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宇宙の平和利用決議に関する質問主意書
衆議院 第165回 第190号お答えすることは困難 ×3
質問本文
わが国の宇宙開発は、一九六九年に衆院で全会一致により採択された「わが国における宇宙の開発及び利用の基本に関する決議」にそって進められている。この決議のもと、わが国の宇宙開発技術は国際的にも高い水準に達し、その成果は世界の研究者の自由な学術交流にも大きく寄与してきた。第二次大戦後、宇宙開発は米・ソ両国によって進められてきたが、それは軍事開発と一体のものだった。これに対し、わが国の宇宙開発は最初から軍事と一線を画し、大きな成果と国際的信用を勝ち得てきたものである。
しかし、日本経団連等は、わが国の宇宙政策は平和利用決議とその解釈が制約となっていることに加え、研究開発に重点を置いた宇宙開発によって能力や技術が十分に活用しきれていないと主張している。これらを解決するために平和利用決議を死文化させ、宇宙の軍事利用を可能にする内容を盛り込んだ立法準備が進められている。
よって、次のとおり質問する。
(一) 国会決議は立法府の意思を表明したものであるから、政府はその趣旨を尊重し行政を行なう必要がある。宇宙の平和利用決議を法律により無力化することができるのか。
(二) これまで政府は、宇宙の平和利用に関して「非軍事」としてきたが、これを「非侵略」に変えたいと考えているのか。また、政府の国際標準の認識としては、「非侵略であれば宇宙の軍事利用は許され、防衛目的の軍事利用は可能」というものなのか。
(三) 政府における宇宙に関する施策は平和利用決議に則って行なわれているが、これによってわが国が何らかの不利益を受けたことがあるか。
(四) わが国の宇宙開発は技術開発に重点を置き、世界的にも極めて高い水準に到達していると考えられる。開発された技術を民生機器として活用してきたが、現在、これを社会生活に生かしきれていないと考えられる状況があるのか。
(五) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)における内部情報に関し、その秘密区分は「極秘情報」「秘情報」「部外開示制限情報」「社外開示制限情報」に分類されているが、各々の定義について政府はどう把握しているか。また、その根拠はJAXAの情報管理規程によるものか。
(六) JAXAにおいて現在、極秘情報に該当する情報は存在するのか。H−�UAロケットや開発中のH−�UBロケットは極秘情報に該当する情報か否か。政府の認識を問う。
(七) 自衛隊が文部科学省等とともに宇宙開発・利用に参入した場合、機密漏洩に対し罰則が必要となる研究開発分野があるのか。また、そうした事態が起こりうるのか。
(八) 自衛隊はこれまで「一般化理論」によって宇宙技術を活用してきたと思うが、国内での活用状況はどうか。また、これまでの海外派遣の際、宇宙技術をどのように利用してきたか。
右質問する。
政府答弁書
(一)について
昭和四十四年五月九日の国会決議(以下「昭和四十四年国会決議」という。)及びその解釈については、国会において御議論いただくべきものと考えており、お尋ねについて、お答えすることは困難である。
(二)について
昭和四十四年国会決議における「平和の目的に限り」との文言については、これまで国会で非軍事を意味する等との御議論がなされてきたものと承知しており、これらの御議論を踏まえ、慎重に対処しなければならないと考えている。また、お尋ねの「国際標準の認識」の意味が必ずしも明らかでないが、月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約(昭和四十二年条約第十九号)について言えば、条約の当事国は、国際連合憲章を含む国際法に従って、国際平和及び安全の維持並びに国際間の協力及び理解の促進のために、宇宙空間の探査及び利用における活動を行わなければならないこと、大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないことを約束すること、大量破壊兵器を天体に設置し、又は宇宙空間に配置しないことを約束すること、もっぱら平和の目的のために天体を利用するものとすること、天体における軍事基地等の設置、兵器の実験又は軍事演習を実施してはならないこと等が規定されている。
(三)について
政府における現在の宇宙に関する施策は、昭和四十四年国会決議の趣旨を尊重して行われているところであるが、これによって我が国が不利益を受けたか否かを一概にお答えすることは困難である。
(四)について
我が国では、宇宙開発により開発された技術を様々な分野に応用してきたところであるが、宇宙開発の成果をより一層社会に還元するよう努める必要があるものと認識している。
(五)について
御指摘の秘密区分については、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」という。)が定める「セキュリティ規程」(規程第十五−四十七号)第五条において、「極秘情報」は、秘密の保全が最高度に必要であってその漏洩が国の安全又は利益に著しく損害を与えるおそれがあるもの、「秘情報」は、秘密の保全が必要であってその漏洩が国の安全若しくは利益に損害を与えるおそれがあるもの又はJAXAの事業の遂行を著しく困難にするおそれがあるもの、「部外開示制限情報」は、開示することにより、JAXAの事業の円滑な遂行、JAXAの財産上の利益及び契約当事者としての地位、協力協定、共同研究契約等の相手方の利益、個人の人権及びプライバシー等のJAXA及び関係者の正当な地位及び利益を侵害するおそれがあり、関係する役職員及びJAXA外の関係者以外に開示が制限されているもの、「社外開示制限情報」は、開示することにより、JAXAの事業の円滑な遂行、JAXAの財産上の利益及び契約当事者としての地位、協力協定、共同研究契約等の相手方の利益、個人の人権及びプライバシー等のJAXA及び関係者の正当な地位及び利益を侵害するおそれがあり、役職員及びJAXA外の関係者以外に開示が制限されているものとそれぞれ定義されているものと承知している。
(六)について
現時点では、JAXAは、「セキュリティ規程」(規程第十五−四十七号)第五条(1)に規定する「極秘情報」に分類される情報を保有しておらず、H−�UAロケット又はH−�UBロケットに関する情報についてもこれに該当していないものと承知している。
(七)について
現時点においては、自衛隊が文部科学省等とともに宇宙の開発又は利用に関する研究開発を行う具体的な検討を行っていないので、お答えすることは困難である。
(八)について
自衛隊においては、現在、国内及び国外で活動する際に、情報収集、情報通信、測位、気象等の分野で宇宙の利用を行っている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。