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国選付添人制度(少年事件)に関する質問主意書
衆議院 第179回 第30号検討してまいりたい ×1
質問本文
国選付添人制度は、平成十二年の少年法改正で、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた場合等一定の重大事件について、その非行事実の認定手続の適正化を図るために少年審判への検察官関与を認める制度が設けられたこととの均衡上、少年に弁護士である付添人がいないときは、家庭裁判所が職権で国選付添人を付する制度として創設されたものであり、次いで、平成十九年の少年法改正では、検察官関与対象事件等で観護措置がとられ少年鑑別所に送致された場合にも、少年に弁護士である付添人がいないときは、家庭裁判所の裁量により国選付添人を付する制度が新設された。
さらに、平成二十年の少年法改正において、家庭裁判所が相当と認める場合、故意の犯罪行為により被害者を死傷させた場合等一定の重大事件の被害者等による少年審判の傍聴を許すことができる(被害者の権利保護)制度が導入されたこととの関係で、被害者等の傍聴を許す場合で、少年に弁護士である付添人がいない場合に、家庭裁判所がこれを付さなければならないという制度が創設された。
国選付添人制度の運用状況をみると、平成二十二年の司法統計(最高裁判所)によれば、自動車運転過失致死傷事件及び道路交通法違反事件等を除いた一般保護事件の終局総人員五万三千六百三十二人のうち国選付添人が付された少年は三百四十二人である。観護措置がとられた少年の数は一万六百三十九人であり、そのうち約三十パーセントに当たる三千百八十五人が少年院送致決定を受けている一方、観護措置がとられていない少年四万二千九百九十三人については、一パーセントにも満たない百十四人のみが少年院送致決定を受けたに過ぎないことから、観護措置をとられた少年は、そうでない少年に比して、少年院送致決定がされる可能性が極めて高い。(刑事事件の被告人については、同年の司法統計によれば、地方裁判所の刑事事件の終局総人員六万二千八百四十人のうち六万二千四百一人に弁護人がついており、さらに、そのうち国選弁護人がついている被告人は五万二千七百七十九人であり、被疑者段階から国選弁護人がついている者は三万二千四百六十五人となっている。)
また、少年の主張に十分耳を傾けるなどして、少年の納得が得られるような手続を踏んで非行事実の認定が適正にされ、それを前提に適切な処遇決定がされることは、少年の自立的な更生のために極めて有効である上、誤った事実認定は、少年の人権を侵害することにとどまらず、少年審判制度全体の信頼を揺るがしかねないものであることから、専門家である弁護士を付添人として付する必要性は高い。
右制度の概要と当該制度の運用状況を踏まえ、以下、政府に質問する。
一 これまで、非行事実の認定手続の適正化や少年の権利保護等のために、国選付添人制度を導入し、その範囲は制度上拡大していると了知するが、政府としては、現行の国選付添人制度が制度創設の趣旨を充分に実現していると解しているのか否か。
二 一の回答が否である場合、政府は、現行の国選付添人制度の範囲を拡大することを、現段階で、検討しているのかどうか。
三 これまでの法改正で、捜査段階における被疑者国選付添人制度の対象事件が拡大されてきたことについては右で述べた通りであるが、家裁送致後の少年に対する国選付添人制度の適用は、今なお、非常に限定されていると言わざるを得ない。将来、少年が社会に果たすであろう可能性を不当に剥奪しないよう、また、少年自身の自己反省や立ち直りを促すためにも、観護措置がとられた事件については全て国選付添人を付することができるとすることについて、政府の所見を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の国選付添人制度については、�@平成十二年の同法の改正により、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪又は死刑若しくは無期若しくは短期二年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件において、家庭裁判所が審判に検察官を出席させる決定をした場合には、検察官が審判の手続に関与することとの均衡を図る趣旨から、弁護士である付添人を付さなければならないこととされ、�A平成十九年の同法の改正により、�@で述べた罪の事件等において、少年に観護措置がとられている場合には、より適切な処遇選択を図るなどの趣旨から、事案の内容等を考慮し必要があると認めるときに弁護士である付添人を付することができることとされ、�B平成二十年の同法の改正により、故意の犯罪行為により被害者を死傷させた罪又は刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百十一条(業務上過失致死傷等)の罪の事件(被害者を傷害した場合は、これにより生命に重大な危険を生じさせたときに限る。)等において、被害者等による審判の傍聴を許す場合には、家庭裁判所がきめ細かくその相当性の判断をするとともに実際に傍聴が行われるときに少年に及ぼす影響をできる限り軽減する趣旨から、弁護士である付添人を付さなければならないこととされたところであり、それぞれの趣旨に鑑み、必要かつ相当な範囲で弁護士である付添人が付されることとされていると考えている。
二及び三について
国選付添人制度の対象となる事件の範囲の在り方については、お尋ねの点を含め、家庭裁判所が少年の後見的役割を果たしている少年審判の構造を踏まえ、どのような事件においてどのような活動のために弁護士である付添人を付する必要性があるか、国費で弁護士である付添人を付することに対して事件の被害者を始めとする国民の理解と納得が得られるかなどの様々な観点から、今後とも検討してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。