ことばで探す › 衆議院 第166回
自由民主党ホームページでの消えた年金対策ビデオの内容に関する質問主意書
衆議院 第166回 第465号検討してまいりたい ×1
質問本文
五千万件の基礎年金番号に統合されていない年金記録の問題をはじめ、年金記録不備問題は国民の重大関心事となっているところである。平成十九年七月二日の時点における自由民主党のホームページを見ると、この問題をとりあげた茂木敏充衆議院議員による「解説−年金記録と社会保険庁改革−」というビデオを見ることが出来た。そこで、このビデオにおいて、自由民主党の茂木敏充衆議院議員が「政府・与党」として解説されていることについて、政府の見解を伺いたく、以下質問する。
一 ビデオにおいて茂木敏充衆議院議員は「年金記録、この五千万口については、一年以内にしっかり統合していく。このことを総理が明言し、政府与党一体となって、この作業を進めて参ります。」と解説されている。では政府としては、五千万口の基礎年金に統合されていない年金記録について一年以内にしっかり基礎年金番号に統合するとの方針か。
二 安倍総理は五千万件の年金記録を一年以内に基礎年金番号に統合すると明言されたことはあるのか。あるならば、それは、いつ、どこで、どのように発言したか。
三 もし安倍総理が五千万件の年金記録を一年以内に基礎年金番号に統合すると明言していないのであれば、政府はこのビデオの訂正を求めるべきと考えるが、いかがか。
四 ビデオにおいて茂木敏充衆議院議員は「一年以内にこの五千万件の問題を含めて問題をしっかり解決し、そしてまた支払いについては全額ご本人にお支払いする。一年で必ずこの年金記録問題を解決していきます。」と解説されている。
(1) 政府は、五千万件の基礎年金番号に統合されていない年金記録の処理を一年以内に「解決」するのか。
(2) 千四百三十万件のオンラインに収録されていない旧台帳のオンライン化を一年以内に「解決」するのか。
(3) 三千九十件のサンプル調査で明らかとなった基礎となる紙台帳からオンライン記録を作成するにあたっての入力間違いの全ての年金記録を対象とした訂正を一年以内に「解決」するのか。
(4) 領収書の存在によって支払いは証明されたが社会保険庁や市町村に一切の記録が残っていない五十五件の事例にみられるような、実際に年金保険料を支払っているのに一切の年金記録が社会保険庁や市町村にない場合における年金記録の復活を一年以内に「解決」するのか。
個々の設問について、ひとつずつ明らかにされたい。
五 そして、政府は、一年以内に四で述べたこれら全ての問題を解決し、全額本人にお支払いすると約束されるのか。
六 ビデオにおいて茂木敏充衆議院議員は「五千万件の年金記録は、しっかり名前も生年月日も残っている。しっかりと皆さんの基礎年金番号に統合することが可能です。」と解説されている。しかし、平成十九年五月十一日に厚生労働委員会に提出された政府資料によると五千万件の年金記録のうち約三十万件は、生年月日が不明であるとのことであった。
(1) 政府は、五千万件の年金記録のすべてに、読み方など正確な名前が残っており、基礎年金番号に統合可能であると考えているか。
(2) 政府は、五千万件の年金記録のすべてに、正確な生年月日が残り、基礎年金番号に統合可能であると考えているか。
七 また政府は五千万件の年金記録のうち、氏名・生年月日・性別が正しく、さらに厚生年金については職場名が正しく記載されている年金記録がどれだけあるか、把握しているのか。把握しているのならば、その数を教えていただきたい。
八 もし、政府が五千万件の年金記録のうち、容易に基礎年金番号に統合可能な正しい年金記録の数を把握していないとすると、「五千万件の年金記録は、しっかり名前も生年月日も残っている。しっかりと皆さんの基礎年金番号に統合することが可能です。」と明言することは妥当であると考えるかどうか、政府の見解を伺いたい。
九 ビデオにおいて茂木敏充衆議院議員は「五千万件のデータを含め、年金の記録は消えていません。浮いてもいません。」と解説されている。しかし、領収書の存在によって支払いは証明されたが社会保険庁や市町村に一切の記録が残っていない五十五件の年金保険料の支払いの存在が明らかとなっている。政府は、今もこの「年金の記録は消えていません」という認識か。
十 ビデオにおいて茂木敏充衆議院議員は「年金記録の問題は、年金制度の問題ではなく、業務処理の問題です。」と解説されている。しかし、申請主義という年金行政の原則、被保険者本人は六十歳になって年金支給申請をするまで一切年金記録に接することがなかったという年金記録管理の在り方などに、全く問題がなかったとは考えられない。このような問題の再発防止のためには、制度の問題も検討する必要がある。そこで、現在の年金記録問題は、年金制度の問題ではなく、業務処理の問題であり、今後の再発防止策の検討に当たっても、制度の問題を検討する必要はなく、業務処理の問題を検討するのみでよいとの考えが、政府の見解であるのかどうか伺いたい。
十一 一から十において述べたビデオにおいて茂木敏充衆議院議員が「政府・与党案」として解説している内容について、仮に政府の見解と異なるものがある場合、政府から与党である自由民主党に対して訂正や配信の中止などの要求をされるのかどうか教えていただきたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び四の(1)から(3)までについて
政府としては、平成十九年七月五日に年金業務刷新に関する政府・与党連絡協議会において取りまとめた「年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について」に基づき、国民年金又は厚生年金保険の受給権者又は被保険者(以下「受給権者等」という。)に係る記録及び基礎年金番号が付されていない又は基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号に係る記録(以下「未統合の記録」という。)について、同年十二月から平成二十年三月までを目途に名寄せを実施するとともに、これと並行して、厚生年金保険の被保険者台帳に係る記録のうち昭和二十九年四月一日以前に被保険者の資格を取得して同日以前に資格を喪失し、昭和三十四年三月三十一日までの間に再取得していない者に係るものについて、磁気ファイル化した上で受給権者等に係る記録との名寄せを実施するほか、社会保険庁のマイクロフィルム記録や市町村(特別区を含む。以下同じ。)が保有する国民年金被保険者名簿等の記録と社会保険オンラインシステムにおいて管理する記録について、計画的に突合せ作業を実施することとしている。
二について
安倍内閣総理大臣が御指摘のような発言をした事実はない。
三及び十一について
お尋ねのビデオについては、政府としては、訂正等を要請する立場にない。
四の(4)について
社会保険庁及び市町村において、国民年金保険料の納付の事実等を確認することができる資料が現存しないが被保険者が納付の事実を証明する資料を所持している等の場合には、その事実に基づき社会保険庁長官は速やかに国民年金原簿等を訂正することとしている。
一方、被保険者が納付の事実を証明する資料を所持していない等の場合には、総務省に設置した「年金記録確認第三者委員会」において、総務大臣が決定した「年金記録に係る申立てに対するあっせんに当たっての基本方針」に従い、申立人の申立てを十分にくみ取って、収集した資料を検討し、年金記録の訂正に関し公正な判断を示すこととしている。
五について
政府としては、一及び四の(1)から(3)までについて及び四の(4)についてで述べた取組に加え、今般成立した厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律(平成十九年法律第百十一号)を円滑に施行することとしている。このような取組等を進めることにより、すべての受給権者等が、年金記録の訂正により増額した年金の受給権について消滅時効が完成した場合も含め、本来受け取ることができるはずの年金を受け取ることを実現してまいりたい。
六から八までについて
御指摘の五千万件の未統合の記録については、現在、その内容を解明するための調査の実施方法等を検討しているところであるが、いずれにせよ、一及び四の(1)から(3)までについて及び四の(4)についてで述べた取組の着実な実施により、これらの記録の基礎年金番号への統合を進めていくこととしている。
九について
昨年八月から社会保険庁において実施している年金記録相談の特別強化体制において昨年十二月までの約百万件の相談の中で記録照会等を行い、その時点までに把握した事例として、御指摘の五十五件の事例を把握しているところである。
十について
年金記録をめぐる諸問題については、社会保険庁における事務処理等に原因があったものと認識している。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。