか、答弁願いたい。

(2) ウィニー流出の対策にあたって、愛媛県警察の会計部門の者が関わっているか、関わっているとすれば、その人数は何人か、答弁願いたい。

(3) ウィニー流出の対策で、愛媛県警察本部二階に特別の部屋を設けているか、道後温泉にある施設で、ウィニー対策のために仕事をしていることはあるか、答弁願いたい。

(4) ウィニー流出の対策で、流出したデータで捜査報告書と謝礼の関連性について、「捜査報告書は下書きであり、愛媛県警察は実際は謝礼を交付していないと偽り、伝票や書類の改ざんを組織的に行っている」との内部情報があるが、事実か、答弁願いたい。

(5) (4)の伝票や書類の改ざんが公文書偽造行使の犯罪にあたると考えるが、答弁願いたい。

(6) (4)のような指示を愛媛県警察幹部が、部下に行ったとの内部情報があるが、事実か、答弁願いたい。

(7) (4)のような指示を、警察庁が愛媛県警察に行ったかどうか、答弁願いたい。

(8) (4)のようなことが行われているか、警察庁は至急調査し、国民に公表すべきと考えるが、答弁願いたい。

(9) 国家公安委員会は(4)について、警察法第十二条二の監察の指示権に基づき全容解明すべきと考えるが、答弁願いたい。

(10) ウィニー流出で、捜査報告書に「謝礼を支払った」と記載されている人はどれくらいいるのか、答弁願いたい。

(11) (10)について、それらの人については、謝罪しているのか、そのためにはどれくらいの刑事を担当にあたらせているのか。また、どれくらいの頻度で被害者を訪問しているのか、答弁願いたい。

(12) 週刊誌報道で、会計部門でウィニー流出の担当者が、「休みもなく深夜までサービス残業を強いられ過労死寸前」という報道がある。事実か、答弁願いたい。

(13) 六月の人事異動で、ウィニー事案のために行った異動はあるのか。また、その異動でウィニー流出事案に対応する部署に配置した警察職員はいるのか、答弁願いたい。

六月の異動で今年四月に本部に異動したばかりの警部が、愛媛県西部に異動させられたという事実はあるのか、あればその氏名を答弁願いたい。

四 愛媛県人事委員会裁決について

(1) 愛媛県警察が仙波敏郎巡査部長を、配置転換した理由について、答弁願いたい。

(2) 愛媛県警察が、訓令の改正によって仙波敏郎氏の就いた役職を新設した理由について、答弁願いたい。

(3) 愛媛県人事委員会の裁決は、愛媛県警察の行為を、「恣意的で本末転倒。社会通念上の妥当性を欠き、裁量権の範囲を逸脱した違法な行為」と断じているが、国家公安委員会及び警察庁の所感を、答弁願いたい。

(4) 愛媛県人事委員会裁決後、愛媛県公安委員長は、「県警が厳粛に受け止め、粛々と履行していくことを指導していきたい」との談話を出しているが、ここで言う「粛々と履行」とは、どのような意味か、答弁願いたい。

また愛媛県公安委員会は愛媛県警察に対して、具体的にどのように指導していくのか、答弁願いたい。

(5) 愛媛県警察は愛媛県人事委員会の裁決に基づき、仙波敏郎氏をいつ、原職に復帰させるのか、答弁願いたい。また賃金及び各種手当等において、約一年四ヶ月の期間で差額等が発生していたとするならば、その取扱はどうするのか、答弁願いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(1)及び(4)について

愛媛県警察によると、愛媛県警察本部刑事部捜査第一課に勤務する職員が、平成十六年八月ころ、職務上作成した捜査資料等のファイルを外部記録媒体に記録し、以後、自宅で使用していたパソコンと当該外部記録媒体とを接続するなどしていたところ、平成十七年七月ころまでに、同パソコンがファイル共有ソフトによりコンピュータウィルスに感染していたことから、当該外部記録媒体に記録されていた捜査資料等のファイルがインターネットを通じて外部に流出したとのことである。

一の(2)について

一の(1)及び(4)についてで述べた捜査資料等のファイルの流出事案(以下「本件流出事案」という。)が発生したことは、誠に遺憾である。

一の(3)について

情報の流出事案の防止のためには、各府省における情報管理を徹底することが基本であり、平成十八年三月九日の事務次官等会議において、職員の一人一人にまで情報管理を徹底するよう、内閣官房長官が厳しく指示したところである。

現在、各府省においては、職員への注意喚起のほか、情報の流出事案の再発防止に向け、職員が重要な情報を許可なく持ち出すことの禁止、私物パソコンの業務利用の制限等、情報管理の徹底を図っているところである。

一の(5)について

愛媛県警察によると、流出したファイルには、個人の氏名及び住所が記録されているものが含まれており、当該個人に対し、個々の具体的な状況を勘案した上で、謝罪するなどしているとのことである。

一の(6)について

国家公安委員会は、警察庁に対し、愛媛県警察による調査結果について報告し、かつ、愛媛県警察を含む全国の警察において情報の流出事案の再発防止対策を徹底するよう求めたところである。

一の(7)について

愛媛県警察によると、流出したファイルには、事件の関係者の供述を記録したもの、捜査状況を取りまとめたもの等が含まれているとのことである。

二の(1)について

愛媛県警察によると、流出したファイルには、情報提供者又は協力者とされる者の氏名、住所等が、これらの者に対して犯罪捜査に関して謝礼を交付した状況とされるものと併せて記載された、愛媛県警察本部刑事部捜査第一課長をあて名とする「捜査報告書」と題する複数の文書(以下「本件文書」という。)が含まれているとのことである。

二の(2)について

愛媛県警察によると、本件文書は、ファイルを流出させた職員(以下「本件職員」という。)が、情報提供者又は協力者に対する犯罪捜査に関する謝礼の交付についての私的なメモとして用いるために作成していたものであるとのことである。

また、流出したファイルには、本件文書に係る事件について、警察署長をあて名とする「捜査報告書」と題する複数の文書が含まれているが、これらの文書は、本件職員が、捜査結果の報告に用いるために作成していたものであるとのことである。

二の(3)について

愛媛県警察によると、本件文書には、情報提供者又は協力者に対して犯罪捜査に関して謝礼を交付した状況とされるものが記載されているとのことである。

また、本件文書のうち一部のものに記載された情報提供又は協力に関しては、本件職員が捜査費を執行して本件文書において情報提供者又は協力者とされる者以外の者に謝礼を交付したとの事実が確認されているとのことである。

二の(4)について

愛媛県警察によると、本件文書において謝礼を交付したとして記載されている者については、本件職員が、情報提供者又は協力者の保護の観点から、氏名、住所等を変更して記載したものがあるとのことである。

二の(5)から(7)までについて

個別具体的な事件における捜査機関の活動内容にかかわる事柄であるので、答弁を差し控えたい。

二の(8)について

愛媛県警察によると、お尋ねのような事実は把握していないとのことである。

二の(9)について

愛媛県警察によると、流出したファイルには、愛媛県警察が組織として、現在管理し、又は過去に管理していた文書等と内容が同一と認められるものと、そうでないものが含まれているとのことである。

二の(10)について

愛媛県警察によると、平成十八年六月十六日、本件職員の処分を行ったとのことである。

三の(1)及び(2)について

愛媛県警察によると、本件流出事案の調査については、愛媛県警察本部警務部長を総括責任者とする百一人体制の「警察情報流出事案対策室」及び関係所属の職員により行われ、必要により数人の愛媛県警察本部警務部会計課職員も携わったところであるとのことである。

三の(3)について

愛媛県警察によると、愛媛県警察本部庁舎等において本件流出事案の調査が行われたが、今後の同様の調査等の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることから、その詳細についてはお答えを差し控えたいとのことである。

三の(4)から(6)までについて

愛媛県警察によると、お尋ねのような事実はないとのことである。

三の(7)について

お尋ねのような事実はない。

三の(8)について

警察庁としては、愛媛県警察からお尋ねのような事実はないとの報告を受けており、調査等を行う必要はないと考えている。

三の(9)について

国家公安委員会としては、警察庁から、愛媛県警察によるとお尋ねのような事実はないとの報告を受けており、監察の指示を行う必要はないと考えている。

三の(10)について

愛媛県警察によると、本件文書には、謝礼を交付した情報提供者又は協力者とされる者として二十三人の氏名が記載されているとのことである。

三の(11)について

愛媛県警察によると、本件文書において謝礼を交付した情報提供者又は協力者とされる者として記載されている者に対して、謝罪をしているところであり、これに従事している職員は十四人であるとのことである。

また、謝罪のために行う訪問の頻度については、個々の相手方により異なっているとのことである。

三の(12)について

御指摘の「休みもなく深夜までサービス残業を強いられ過労死寸前」との報道は承知していないが、愛媛県警察によると、職員の勤務時間の適正な管理に努めつつ、職員の健康保持に配意しているとのことである。

三の(13)について

愛媛県警察によると、平成十八年六月中に、これまで、お尋ねのような本件流出事案の調査のために行った人事異動はないとのことである。

また、平成十八年四月一日付けで愛媛県四国中央警察署川之江交番所長から愛媛県警察本部警務部警務課企画室企画第三課長補佐に異動した大寿隆警部が、同年六月一日付けで愛媛県西予警察署野村交番所長に異動したとのことである。

四の(1)について

愛媛県警察によると、本人や周囲の状況から、職務の執行に困難が伴うことが懸念されたこと、万が一の事故等を回避するための措置を講ずる必要が認められたこと等から、愛媛県警察本部生活安全部地域課長の判断により、所属内における配置換えを行ったとのことである。

四の(2)について

愛媛県警察によると、御指摘の職員の配置換えに当たり、愛媛県警察本部生活安全部地域課通信指令室において体制を増強して行う必要のあった業務を担当させることに決定したからであるとのことである。

四の(3)について

国家公安委員会及び警察庁としては、御指摘の裁決は愛媛県警察にとって厳しい内容になっていると認識しており、愛媛県公安委員会の管理の下、愛媛県警察において適切に対処すべきものと考えている。

四の(4)について

愛媛県公安委員会によると、お尋ねの「粛々と履行」の趣旨は、愛媛県警察として必要な措置を速やかに講ずることであるとのことである。

また、愛媛県公安委員会として、今後とも、十分に管理機能を発揮していくとのことである。

四の(5)について

愛媛県警察によると、御指摘の裁決の結果、御指摘の職員は、平成十七年一月二十七日にさかのぼり愛媛県警察本部生活安全部地域課鉄道警察隊第二小隊分隊長の職に復したとのことである。

また、給与について、特段の措置は予定していないとのことである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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