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ソマリア沖における海賊対策のための海上自衛隊による海上警備行動に係る法整備に対する麻生太郎内閣総理大臣の見解に関する質問主意書

衆議院 第171回 第215号

提出者
国民新党・大地・無所属の会
提出日
2009年3月16日
内閣転送 2009年3月18日
答弁書受領日
2009年3月24日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,261字/答弁 758字

質問本文

本年三月十三日、浜田靖一防衛大臣は、麻生太郎内閣総理大臣の承認を受けて、海上自衛隊に対し、ソマリア沖・アデン湾における海賊対策のための海上警備行動(以下、「警備行動」という。)を行う様、自衛隊行動命令(以下、「命令」という。)を下した。右を踏まえ、質問する。

一 「命令」により、本年三月十四日午後、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」、「さみだれ」の二隻が広島県の呉基地を出港した。今次の海上自衛隊による「警備行動」は、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八十二条に規定されている海上における警備行動に該当するものであると承知するが、同法の規定の下、実際に「警備行動」に当たる自衛官は、具体的にどの様な任務を遂行するのか説明されたい。

二 実際に「警備行動」に当たる自衛官は、自衛に際してどの程度武器の使用を認められているのか説明されたい。

三 そもそも自衛隊法第八十二条に規定されている海上における警備行動とは、我が国沿岸を想定したもので、ソマリア沖の様な遠洋での活動は想定の範囲外であったと思料するが、政府の見解如何。

四 自衛隊法第八十二条の規定により、今次「警備行動」に当たる自衛官の安全は十分に確保され、自衛官は現場で迷うことなく存分に任務を遂行できるか。政府の認識如何。

五 「警備行動」を行うのならば、自衛隊法第八十二条の規定に基づいてではなく、あくまで海賊対処法等の新法を先に作り、現場で任務に当たる自衛官の安全の十分な確保を図り、自衛官が現場で迷うことなく存分に任務を遂行できる環境を整備することが何よりも必要であったと考えるが、今回政府がその様にせず、海上自衛隊の派遣に踏み切ったのはなぜか。

六 本年三月十四日付朝日新聞二面に、「首相『法の不備あり危険』」との見出し記事(以下、「朝日記事」という。)が載っている。「朝日記事」には「ソマリア沖の海賊対策のための海上警備行動に関連し、麻生首相は十三日の朝日新聞のインタビューで、『法律として、いろいろな不備があるため、派遣される自衛官とか海保の人たちが危険な目に遭う、迷惑をかけるのは、明らかに政府の怠慢だから、きちんとする。きちんとした法整備を含めて、やりあげないといけない』と語った。」とあるが、麻生総理が「警備行動」に当たる自衛官に関して右の様に述べたというのは事実か。確認を求める。

七 「朝日記事」の内容が事実ならば、自衛隊法第八十二条の規定に基づく今回の海上自衛隊のソマリア沖への派遣は、法的に不備があり、実際に「警備行動」に当たる自衛官にとっては危険極まりないものであるということを、自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣が自ら認めたことに他ならないと考えるが、なぜ麻生総理は本年三月十三日、浜田大臣に対して「命令」の承認を与えたのか説明されたい。

八 本年三月十三日、政府は国会に「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」を提出したと承知するが、政府が右の日にちになって同法案を国会に提出した理由を説明されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、五及び七について

ソマリア沖・アデン湾は、年間約二千隻の我が国に関係する船舶が通航するなど、我が国にとって欧州や中東から東アジアを結ぶ極めて重要な海上交通路に当たる。世界全体では海賊事案発生数が減少傾向にある中、この海域においては、最近でも重火器で武装した海賊による事案が多発・急増していることは、大変懸念すべき事態である。

このため、政府としては、海上における人命又は財産の保護のため特別の必要があると認められることから、海賊対処のための新たな法制が整備されるまでの応急措置として、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八十二条の規定による海上における警備行動(以下「海上警備行動」という。)により自衛隊の部隊を派遣し、ソマリア沖・アデン湾において、我が国に関係する船舶を海賊行為から防護するために必要な行動をとることとしたものである。

二及び四について

海上警備行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の武器の使用については、自衛隊法第九十三条第一項の規定において準用する警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)第七条の規定により自己又は他人に対する防護等のため武器を使用することができることとされている。当該武器の使用については、統合幕僚長が基準を作成し、防衛大臣の承認を得ているところであり、海上警備行動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、当該基準に従って、任務の遂行を適切に行うことができると考えている。

三について

海上警備行動の範囲については、公海上にも及ぶものと考えている。

六について

麻生内閣総理大臣は、本年三月十三日に行われた報道各社のインタビューにおいて、御指摘のような発言を行った。

八について

政府としては、御指摘の法律案の立案作業が終了したことから、同法案を国会に提出したところである。

衆議院の原文

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