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在外公館の災害時における安全確保等在留邦人保護に対する体制に関する質問主意書

衆議院 第168回 第254号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1

提出者
無所属
提出日
2007年11月21日
内閣転送 2007年11月26日
答弁書受領日
2007年11月30日
提出から9日
答弁の項目数
9
質問 2,613字/答弁 1,828字

質問本文

一 外務省として、現地で災害が発生した時等に備え、在留邦人保護の観点より我が国の在外公館に対してどの様な体制をとることを義務付けているか具体的に明らかにされたい。

二 二〇〇七年十一月十九日、総務省より、二〇〇三年から二〇〇六年末までの期間、我が国の在外公館全百九十六のうち在留邦人や観光客の多い三十二カ国にある在外公館三十六(以下、「在外公館」という。)と全二百七十二ある日本人学校等のうち三十一カ国にある日本人学校等三十八校を対象として行われた、在留邦人の安全対策のための「在外公館」及び日本人学校等の体制の調査に基づき、「在外邦人の安全対策等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(以下、「勧告」という。)が発表されたが、「勧告」の内容を外務省は承知しているか。

三 「勧告」によると、「在外公館」における在留邦人との連絡体制の整備状況につき、二〇〇六年十二月末の時点で、在留邦人との間のファックスや携帯電話を含む有線電話による緊急連絡網は、「在外公館」の中では在ベルギー大使館で整備されておらず、かつ情報伝達訓練も実施されていないことが明らかにされている。更に、在タイ、チェコ大使館並びに在上海総領事館では、緊急連絡網は整備しているが有効に機能しない状態で、情報伝達訓練も未実施であり、また定期的に情報伝達訓練を実施している在外公館は皆無であることが報告されているが、右のように、「在外公館」全てで定期的に情報伝達訓練がなされておらず、また四在外公館において、在留邦人との緊急連絡網が整備されていない、また整備しているが有効に機能しない状態である理由につき説明されたい。

四 「勧告」によると、「在外公館」における休館時等の連絡体制の整備状況につき、「在外公館」のうち三十五は留守番電話を設置しているが、在インド大使館においては設置しておらず、日本語を十分理解できない現地警備員が配置されているのみであると報告されているが、右のように在インド大使館で休館時用に留守番電話が設置されず、日本語を十分理解することが出来ない現地警備員を配置しているのみである理由を説明されたい。

五 「勧告」によると、「在外公館」における外務省が指示している緊急事態に対応した館員向けの「緊急事態対処マニュアル」及び在留邦人向けの「安全の手引き」の作成状況につき、「緊急事態対処マニュアル」については「在外公館」のうち在南アフリカ共和国大使館で作成されておらず、さらに七の在外公館で二年に一度の改定がなされていないこと、また「安全の手引き」については、在マレーシア、シンガポール、メキシコ、コロンビア、イラン大使館並びに在ニューヨーク総領事館では作成後二年以上改定されておらず、この六在外公館のうち、在メキシコ、コロンビア大使館では防犯の手引きが盛り込まれておらず、残り四つについては治安情勢に関するデータが最新のものになっていないことが明らかにされているが、右の様に「緊急事態対処マニュアル」及び「安全の手引き」の作成並びに改定がきちんとなされていないのはなぜか。

六 「勧告」によると、「在外公館」の中で「緊急事態対処マニュアル」を作成している三十五の在外公館のうち、十三の在外公館が緊急事態に備えた訓練を調査対象とした期間に一度も実施しておらず、更に十一の在外公館では「緊急事態対処マニュアル」に基づいた緊急事態対策本部を立ち上げておらず、警備訓練や退避訓練など一部の訓練に留まっていることが明らかにされているが、右の様に十三の在外公館で緊急事態に備えた訓練が行われず、また十一の在外公館で一部の訓練のみで留まっているのはなぜか。

七 「勧告」によると、「在外公館」における緊急事態用備蓄品の管理状況について、二〇〇六年十二月末時点で、在フィリピン、カンボジア、チェコ、イラン、パプアニューギニア大使館及び在上海総領事館の六在外公館において短期渡航者用備蓄品が配備されていることを承知しておらず、更に二十六の在外公館で短期渡航者用及び館員用備蓄品の数量や原則二年の備蓄期限を的確に把握しておらず、中には食料品を九年間、飲料水を四年間備蓄していた在コロンビア大使館や、食料品や飲料水を五年間備蓄していた在インドネシア、ロシア大使館の様な例もあることが報告されているが、右の様に「在外公館」において緊急事態用の備蓄品が極めてずさんに管理されているのはなぜか。

八 三、四、五、六、七の「在外公館」の体制の不備は、在留邦人保護の観点から適切であるか。外務省の見解如何。

九 三、四、五、六、七の「在外公館」の体制の不備に対しては、誰が責任を負うべきか。

十 九の責任者に対して、外務省は然るべき処分を行う考えはあるか。ないのなら、その理由を明らかにされたい。

十一 「勧告」によると、「在外公館」における緊急事態用備蓄品の調達状況について、飲料水については十三の在外公館で現地調達をしておらず、しかもそのうち、在イタリア、ロシア大使館、在シカゴ総領事館は現地調達を行いやすい環境にありながらその検討が十分になされていないこと、また食料品については、現地調達が難しいとする合理的理由が乏しい中で、「在外公館」のうち、在デュッセルドルフ総領事館を除く三十五の在外公館全てで日本から調達していることが報告されているが、右の様に飲料水、食料品共に合理的理由もなく現地調達が行われていないのはなぜか。

十二 十一について、「在外公館」において緊急事態用備蓄品を現地で調達するのと日本から調達するのとで、どれくらい費用が異なるのか、具体的金額を明らかにされたい。

十三 十一の「在外公館」における緊急事態用備蓄品の調達状況は、行財政改革の必要性が叫ばれ、医療費の自己負担額や所得税の定率減税廃止等、国民に負担増を強いている中、国民の理解を得られるものか。外務省の見解如何。

十四 「在外公館」を含む全百九十六の我が国の在外公館は、土日祝日に開館し、業務を行っているか。

十五 十四で、行っていないのなら、それは国際化が進み、海外渡航をする邦人が増えている現状を鑑みる時、適切な対応であるか。海外において邦人が盗難に遭う等の事件が増えている今、在外公館の領事業務については休館日を設けることなく行うべきであると考えるが、外務省の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

外務省としては、各在外公館に対して「邦人保護事務の手引き」という冊子を配布し、海外で事件・事故、災害等の緊急事態が発生した場合には、邦人の安否確認等の邦人援護が的確に行えるよう、在外公館に対して、各種情報の発信体制、平時の備え及び邦人援護基盤について、現地事情に即した整備を指導している。

二について

外務省として、御指摘の「勧告」の内容は承知している。

三について

御指摘の在留邦人との緊急連絡網の作成及び右を通じた情報伝達訓練の実施については、現地の在留邦人数及び通信事情によっては、全在留邦人個々の連絡先を網羅する緊急連絡網の作成及び訓練の実施が必ずしも有効でない場合もあり、例えば、在ベルギー日本国大使館では、現地日本人社会との協力及び電子メール等可能な手段を通じた緊急情報の伝達体制を構築しているところである。いずれにせよ、今次勧告の指摘も踏まえ、緊急時の情報伝達体制のより一層の改善に努めていく考えである。

四について

在インド日本国大使館閉館時の対応については、基本的に館員が交代で当番に当たり、日本語で電話があった場合、現地警備職員が直ちに当番に電話をつなぐこととなっていたことから、留守番電話の設置を行ってこなかったものであるが、より確実な緊急電話対応が行えるよう、日本語でも応対が可能となる閉館時の緊急電話対応システムの導入を検討しているところである。

五及び六について

御指摘の在南アフリカ共和国日本国大使館においては、館員向けのマニュアルは作成されていなかったが、緊急連絡先リストの作成等緊急時の対応について支障が生じていたわけではなく、在留邦人も含めた「在留邦人安全対策マニュアル」という形で整備されていたものである。

マニュアル等の改定については、緊急事態に際して邦人援護が的確に行える体制の環境に変化が生じていない限り、改定しないこともあり、また、訓練の実施等については、現地事情及び在外公館の体制等に応じて、その実施の要否及び頻度並びに形態が異なることもあるが、いずれにせよ、今次勧告の指摘も踏まえつつ、今後とも確実な邦人援護が行い得るよう在外公館の緊急事態対応体制の強化を図っていく考えである。

七について

御指摘の短期渡航者用緊急備蓄品については、日本人渡航者の規模等を勘案しつつ配備しており、配備に当たっては、例えば、五年間の常温管理が可能な保存水を購送する等可能な限り安全に長期保存が可能なものも含まれているが、いずれにせよ、外務省としては、今次勧告の指摘をも踏まえつつ、緊急備蓄品の適切な管理を徹底していく考えである。

八から十までについて

お尋ねについては、現地の特殊事情に即した手段の検討が行われている場合もあり、一概にすべて御指摘のように「不備」と判断することは適切でないと考えるが、今次勧告により指摘された諸点については、邦人保護の観点から改善すべき点は改善していく考えである。

十一から十三までについて

御指摘の短期渡航者及び館員用緊急備蓄品については、日本人短期渡航者数及び在外公館の規模等を総合的に勘案しつつ、緊急事態における邦人援護等が的確に行い得るよう配備してきている。備蓄品の調達においては、これまで利用者の安全性の観点から、国内の災害用として備蓄されているものと同程度の保存の安定性、使用の簡便性及び耐久性に優れた災害時備蓄用の保存水及び保存食品を調達してきたが、いずれにせよ、緊急備蓄品の調達については、今次勧告の指摘も踏まえ、今後ともより効率的な調達及び適切な管理に努めていく考えである。

調達価格については、現地に必ずしも同水準の災害用備蓄品があるとは限らず、一様に比較することは困難である。

十四及び十五について

我が国在外公館では、行政機関の休日に関する法律(昭和六十三年法律第九十一号)に準拠し、かつ同法に規定されている行政機関の休日のうち、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日及び十二月二十九日から翌年の一月三日までの日について、来館者等の利便性等も考慮しつつ、在外公館所在国・地域の祝休日及び我が国の祝休日の中から、行政機関の休日に関する法律にて規定されている日数の範囲内で休館日を設定している。いずれにせよ、在外公館の休館時においては、邦人保護及び行政サービスの観点から、在外邦人の緊急の要請に適切に対応できる体制を整備している。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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