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後期高齢者医療制度に係る保険料の見通しに関する質問主意書
衆議院 第169回 第362号お答えすることは困難 ×1
質問本文
平成十八年十月五日に行われた「社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会(第一回)」に提出された「後期高齢者医療制度の概要」と題する資料(以下、特別部会資料という)を見ると、後期高齢者医療制度保険料は、平成二十年度が六・一万円、平成二十七年度には八・五万円と試算されている。また、高齢者負担率は、平成二十年度が十%、平成二十七年度には十・八%とある。また、一人あたりの国民健康保険料については、平成二十年度が七・九万円、平成二十七年度には九・七万円と試算されている。この試算に関連して、後期高齢者医療制度の保険料の将来見通しについて質問する。
一 特別部会資料では、一人あたり国民健康保険の保険料について、平成二十年度が七・九万円、平成二十七年度には九・七万円と試算されている。この試算に変更はないか。また、この試算を行った方法について、試算過程を検証できるように、教えていただきたい。
二 特別部会資料の「保険料等の変化(試算)」では、平成二十年度の一人あたり後期高齢者保険料は、年額六・一万円とある。一方、同じ特別部会資料の「後期高齢者医療制度の保険料(平成二十年度推計)」では、年額七・四万円となっている。同じ特別部会資料において、同じ年度の年額保険料が違っている理由を、分かりやすく教えていただきたい。
三 特別部会資料の「保険料等の変化」で行われている試算は、以下のものであると理解して間違いないか。平成二十年度の年額保険料六・一万円を起算点とし、平成二十七年には七十四歳以下の人口の減少によって高齢者医療費を高齢者が負担する割合が十・八%に増加するため、保険料は、人口構成の変化によって、まず六・五八八万円に増加する。さらに、平成二十七年度は平成二十年度の七年後であるため、一人あたりの後期高齢者医療費が伸びて、年額八・五万円となった。その前提となる一人あたりの後期高齢者医療費の伸びは、七年間で約二十九%であり、年あたり伸び率を計算すると、約三・七%である。もし、この理解に、間違いがあれば、正しい試算過程を分かりやすく教えていただきたい。
四 特別部会資料の「保険料等の変化(試算)」では、平成二十年度の一人あたり後期高齢者保険料は、年額六・一万円とある。実際の平成二十年度の一人あたり後期高齢者保険料は七・二万円であり、この平成二十年度の実績を起算点として、特別部会資料と同じ計算方式となるように試算するならば、起算点が六・一万円から、七・二万円すなわち一・一八倍になっており、計算過程は同一であるため、結果も一・一八倍となり、平成二十七年度の後期高齢者保険料は約十万円となる。この試算に間違いはないか。もし、この試算に、間違いがあれば、正しい試算過程を分かりやすく教えていただきたい。
五 平成二十年四月十一日、新聞各紙が「全国平均の後期高齢者保険料は、平成二十年度の約七・二万円から平成二十七年度には八・五万円となる」と報道した。この報道は正しいか。
六 五の報道が間違っている場合、新聞社に訂正を求めたか。
七 五の報道が間違っている場合、何年後にいくらになるか。それはいつ明らかになるか。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の試算は、平成十八年の健康保険法等の一部を改正する法律案の提出に当たって、国民健康保険の医療給付を賄うために必要な保険料について、当時、試算を行ったものであり、それ以降、国民健康保険の一人当たりの保険料の試算は行っていない。
この試算の過程を申し上げれば、平成十八年度予算において前提とした国民健康保険等の各制度の加入者数及び医療給付費を起算点として算出した平成二十年度及び平成二十七年度のこれらの見込数を基に、国民健康保険の加入者の医療給付費(平成二十年度においては八・三兆円、平成二十七年度においては九・九兆円)に後期高齢者支援金(平成二十年度においては一・五兆円、平成二十七年度においては二・三兆円)を加えた額から、医療給付費及び後期高齢者支援金に対する公費負担(平成二十年度においては三・七兆円、平成二十七年度においては四・五兆円)、前期高齢者交付金(平成二十年度は二・四兆円、平成二十七年度は三・三兆円)並びに療養給付費等交付金(平成二十年度においては〇・六兆円、平成二十七年度においては〇・六兆円)を控除して国民健康保険が保険料で賄うべき額を算出(平成二十年度は三・〇兆円、平成二十七年度は三・七兆円)し、これらを平成二十年度においては三千八百万人、平成二十七年度においては三千八百万人と推計した国民健康保険の加入者数でそれぞれ除して一人当たりの保険料を試算したものである。
二について
後期高齢者医療制度においては低所得者等に対する保険料の軽減措置があり、年額六・一万円はこの軽減後における保険料の平均値であるのに対し、年額七・四万円は軽減前における保険料の平均値であるため、これらの金額が異なっているものである。
三について
御指摘の平成二十七年度の一人当たり後期高齢者医療の保険料の試算額八・五万円は、平成二十年度の一人当たり後期高齢者医療の保険料六・一万円を起算点として伸び率等を乗じて算出したものではなく、平成十八年度予算において前提とした後期高齢者医療の医療給付費を起算点として算出した平成二十七年度の後期高齢者医療の医療給付費の見込額(十四・八兆円)に、後期高齢者医療の被保険者を除く医療保険制度の加入者数の減少率を勘案して算出した、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第百条第一項の後期高齢者負担率の見込率(十・八パーセント)を乗じて得た額から保険料軽減分等の見込額(〇・三兆円)を控除した額(一・四兆円)を後期高齢者医療制度の被保険者数の見込数(千六百万人)で除して算出したものである。
四について
三についてで回答したとおり、平成二十七年度の一人当たり後期高齢者医療の保険料については、平成二十年度の一人当たり後期高齢者医療の保険料を起算点として計算したものではない。
御指摘の六・一万円については、平成十八年の健康保険法等の一部を改正する法律案の提出に当たっての試算において平成二十年度の後期高齢者医療の医療給付を賄うために必要な後期高齢者一人当たり保険料額を試算したものである一方、御指摘の七・二万円については、各後期高齢者医療広域連合が平成二十年度において医療給付、審査支払手数料、葬祭費、財政安定化基金拠出金及び保健事業に要する費用等の見込みに照らし、おおむね二年を通じ財政の均衡を保つことができるように算定した保険料の全国平均であり、両者の比率が平成二十七年度においても妥当するとは限らないことから、当該比率である御指摘の一・一八倍を単純に乗じる試算方法は必ずしも適切とはいえないと考える。
また、厚生労働省において、七・二万円を基にした平成二十七年度の一人当たり後期高齢者医療の保険料の試算は行っておらず、お尋ねの試算過程をお示しすることは困難である。
五から七について
厚生労働省においては、平成十八年の健康保険法等の一部を改正する法律案の提出に当たって試算した医療給付費を賄うために必要な一人当たり後期高齢者医療の保険料は平成二十年度六・一万円から平成二十七年度八・五万円になるとお示ししている一方、各後期高齢者医療広域連合において平成二十年度に被保険者から徴収するものとして算定した保険料の全国平均は七・二万円となっている。御指摘の報道については、各報道機関がこれらの資料に基づき報道されたものであると認識しており、厚生労働省として、後期高齢者の保険料が平成二十年度の約七・二万円から平成二十七年度には八・五万円となるとの試算は行っていない。
なお、御指摘の報道について、厚生労働省としては、異なる方法により試算された二つの数値を組み合わせて用いることは必ずしも適切ではないと考えており、新聞社に対し指摘を行ったところである。
また、平成二十七年度における後期高齢者医療の保険料については、三についてでお示しした八・五万円以外の試算は行っていない。
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