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二〇一二年六月十八日の日ロ首脳会談に係る外務省の説明に関する質問主意書

衆議院 第180回 第328号

提出者
新党大地・真民主
提出日
2012年7月5日
内閣転送 2012年7月9日
答弁書受領日
2012年7月13日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,994字/答弁 666字

質問本文

本年六月十八日、メキシコのロスカボスにおいて、野田佳彦内閣総理大臣とプーチン・ロシア大統領による首脳会談(以下、「会談」とする。)が行われている。外務省HPには、「G20ロスカボス・サミットの際の日露首脳会談(概要)」との見出しで、「会談」につき、以下のような説明がなされている。

野田総理は、現地時間六月十八日十三時十分から約三十分間、G20首脳会合に出席するために訪問中のメキシコのロス・カボスにおいて、プーチン・ロシア大統領との間で日露首脳会談を行った。両首脳による初めての会談であったが、会談は打ち解けた雰囲気の中で行われた。

一 日露関係一般

両首脳は、アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化しているとの認識の下、この地域の安定と繁栄に貢献するため、日露間の取組を強化することで一致した。特に、安全保障・防衛分野における協力、海をめぐる協力を進めていく重要性を確認した。

二 領土問題

両首脳は、領土問題に関する交渉を再活性化することで一致し、静かな環境の下で実質的な議論を進めていくよう、それぞれの外交当局に指示することとした。そして、領土問題を含め幅広い分野で両国関係の進展につき議論するため、できる限り今夏にでも玄葉大臣をモスクワに派遣することで調整することとなった。

三 経済

両首脳は、両国の経済関係の一層の発展が日露双方の利益となるとの基本的認識を改めて確認した。また、エネルギーを始めとする経済分野での協力を互恵の原則に従って進めていくために自ら積極的に関与していくことで一致した。

野田総理から、ウラジオストクLNGプロジェクトの実現やサハリン三プロジェクトへの日本企業の参画など、具体的な進展を期待している旨述べた。

プーチン大統領から、最近、日本からの投資案件は増加しているが、日露経済の潜在力に比べれば日露間の貿易額はまだ低いとして、更なる発展への期待の表明があった。

四 人的・文化交流

両首脳は、両国関係の一層の発展のためには、あらゆるレベルでの交流を活性化し、相互理解を深めることが必要であるとの認識で一致し、国民レベル、議員レベルでの交流、文化面での交流を深化させていくことを確認した。

特に、野田総理からは、草の根レベルの支援や交流の事例として、震災後に石巻で救助活動を行ったロシア救助隊員のお嬢さん、アンナ・メリニコヴァちゃん(一歳)が日本で白血病の治療を受けていること、東北地方の人々の感謝の気持ちとして、秋田県からプーチン大統領に秋田犬の寄贈がなされる予定であることの紹介があった。

右の概要(以下、「概要」とする。)を踏まえ、以下質問する。

一 「概要」は、「会談」の内容を正確に反映しているか。

二 「会談」で交わされた野田総理とプーチン大統領とのやり取りのうち、「概要」に示されていないものはあるか。

三 「会談」では実際に野田総理とプーチン大統領とで交わされた事実はないのに、「概要」においてあたかもそのような会話がなされたと記述されている部分はあるか。

四 「会談」の中で、野田総理とプーチン大統領により、野田総理が年内にロシアを訪問することの合意がなされたという事実はあるか。

五 「会談」の中でプーチン大統領から、原子力エネルギーの協力についての提案がなされたという事実はあるか。

六 「会談」の中で、プーチン大統領より、森喜朗元内閣総理大臣がいつロシアを訪問するのか、「ヨシはいつ来るのか」といった表現を用いて、野田総理に対して問い合わせがなされたという事実はあるか。

七 四、五、六で、それぞれそのような事実があるのなら、それらについて「概要」では何も触れられた部分がないのはなぜか、説明されたい。

八 「概要」には「両首脳は,領土問題に関する交渉を再活性化することで一致し」とあるが、報道によると、野田総理、プーチン大統領双方とも、「再活性化」という発言を「会談」では行っていなかったとのことであるが、右は事実か。

九 八で、事実であるのなら、なぜ「概要」において、また「会談」後の野田総理自身による記者団への説明でも、そのような説明がなされているのか説明されたい。

十 「概要」を作成した外務省の部署並びにその責任者の官職氏名を明らかにされたい。

十一 「会談」後、野田総理が記者団への説明を行う際に使った原稿を作成した外務省の部署並びにその責任者の官職氏名を明らかにされたい。

十二 十と十一の外務省の部署並びにその責任者は、なぜ「会談」の実態と大きく異なる「概要」並びに原稿を作成したのか、その理由を明らかにされたい。

十三 十と十一の外務省の部署並びにその責任者が、「会談」の実態と大きく異なる「概要」並びに原稿を作成したことは、日ロの領土交渉に悪影響を与え、我が国の国益を損なったのではないのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三まで、七及び十一から十三までについて

一般に、首脳会談等の結果を政府が対外的に説明する際に外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、関係国との関係もあり差し控えているところであり、御指摘の概要においても、御指摘の会談における個別のやり取りについて明らかにすることは、ロシア連邦との関係もあり差し控えているが、当該概要は、当該会談におけるやり取りを踏まえて作成したものであり、政府として、当該会談の内容について事実と異なる説明は行っていない。また、御指摘の記者団への説明については、当該会談におけるやり取りを踏まえて、野田内閣総理大臣が自らの言葉で述べたものである。したがって、「日ロの領土交渉に悪影響を与え、我が国の国益を損なった」との御指摘は当たらない。

四から六までについて

外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、ロシア連邦との関係もあり差し控えたい。

八及び九について

御指摘の会談の中では、「再活性化」という言葉は用いられなかったが、当該会談における野田内閣総理大臣とプーチン・ロシア連邦大統領とのやり取り等に鑑みれば、当該会談において、両首脳が北方領土問題に関する交渉を再び活性化することで一致したことは事実であり、そのような事実を説明するため、御指摘の概要及び記者団への説明において「再活性化」という言葉を用いたところである。

十について

御指摘の概要は、御指摘の会談の結果を政府として対外的に説明するために外務省欧州局において起案し、同省においてしかるべく決裁を経たものである。

衆議院の原文

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