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世界遺産宮島の鹿の管理に関する質問主意書
衆議院 第171回 第349号
質問本文
世界遺産宮島で鹿の頭数が増え過ぎたからという理由で廿日市市の給餌禁止措置による頭数調整が行われていることにより、市街地の鹿たちが飢餓状態に置かれている。鹿は食糧の不足にあえぎ、餓死せざるを得ないほどの窮地に立たされている。観光客が買い与えていた「鹿せんべい」の販売も中止され、飢えた鹿たちは、観光客に強引に食べ物をねだり、弱った鹿は力なくうずくまってしまっている。市街地の鹿たちは適切に管理されていないことから、ふん害等の被害で地域住民からの苦情も出ている状況にもある。また、鹿に対する福祉が損なわれていることで、世界最大規模の動物の権利擁護団体PEATからも激しい抗議を受けている。
世界遺産宮島において、海外からの観光客に動物虐待という誤解を与える可能性があり、適切に対応する必要があるのではないかと考え、以下質問する。
一 宮島は日本が世界に誇る世界遺産であり、海外からの観光客も多数訪れている。その観光客に動物虐待という誤解を与える可能性があり、国としても適切に対応するよう指導するべきと考えるが、見解は如何。
二 鹿の頭数を周辺住環境に配慮した適正数に保つためには、餓死をすすめるのではなく、避妊措置によって繁殖個体数の減少を図るべきで、可逆的なインプラント避妊法の検討をすべきと考えるが、見解は如何。
三 奈良公園の鹿は財団法人「奈良の鹿愛護会」が手厚く保護管理している。奈良県、奈良市よりの補助金のほか、獣医師会や企業の協力のもと、千百人以上の会員が物心共に組織を支えている。
宮島でも保護管理組織を官民協働で立ち上げることを検討すべきではないかと考えるが、見解は如何。
四 餌をもらえず飢えた鹿が凶暴にならないようにするためには、鹿の餌場となる芝草地を市街地に設けることも一つの方策と考えるが、見解は如何。
五 市街地で給餌を禁止し、市街地の鹿を山へ追い込もうという考え方に対し、「山の植物は鹿の被害で再生不可能な状況にある」という意見もある。山には鹿が食べてよい植物はなく、例え山に移動したとしても、山に棲むことさえ許されなくなる日が、必ずやってくることは明白である。
野生回帰をすすめるという方針への是非を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
宮島地域におけるシカの保護管理対策(以下「対策」という。)については、平成二十年三月に設置された地元関係者、学識経験者及び関係機関により構成される宮島地域シカ対策協議会(以下「協議会」という。)が行った検討の結果を受け、平成二十年九月に、廿日市市が、宮島地域シカ保護管理ガイドライン(以下「ガイドライン」という。)を策定したと承知している。協議会には、環境省中国四国地方環境事務所の職員がアドバイザーとして参加しており、環境省としては、今後とも協議会を通じて適切に助言等を行ってまいりたい。
二について
ガイドラインにおいては、避妊処置もシカの個体数調整に係る方法の一つではあるが、当該処置による個体数管理の効果等については不明な点も多いことから、必要な調査を行った上で、協議会において当該処置の必要性を判断することとされている。
三について
宮島地域においても、協議会の構成員である地元関係者及び関係機関が、ガイドラインに基づき、適切に対策を実施していると承知している。
四について
ガイドラインにおいては、人為的な給餌に替わる措置として、シカの餌場となる芝草地の造成を検討するが、当該造成はシカの個体数の増加や他地域からの誘引を招く可能性があることから、シカの分布状況等様々な観点から調査研究を行うこととされている。
五について
環境省としては、ガイドラインに基づき、自然植生への影響を把握しながら総合的かつ計画的に対策が進められることが重要であると認識している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。