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関越道での高速ツアーバスの事故に関する質問主意書

衆議院 第180回 第259号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年5月21日
内閣転送 2012年5月23日
答弁書受領日
2012年5月29日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,368字/答弁 2,280字

質問本文

群馬県の関越自動車道藤岡ジャンクション付近で、金沢から東京方面に向かっていた高速ツアーバスが防音壁に激突する凄惨な事故が起きた。事故の詳細が明らかになり、バス会社に多数の法令違反があったこと、事故を起こした運転手の歪な勤務実態等、業界を取り巻く過当競争の中で違法が常態化し、利益優先で安全面が疎かにされている体質が見えてきた。以前からツアーバスの仕組みそのものに大きな問題を抱えていることが指摘されてきたにも関わらず国の対応は後手に回った。このような不幸な事故が起こらぬよう、安全対策に早急に取り組む必要がある。

以上を踏まえ以下の事項について質問する。

一 国土交通省のツアーバスへの監査体制が不十分であったのではないか。また、毎年度、監査を受けた二〜三割が行政処分の対象になるなど、違反が常態化しているという指摘もあるが、政府の見解を示されたい。

二 二〇〇〇年以降の規制緩和で、高速ツアーバスは貸し切りバス事業を免許制から許可制に移行したことにより、新規参入が急増し、過当競争による低価格化が安全コストの軽視に繋がったと指摘されているが、行き過ぎた規制緩和が及ぼした影響について政府はどのように認識しているか、見解を示されたい。

三 二〇一〇年の総務省の行政評価により、ツアーバスを含む貸切りバス事業への安全対策や効果的な監査の実施に関する勧告を受けていたにも関わらず、国土交通省の対応が後手に回り、効果的な対策が取られてこなかった。何故、すぐに対応を行わなかったのか、危機意識が薄かったのではないか。人命に関わる問題に対しては特に早急な対応が求められるべきだが、政府の見解は如何。

四 運転手一人の一日あたりの上限走行距離と運転時間は六七〇キロ、九時間と定められているが、総務省の行政評価では、運転手の健康面が配慮されていないと、見直しを求める指摘を以前からされてきた。今後の適切な上限走行距離、運転時間に関する見解を示されたい。

五 今回の事故の責任の所在はどこにあるのか。現行の制度では、ツアーを企画した旅行会社は安全責任を負わない制度になっており、そのことが責任の所在を曖昧にし、安全面がおろそかにされているとの指摘もある。旅行会社にも法的責任を負わせることで、安全責任の所在を明確にすべきでないか、政府の見解を示されたい。

六 夜間の長距離運行の際には交代要員を入れた運転手二人制度を義務付けるべきではないか、見解を示されたい。

七 今回の事故は道路構造上の問題が被害を拡大させたと指摘される。バスが事故を起こした地点は、ガードレールと防音壁の継ぎ目に隙間が生じる古い構造のもので、現在はガードレールが防音壁の内側まで延長され隙間が生じない構造になっている。このような国土交通省通達前の隙間がある古い構造物は全国でどれだけ存在するのか。また、隙間をうめる対策が急務ではないか、政府の見解を示されたい。

八 報道によると、事故を起こした運転手は中国出身で日本語に不自由があり、取り調べは中国語の通訳を介して行われているとされるが、日本語に不自由がありながらバスを運転できる大型二種免許が何故取得することが出来たのか。バスなどの旅客自動車の運行にあたり言語能力は問われることはないのか、政府の見解を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねについては、国土交通省地方運輸局等において、平成二十三年三月末日現在、二百八十七人の職員による立入検査体制をとっているところであり、平成二十二年度に、同局等において高速ツアーバス(旅行業者が造成・販売する高速道路を経由する二地点間の移動を目的とする募集型企画旅行の実施のために貸し切られて運行される貸切バスをいう。以下同じ。)を運行する事業者を含む貸切バス事業者(道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第九条の二第一項に規定する一般貸切旅客自動車運送事業者をいう。以下同じ。)に対して、二千二十件の立入検査等を行ったところであるが、法令を遵守していない事実が認められた事案について、六百二十五件の行政処分等を行ったところである。

同省においては、平成二十四年四月二十九日の群馬県藤岡市の関越自動車道における高速ツアーバスの事故(以下「本件事故」という。)の発生を踏まえ、現在、全国の高速ツアーバスを運行する貸切バス事業者及び旅行業者に対し、重点的な立入検査を実施しているところであり、当該立入検査等によりこれらの事業者による過労運転の防止に関する取組等に係る問題点を把握し、貸切バス事業者への検査体制の充実等を含め、今後の対策に反映させるとともに、高速ツアーバスの利用者への当該貸切バス事業者の運行の安全性に関する情報提供の在り方を検討し、輸送の安全の確保を進めていくこととしている。

二について

お尋ねの「行き過ぎた規制緩和」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成十二年二月の貸切バス事業に係る規制緩和(以下単に「規制緩和」という。)の実施以降、国土交通省において、立入検査体制を強化するなど貸切バス事業の安全対策に係る措置を講じてきたところ、高速ツアーバスについては、低価格や多様なサービスの提供により急速に成長しているものと認識しており、貸切バス事業全般については、事業者数や車両数の増加、貸切バス一台当たりの運送収入の減少等の実態にあるものと認識している。

しかしながら、規制緩和が貸切バス事業における輸送の安全の確保に与えた影響については、規制緩和のみならず、自動車の交通量、貸切バス事業に係る安全対策等の影響も含めた総合的な検討を行う必要があることから、現時点でお答えすることは困難である。

三から六までについて

平成二十二年九月に総務大臣が国土交通大臣に対して行った「貸切バスの安全確保対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」において、行政処分の実効性の確保、立入検査等の効果的な実施、交替運転者の配置指針の見直し等の貸切バス事業の安全対策等について指摘されたことを踏まえ、国土交通省において、直ちに検討に取り掛かり、同年十二月から「バス事業のあり方検討会」を開催し、高速ツアーバスを利用した募集型企画旅行を実施する旅行業者が道路運送法に基づく輸送の安全の確保に係る義務を負っていないこと等の課題等について議論し、平成二十四年三月に当該旅行業者の乗合バス事業者(同法第九条第一項に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者をいう。)への円滑かつ着実な移行の促進等を内容とする「「バス事業のあり方検討会」報告書」を取りまとめ、同報告書を踏まえた対策に着手したところである。

また、同省においては、同勧告を踏まえ、これまでに自動車の使用停止処分における停止対象車両の指定基準の明確化、貸切バス事業者に対する文書による警告を行った事案の公表、立入検査等の強化等の措置を講じてきたところである。

しかしながら、本件事故が発生したことは極めて遺憾であり、本件事故の発生も踏まえ、本件事故に関する警察による捜査や同省の立入検査による調査と並行して、運転者の勤務時間及び乗務時間の基準や乗務距離による交替運転者の配置の指針等を含め、過労運転の防止のための対策全般を見直すこととし、専門家による検討会を開催し、早急に検討を進めて結論を得ることとしている。

七について

お尋ねの「古い構造物」については、高速道路会社(道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)第二条第四項に規定する会社をいう。以下同じ。)によれば、その管理する高速道路(高速道路株式会社法(平成十六年法律第九十九号)第二条第二項に規定する高速道路をいう。)における異なる種別、種類又は形式の防護柵の車両を誘導する面が連続していない箇所(以下「不連続箇所」という。)の数は、平成二十四年五月二十二日現在で約五千七百か所とのことであり、直轄国道(国が管理する一般国道をいう。)のうち自動車専用道路における不連続箇所の数は、同月十八日現在で約九百か所である。

本件事故については、現在、警察による捜査が行われていると承知しているが、国土交通省としては、本件事故の重大性に鑑み、不連続箇所を連続させるなど安全性をより一層高めるために必要な対策を早急に実施するよう、高速道路会社に対して要請し、また、地方整備局等に対して指示したところである。

八について

旅客自動車運送事業の事業用自動車の運転者は、旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令(昭和三十一年政令第二百五十六号)の規定により、運転する事業用自動車に係る第二種免許の取得等の要件を満たす必要があり、当該免許の取得には日本語による学科試験に合格するために必要な日本語を理解する能力があることを求めているところである。

御指摘の「運転手」は、当該免許の取得に必要な日本語を理解する能力はあったと考えられる。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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