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我が国における海事産業の国際競争力強化のためのトン数税制の拡充に関する質問主意書

衆議院 第177回 第390号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2011年8月10日
内閣転送 2011年8月15日
答弁書受領日
2011年8月19日
提出から9日
答弁の項目数
2
質問 1,000字/答弁 979字

質問本文

トン数税制とは、外航海運企業の法人税についてトン数をベースにして課税する外形標準課税のことである。国際競争力の強化を目的として海運施策の柱の一つとして主要海運国が取り組んでいるが、すでにトン数税制の導入国は日本以外一七カ国になり、トン数標準税制の適用を受ける船舶は、船腹量ベースでは、世界運航船腹の六割を超えている。また、シンガポール、香港など海運業に対する非課税国の税制適用を受ける船舶を合わせると、七割にも達している。その一方で外航海運の所得は本社の所在地で課税され、三国間航路における収入も本社所在国で課税されており、外航海運においては、税制の差異が国際競争力を大きく左右している。こうした現状を踏まえ、諸外国との税制格差を是正することが我が国の海事産業の発展に欠かすことができないものと考える。

右を踏まえ、以下質問する。

一 トン数税制の拡充について

海運業の国際競争力の確保や競争条件の均衡化等の目的を達成するために、早急な税制の改善がなされなければ、日本船社の海外流出や、トン数税制によって蓄積した利益による外国船社による日本船社のM&Aが懸念されるところであり、島国日本において自国船社・自国商船隊の衰退が実現化しかねない。また、諸外国船社との税制格差による蓄積利益は開きつつあり、現在、運航船の四%に過ぎない日本籍船に限定されているトン数標準税制の適用対象を諸外国並みに拡充すべきと考えるが政府の見解を示されたい。さらに、日本籍船の経済安全保障機能を補完する船隊として特定のFOC船を位置付け、現行では日本籍船だけが対象のトン数税制をFOC船にも適用させる考えはあるのか明らかにされたい。

二 船舶に係る固定資産税の廃止について

現行制度で、国際船舶の課税標準一五分の一、外国貿易船の課税標準一〇分の一そして外航船舶の課税標準六分の一となっている。しかし、先進主要国では可動性償却資産に対する課税はほとんど行っていない。現行では海運業、製造業など特定の業界に偏重しており、不公平な税制と考えるが、非課税にし、恒久化を実現することの政府の見解を示されたい。

三 国際船舶に係る登録免許税の改善および恒久化について

日本籍船は外国籍船と比較し極めて高い登録料となっているが、現行特例の税率一〇〇〇分の三から一〇〇〇分の一に引き下げ、恒久化できないか政府の見解を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘のいわゆる「トン数標準税制」については、海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)第三十五条に基づき、対外船舶運航事業(同条第三項第五号に規定する対外船舶運航事業をいう。以下同じ。)を営む者が、安定的な海上輸送の確保を図るために必要な日本船舶(船舶法(明治三十二年法律第四十六号)第一条に規定する日本船舶をいう。以下同じ。)及びその船員の確保等を計画的に行うため、五年の計画期間内に日本船舶の隻数を二倍以上に増加させることを目標とする等の要件に適合する日本船舶及び日本人船員の確保についての計画を作成し、国土交通大臣の認定を受け、その計画に従って日本船舶及び日本人船員の確保を実施している場合に、日本船舶を用いて営む事業について、当該日本船舶の純トン数に応じた利益に基づき課税所得を計算することができる仕組みとしているところである。政府としては、対外船舶運航事業を営む者の計画の履行状況を確認しつつ、平成二十年度から導入されたこの制度を含む日本船舶及び日本人船員の確保のための諸施策の効果を見極めているところである。

二及び三について

御指摘の船舶に係る固定資産税の課税標準については、安定的な国際海上輸送の確保及び国際競争力の強化を図ることを目的として、外航船舶(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第三百四十九条の三第五項に規定する外航船舶をいう。以下同じ。)については六分の一、外航船舶のうち、主として外国貿易のため外国航路に就航し、かつ、一定の要件を満たす船舶については十分の一とする特例措置に加えて、国際船舶(海上運送法第四十四条の二に規定する国際船舶をいう。以下同じ。)のうち一定の要件を満たすものについて、平成二十三年度までの各年度分を十五分の一とする特例措置を講じているところである。

また、国際船舶の所有権の保存及び抵当権の設定の登記に係る登録免許税の税率については、安定的な国際海上輸送の確保を図ることを目的として、海上運送事業者(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第八十二条の二第一項に規定する海上運送事業者をいう。)が平成二十三年度までに国際船舶を建造又は取得した場合には、千分の三とする特例措置を講じているところである。

いずれにしても、税制改正については、税制調査会において審議を行う必要がある。

衆議院の原文

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