ことばで探す › 衆議院 第169回
後期高齢者医療制度の月額保険料に関する再質問主意書
衆議院 第169回 第335号お答えすることは困難 ×1
質問本文
平成二十年四月十日付で「後期高齢者医療制度の月額保険料に関する質問主意書」(以下、前回主意書)を提出し、同年四月十八日、政府答弁書(内閣衆質一六九第二八八号、以下、前回答弁書)を受領したところである。前回答弁書の内容についてなお疑問があるので、平成二十年四月十五日に厚生労働省が提示した「新しい高齢者医療制度について」と題する資料(以下、四月十五日保険局資料)、「介護保険料の在り方に関する検討会第二回」における「国民健康保険料(税)の概要について」と題する資料(以下、検討会資料)に関連して、再質問する。
一 後期高齢者医療制度についての広報のための四月十五日保険局資料によれば、平均的な厚生年金二百一万円を受給する夫と基礎年金を受給する妻の夫婦世帯が、国民健康保険から後期高齢者医療制度に移行した場合の、月額保険料の変化は、約九千二百円から約八千六百円であり、負担が約六百円軽減されるとある。一方、国民健康保険料について検討会資料に従えば、その変化は、約八千四百円から約八千六百円であり、負担が約二百円増加することとなる。厚生労働省が公表した二つの資料の間に、一方は負担減、一方は負担増という矛盾があることは、後期高齢者医療制度や政府広報に対する国民の信頼をゆるがすものであると考えるが、政府の見解はいかがか。
二 四月十五日保険局資料では、資産割額を含む四方式を採用する市町村の国民健康保険料の全国平均を国民健康保険料全体を代表するものとして取り扱い、後期高齢者医療制度導入による月額保険料の変化について広報している。しかし、左に述べる三つの理由から、四方式を採用する市町村を国民健康保険全体を代表するものと扱うのは不適切であると考えるが、政府の見解はいかがか。
�@ 資産割額を含む四方式を採用する市町村は、前回主意書でも明らかにしたように、他の算定方式による市町村よりも、低所得者については保険料の高いグループを構成しており、四方式による保険料は、国民健康保険料全体を代表するものではない。
�A 四方式を採用する市町村は、全市町村の約八割に及ぶが、その九十六%は人口五万人以下の人口の少ない市町村である。四方式による保険料は、自治体あたりの人口の少ない地域に偏ったものであり、国民健康保険料全体を代表するものではない。
�B 四方式に係る被保険者数の全被保険者における割合は、平成十七年度国民健康保険実態調査の表二十一の一から私が推計すれば、約五十二%であった。四方式による保険料は、最も多くの被保険者に係るものではあるが、約半数の被保険者に係るものに過ぎず、国民健康保険料全体を代表するものではない。
三 一方、検討会資料における保険料の試算は、前回答弁書によれば「全市町村の平均値を用いて」なされたものである。制度移行後の比較の対象が、「全国平均の値により比較した後期高齢者医療の保険料」である以上、国民健康保険料についても、基礎賦課額算定に全市町村の平均を用いる検討会資料の試算法を採用するのが妥当であると考えるが、政府の見解はいかがか。
四 前回答弁書では、検討会資料に対して、全市町村の平均値を用いているので資産割額などが過小となり、試算が不正確となるとの批判がなされている。しかし、全国平均を考える場合、約半数の被保険者のみで採用されている資産割額などの基礎賦課額の影響は、その方式を採用している市町村での平均における影響の約半分となるのは当然のことである。このため、全国平均における資産割額などの基礎賦課額が、その方式を採用している市町村での平均より小さくなることは、過小でも、不正確でもないと考えるが、政府の見解を改めて問う。
五 前回答弁書において、政府は事実をありのままに国民に広報するべきであるとの答弁をいただいたところである。しかるに、四月十五日保険局資料による後期高齢者医療制度の月額保険料に関する広報は、恣意的に新制度導入によって負担軽減となる地域を取り出し、その地域での負担軽減のみを強調した広報であり、事実をありのままに広報したものではない。このことからすると、これまで行われてきた後期高齢者医療制度における月額保険料についての広報を訂正し、検討会資料の試算法を用いたものに入れ替えるべきであると考えるが、政府の見解はいかがか。
右質問する。
政府答弁書
一、三及び四について
「介護保険料の在り方等に関する検討会第二回」における「国民健康保険料(税)の概要について」においては、国民健康保険の保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下同じ。)について、国民健康保険法施行令(昭和三十三年政令第三百六十二号)第二十九条の七に規定する所得割額、資産割額、被保険者均等割額及び世帯別平等割額から基礎賦課額を算定する方式(以下「四方式」という。)以外を採用している市町村も含めた全市町村の平均値を用いて資産割額及び世帯別平等割額を試算しているところである。そうすると、一定の所得を仮定して保険料を試算する場合は、基礎賦課額の算定に当たり資産割額と世帯別平等割額が過小となり適当ではないことから、お尋ねの保険局資料においては、より正確な試算とするため、約八割の市町村が採用し、最も多くの国民健康保険の被保険者に係る保険料の算定に用いられている四方式を採用する市町村における保険料率等の平均値を用いて導入前後の傾向を算定したものである。
二及び五について
国民健康保険では、保険料の算定方法や医療費の水準が市町村ごとに異なることから、保険局資料においては、国民健康保険の保険料と後期高齢者医療の保険料を単純に比較することは困難であることをお断りした上で、国民健康保険の保険料から後期高齢者医療の保険料への代表的な変化について、約八割の市町村が採用し、最も多くの国民健康保険の被保険者に係る保険料の算定に用いられている方式に着目し、当該方式を採用する市町村における保険料率等の平均値を用いて導入前後の傾向を算定したものである。さらに、保険局資料においては、東京都において保険料が増額する場合についても説明しており、負担軽減のみを意図的に強調したものではなく、広報のための資料として不適切とは考えていないが、後期高齢者医療制度の趣旨やこれまでの制度からの変更点について、国民に必ずしも十分な御理解を得ていない部分もあると考えており、引き続き、周知のための広報に努めてまいりたい。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。