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阿武隈川下流改修工事に関する質問主意書

衆議院 第18回 第2号

提出者
衆議院
提出日
1953年12月1日
内閣転送 1953年12月2日
答弁書受領日
1953年12月8日
提出から7日
答弁の項目数
0
質問 1,014字/答弁 341字

質問本文

衆議院議長 堤 康次※(注) 殿

阿武隈川下流改修工事に関する質問主意書

一 阿武隈川下流改修工事は、昭和十一年に始まり、昭和二十三年度で完了する政府の計画であつたが、昭和二十八年度においていまだ三分の一も工事が進ちよくしていないやに聞知している。

もとより、この間には七、八年にわたる戦争があつたため、国費の大部分が戦費に費されたことは充分了解できて誠に余儀ないことと思います。

しかるに、最近のような年間予算八千万円から八千五百万円程度の工費においては恐らくこの後十箇年を経るも総工事の完了は困難であると考えられます。本年十一月十八日の宮城県岩沼町における阿武隈川治水促進大会の決議によれば昭和二十九年度以後、向う三箇年程度において、是非とも総工事の完了を熱望するとの決議をしているが、これ誠に当然のことと思う。何となれば工事の完了が向う十数年を要するならば水災害は数度にわたつて来たり、一部の工事箇所は流失或いは崩壊の惨害に見舞われることは必然のことである。関係二十四箇町村の憂慮はここにあります。

二 よつて建設省としては全国八十数箇所の直轄河川を有せられるがゆえに、ひとり阿武隈川改修にのみ優先的に予算を割当てることは、或いは困難とも思われるが、同河川はわが国十大河川の一つであり、上流福島県関係は数年前にすでに工事の完了を見ております。次に太平洋に注ぐ荒浜町河口が、さながら人体のいぼぢのごとく川口は全く閉さの状態にあり、一度大雨来たらば、逆流、滞水の状態を呈する等、危機にひんすることは必至のことであります。現に岩沼町附近の堤防は数次にわたつて決壊して全町、水浸しとなり生命の危機にひんしたること、又、古いことではない。

三 以上の理由により全国八十有余の直轄河川に対し、いたずらに総花式の予算配分をせず、緩急よろしく、且つその軽重を勘案し、もつて重点主義に則し、例えば阿武隈川下流改修工事のごときは、年間約五億の工費をもつて遅くも、向う四箇年間には総工事(白石川、貞山堀、荒浜河口等の附帯工事を含む)の急速なる施工を成就されんことを熱望してやまざる次第であるが、政府の御所見如何。

北上川総合開発工事に関しては感謝に堪えざるも彼此、比較して、あまりにも恵まれざる阿武隈川改修の工費を見て本員は心の底より公憤を禁じ得ない。よつて便宜上、一応質問主意書をもつて政府の御考慮と御答弁を期待する所以である。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

阿武隈川下流改修工事の重要性については、政府も充分認識しているところでありまして、目下国直轄の下に全体計画に基き鋭意工事の進捗に努めているが制約された公共事業費中より直轄工事として八千五百万円の経費を支出し重点的に箇所を選定して工事を続行するとともに、荒浜河口においては技術的になお調査研究をしつつ今年度においては水制工を施行している。

支川白石川については、合流点附近は直轄工事として計画中であり上流地区は県施行のうち小河川として国より助成して一千二百万円をもつて工事施行中であり、貞山運河についてはやはり国より助成し百万円をもつて県営事業として目下調査中である。

なお、今後共治水事業費の増額を計画しできる限りの経費を支出して早急に完成するよう努力する考えである。

右答弁する。

衆議院の原文

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