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外務省参与が公の場で内閣総理大臣を批判したことの是非に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書
衆議院 第174回 第162号
質問本文
一 現在外務省参与の任に就いている者は誰か、全て明らかにされたい。
二 一の者のうち、外交旅券を支給されている者はいるか。いるのなら、誰に対し、どの様な理由により支給されているのか説明されたい。
三 一の者に対し、年間どれだけの報酬が支払われているのか、それぞれ明らかにされたい。
四 一の者に対し、外務省内に執務室は用意されているか。
五 一の者は、外務省参与として、我が国の外交にどの様な責任を負い、職務上どの様な義務を課せられるのか説明されたい。
六 北岡伸一東京大学教授は、現在外務省参与の任に就いていると承知する。右の者に対し、外交旅券は支給されているか。
七 北岡氏に対して、年間どれだけの報酬が支払われているか。
八 北岡氏に対して、外務省内に執務室は用意されているか。
九 北岡氏は、外務省参与として、我が国の外交にどの様な責任を負い、職務上どの様な義務を課せられるのか説明されたい。
十 本年一月十五日、米国の首都ワシントンにおいて日米安全保障セミナーが開催された。右セミナーには北岡氏も出席していたと承知するが、北岡氏以外に右セミナーに出席した外務省職員はじめ政府職員は誰か、全て明らかにされたい。
十一 週刊朝日二〇一〇年三月五日発売号には、「外務省ブレーンが… 日本大使館主催セミナーで鳩山首相批判を大展開」との見出し記事(以下、「週刊朝日記事」という。)が掲載されているが、岡田克也外務大臣は右記事を読み、その内容を把握しているか。
十二 「週刊朝日記事」によると、北岡氏はセミナーの席上で、「(北沢俊美)防衛相も(岡田克也)外相も首相も、スタート時は同じぐらい情勢に関して無知だった。しかし、防衛相も外相も少しずつ進歩しているが、首相はほとんど進歩していない」、「普天間問題よりも深刻なのは、この問題に対する首相のマナーだ。防衛相や外相が何か言ったとき、鳩山首相はまるで第三者のような物言いをする」、「首相は五月までに問題を解決すると言ったが、非常に心配だ。首相が本当に自信を持って発言したのか、疑問に思う」等、鳩山由紀夫内閣総理大臣を批判する発言をしたとのことであるが、右は事実か。外務省として、右に関する事実関係を正確に把握しているか。
十三 北岡氏がセミナーの席上、十二で触れた様な発言をしたことが事実ならば、それは外務省参与の職に就いている者として適切であるか。岡田大臣の見解如何。
十四 「週刊朝日記事」によると、北岡氏は自身の発言を認めた上で、「やや失礼だったとは思うが、これこそが私たちが自由主義国家にいることの証しです」と述べたとのことであるが、外務省職員が公の場で「進歩していない」等と、内閣総理大臣をこき下ろし、批判を行うことは許されるか。岡田大臣の見解如何。
十五 本年二月十日、宮城県の陸上自衛隊王城寺原演習場における米国陸軍との共同訓練開始式で、陸上自衛隊第六師団第四十四普通科連隊の中沢剛連隊長・一等陸佐が、「同盟というものは外交や政治的な美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない」と、昨年十一月十三日、鳩山総理が来日したオバマ米国大統領と会談した際、オバマ大統領に対し、普天間飛行場移設問題に関して「Trust me(私を信じてほしい)」との旨の発言をしたことを批判するかの様な訓示を述べたことに関し、本年二月二十三日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七四第一一五号)では、「御指摘の『中沢発言』は、国家の意思に基づき行われる政治や外交の役割を否定していると受け取られかねず、また、自衛隊の最高指揮官である鳩山内閣総理大臣の御指摘の発言を揶揄しているという誤解を招くようなものであったと考えており、自衛隊が厳格な文民統制の原則の下にあることを踏まえると、幹部自衛官であり、かつ、部隊指揮官でもある者の公の場における発言としてふさわしくないものであったと考えている。」との答弁がなされている。自衛官と外交官という立場の違いがあるとは言えども、外交官も自衛官同様に、自身の最高幹部である内閣総理大臣を公の場で批判する、ましてや「無知だ」、「進歩していない」等と、能力や人格を疑うかの様な発言をすることは、我が国が自由主義国家であるか否かとは全く関係がなく、外務省に籍を置く者としてあるまじき行為であると考える。この様な者を外務省参与の職に就かせていることは、果たして適切であるか。岡田大臣の見解如何。
十六 昨年十一月、行政刷新会議による事業仕分けが行われた時、北岡氏は自ら先頭に立ち、他の大学教授らと共に月刊誌「外交フォーラム」の存続を訴えていたが、本年二月、同誌は廃刊されることが決定した。結果として北岡氏は、税金の無駄遣いを主張していたに等しいと考えるが、この様な者を外務省参与の職に就かせていることは、果たして適切であるか。岡田大臣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
平成二十二年三月一日現在、御指摘の職にある者は、山田中正、園部逸夫、佐藤啓太郎、中村實宏、木村崇之、橋本正次、天江喜七郎、末吉興一、石垣泰司、小川郷太郎、山本保博、上田秀明、谷口智彦、阿部信泰、尾身茂、小池寛治、飯村豊、尾崎久仁子、北岡伸一、河野康子、坂元一哉、佐々木卓也、波多野澄雄、春名幹男、式部透、小手川大助及び本田悦朗である。
二について
一についてでお答えした者のうち、山田中正、佐藤啓太郎、木村崇之、橋本正次、石垣泰司、小川郷太郎、上田秀明、阿部信泰、飯村豊、尾崎久仁子、式部透、小手川大助及び本田悦朗に対しては、国の用務による渡航を目的として外交旅券が発給されている。
三について
外務省参与を含め参与の職にある者については、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第二十二条第一項の規定等において手当を支給することができるとされており、一についてでお答えした者については、無給又は一日につき一万円、二万円、二万七千円、二万七千二百円、二万九千円若しくは二万九千七百円の手当が支給されている。それぞれの者に対して支払われている金額については、個人に関する情報であるため、お答えすることは差し控えたい。
四について
一についてでお答えした者の一部については、外務省内に個室の執務室が置かれている。
五について
一についてでお答えした者は、外務省参与として、外務省組織規則(平成十三年外務省令第一号)第五十五条第二項の規定に基づき、外務省の所掌事務のうち特に定める重要事項に参与している。外務省参与は、一般職の非常勤の国家公務員として、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)等が適用され、同法に規定する義務を負っている。
六について
御指摘の者は、一についてでお答えしたとおり、外務省参与である。同人に外交旅券は発給されていない。
七について
御指摘の者に対しては、三についてでお答えした手当が支払われているが、支払われている金額については、個人に関する情報であるため、お答えすることは差し控えたい。
八、九、十五及び十六について
御指摘の者は、いわゆる「密約」問題に関する有識者委員会委員として、平成二十一年九月十六日付け外務大臣命令に基づき外務省内に設置された、いわゆる「密約」問題に関する調査チームが作成した調査報告書の内容を検証し、これを踏まえた報告書を外務大臣に提出するための業務を行うため、外務省参与を命ぜられている。御指摘の者には、外務省内に個室の執務室は置かれていない。
十について
平成二十二年一月十五日に米国において開催された日米安全保障セミナーには、外務省において確認した範囲では、藤崎一郎アメリカ合衆国駐箚特命全権大使、秋葉剛男在アメリカ合衆国日本国大使館公使、納冨中在アメリカ合衆国日本国大使館参事官、冨田浩司外務省大臣官房参事官、船越健裕外務省北米局日米安全保障条約課長、高見澤將林防衛省防衛政策局長、磯部晃一防衛省統合幕僚監部防衛計画部長、芹澤清防衛省防衛政策局日米防衛協力課長、神谷万丈防衛大学校人文社会科学群国際関係学科教授、太田文雄防衛大学校安全保障・危機管理センター長、山口昇防衛大学校総合安全保障研究科教授ほかが出席した。
十一から十四までについて
御指摘の記事については承知しているが、当該セミナーにおける北岡伸一氏の発言は個人としてのものであり、外務省としてその逐一について必ずしも確認したりコメントする立場にない。
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