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いわゆる密約問題に関する質問主意書
衆議院 第174回 第376号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1仮定の質問 ×1
質問本文
昨年九月十六日に、岡田外務大臣が、藪中外務事務次官に対して、四つの「密約」について外務省内に存在する原資料を調査し報告するよう命令し、外務省内に設置された調査チームが調査報告書を作成し、同年十一月には当該調査報告書の内容を検証するための「いわゆる『密約』問題に関する有識者委員会」が設置された。その後同委員会は、平成二十二年三月九日の報告書で、密約と認定しなかった。しかし、同年四月二日衆議院外務委員会の参考人質疑において、外務省有識者委員会の報告書の是非が議論となり、沖縄返還時の「合意議事録」に関しては異論を唱えた。今回の同委員会の調査により、歴史上の事実が明らかにされたことについては一定の評価をするものであるが、岡田大臣からは、何の意図・目的で命令をしたのか、また政府が今後何をしたいのかが明確にされていない。普天間基地移設問題等により、日米同盟関係は今、この半世紀で最悪の状態にあり、我が国の安全保障上極めて憂慮すべきものと考える。
従って、次の事項について質問する。
一 当時の冷戦下を背景にして、核を持たない、作らないということは日本だけで出来るが、持ち込ませないということは、米国が圧倒的に旧ソ連に対して優位である時のみ守られる原則であり、日本の意志だけでは出来ないと考えるが、鳩山内閣の見解如何。
二 佐藤元首相とニクソン元大統領の昭和四十四年十一月二十一日の日米共同声明についての「合意議事録」においては、米国側がイントロダクションという言葉の意味をトランジットは含まないと述べたが、唯一の被爆国である日本の国民感情を最大限考慮し、また「国益」に基づいて、曲解もやむにやまれぬ高度な政治判断だったと推察される。トランジットを厳密に解釈すれば、領海内通過も含む訳であり、当時野党の社会党や共産党などは核兵器搭載航空機や艦船の進入・通過を認めないとした。そうであるならば、米国航空機・艦船だけでなく、旧ソ連に対しても日本が検査することが必要になる。しかしながら、米国のみに励行を迫り、旧ソ連については黙認するという対応は、日米安保解消に等しいことになると考えるが、鳩山内閣の見解如何。
三 中曽根元首相は本年三月三十日夜テレビ番組で、かかる密約について、在職中に説明を受けていたことを認めた上で「(米艦船は)おそらく(核を)持っているだろうと想像していた。(密約は)大局的見地で政治の知恵だ」と述べたが、右の発言に対する鳩山内閣の見解如何。
四 日本及び極東の安全保障が今直面している北朝鮮の核問題の未解決又は核兵器保有の確実性、中国の核戦力又は通常戦力の強化等の脅威について、核戦力の増強による対抗が必要になるとは言い切れないが、選択肢の一つになるのは確かであり、戦術核兵器を搭載した米国航空機や艦船が日本に進入又は通過することを米国が必要とする時、それをどのように評価するか。鳩山内閣の見解如何。
五 朝鮮戦争が昭和二十五年六月二十五日に始まり、日本政府は同年八月十九日に国連軍への協力を明らかにした。また、昭和二十六年九月八日に旧日米安保条約が締結された際の吉田・アチソン交換公文によって、国連軍地位協定が効力を有する間、引き続き効力を有すると定めていることから、日米安保条約の締結時に、朝鮮半島有事における戦闘作戦行動についての事前協議は完了済みと理解できるが、鳩山内閣の見解如何。
六 米国の「核拡大抑止政策」は、我が国の安全保障において、極めて重要である。今後において外交史的な観点、公文書の情報公開等、様々な角度から根本的な議論がなされるべきと考えるが、鳩山内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
これまで公表された米国政府の核政策に基づけば、現時点において、政府としては、核兵器を搭載する米国の艦船及び航空機の我が国への寄港・飛来・通過はないと判断している。政府としては、非核三原則を堅持する方針であり、こうした政府の考え方は、これまで様々な場で繰り返し表明されており、諸外国も十分承知していると考える。
三について
御指摘の中曽根元内閣総理大臣による発言の詳細について承知していないが、御自身が自らの意思で説明されたものであると推察される。いわゆる「密約問題」に関しては、当時の状況については、簡単に判断できるものではなく、いわゆる「密約」問題に関する有識者委員会報告書においても、外交には、ある期間、ある程度の秘密性はつきものであるとした上で、外交に対する評価は、当時の国際環境や日本国民全体の利益・国益に照らして判断すべきものである旨述べられている。しかし一方で、この問題が、これほどの長期間にわたり、国民に対し、明らかにされてこなかったことは遺憾であると考えている。
四について
仮定の御質問にお答えすることは差し控えたい。
五について
御質問の趣旨が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、日本国から行われる米軍の戦闘作戦行動(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)第五条の規定に基づいて行われるものを除く。)のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は、事前協議の対象であり、「事前協議は完了済み」との御指摘は当たらない。
六について
政府としては、米国の核を含む抑止力は、我が国の安全を確保する上で、極めて重要な役割を果たしていると考えており、これを含む我が国の安全保障について、今後とも事柄の性質等を踏まえつつ、政府部内及び米国との間で適切に議論していくことが重要であると認識している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。