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臓器移植医療に関する質問主意書

衆議院 第171回 第441号お答えすることは困難 ×1承知していない ×3

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2009年5月25日
内閣転送 2009年5月27日
答弁書受領日
2009年6月2日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,185字/答弁 1,302字

質問本文

心停止下、脳死下における臓器移植医療は、提供者の死後の身体から摘出する臓器を利用する医療である。万に一つであっても犯罪に巻き込まれた疑いのあるものや、死因の事実究明が完全に行われない事例があってはならない。臓器移植法でも、犯罪捜査の対象となる死体については、関連する手続きが終了した後でなければ、当該死体から臓器を摘出してはならないとしてきた(第七条)。犯罪捜査が終了するまで医師は臓器を摘出できず(臓器移植法指針)、特に司法解剖は心臓死に至って以降に開始される(警察庁通知、一九九七)ため、脳死下での臓器摘出は不可能である。

犯罪捜査と移植医療との調整は、臓器移植法成立前からの課題であった。今般、小児からの臓器提供を可能にする複数の臓器移植法改正案が国会に提出されているが、いずれも被虐待児の排除については具体的な規定がないままである。

移植医療における臓器提供者の犯罪被害者の排除について、その実態を明らかにすべきと考え、以下質問する。

一 臓器移植法施行後、交通事故による受傷者で、臓器提供に至った者のうち、自損者、加害者、被害者の割合を、心停止下と脳死下それぞれ明らかにされたい。

二 交通事故を含む犯罪被害による受傷から提供に至った者の人数を、心停止下と脳死下それぞれ明らかにされたい。

三 交通事故を含む犯罪の関与が疑われた心停止下での提供者について、臓器移植法第七条に基づく犯罪捜査に関する手続きはどのように行われたのか、検視の有無、要した時間・手順、検視の結果、司法解剖に至った事例をそれぞれ明らかにされたい。また、検視が行われなかった事例についてはその理由を示されたい。

四 交通事故を含む犯罪の関与が疑われた脳死下での提供者について、臓器移植法第七条に基づく犯罪捜査に関する手続きはどのように行われたのか、検視の有無、要した時間・手順、検視の結果をそれぞれ明らかにされたい。また、検視が行われなかった事例についてはその理由を示されたい。

五 我が国の検視制度が有効に機能せず、犯罪が見逃されてきた実態はこれまでも様々に指摘されており周知の事実である。検視といっても執行するのは現場の警察官で、解剖は行わず、視覚、触覚等により外面だけで判断する。しかし、一刻を争う臓器摘出の現場では検視がおろそかになる可能性が大きく、犯罪性なしと判断されれば司法解剖には至らないため、真の死因が見過ごされることになる。結果として捜査を行わず、あるいは捜査が完了する前に臓器摘出が実施されたり、試みられたりする可能性は否定できないのではないか。このことについて政府の見解を示されたい。

六 臓器提供可能な指定施設において、交通事故を含む犯罪被害者からの提供を排除するために実施されていることはあるか。また、マニュアルを作成している施設があれば示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

脳死下での臓器提供事例については、脳死下での臓器提供事例に係る検証会議において、臓器提供に至る手続を検証し、その検証結果について、臓器提供者の家族の同意が得られた場合に公表しているところであり、お尋ねの人数及び割合についても、当該公表に係るものについてのみお答えすることとしたい。臓器の移植に関する法律(平成九年法律第百四号。以下「法」という。)の施行から平成二十一年四月末までの間に、検証結果が公表されている三十四件のうち、検証結果報告書の記載から、交通事故により受傷した者であると判別できるものは四件であるが、その者が自損者であるか等については判別できない。また、検証結果報告書の記載から、その他の犯罪被害により受傷した者であると判別できるものはない。

また、心停止下での臓器提供事例については、お尋ねの人数及び割合は把握していない。

三について

お尋ねについては、心停止下での臓器提供事例について、具体的な内容を把握する仕組みとなっていないため、お答えすることは困難であるが、心停止に至り死亡した者については、必要な場合には、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第二百二十九条第一項の検視その他の犯罪捜査に関する手続(以下「犯罪捜査手続」という。)が適正に行われているところである。

四について

法の施行から平成二十一年四月末までの間に、法に基づき脳死判定が行われた事例のうち、犯罪捜査手続が行われたものは三十件あり、うち検視が行われたものは二十二件である。検視に要した時間については、平均約二十七分であるが、具体的にどのような手順により検視が行われたかについては把握していない。検視の結果、犯罪死又はその疑いがあるものとして司法解剖が行われた事例はない。

また、検視が行われなかった八件については、犯罪死であることが明らかであることから実況見分が行われたものである。

五及び六について

変死者又は変死者の疑いのあるときは、適切に検視が行われ、死体及び現場の状況、関係者の供述並びに立会いを求めた医師の意見等からその死亡が犯罪によることが明らかな場合又はその死亡が犯罪によるものである疑いがあり、死因等を明らかにするために必要がある場合には、司法解剖が行われているところである。

また、臓器提供施設においては、犯罪捜査に関する活動に支障を生ずることなく臓器の移植の円滑な実施を図るという観点から、法第七条や、「「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)の制定について」(平成九年十月八日付け健医発第一三二九号厚生省保健医療局長通知)等に基づき、確実に診断された内因性疾患により脳死状態にあることが明らかである者以外の者について脳死判定を実施しようとするときは、あらかじめ所轄警察署に連絡するとともに、脳死した者の身体について犯罪捜査手続が行われる場合には、これに対する必要な協力を行っているところであり、犯罪捜査手続が適正に実施された後、臓器の摘出が行われているものと考えている。

各臓器提供施設における個別のマニュアルの作成状況については把握していない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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