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株式の上場審査と労務監査に関する質問主意書
衆議院 第180回 第8号
質問本文
二〇〇六年の新会社法の施行や金融商品取引法(以下、「金商法」と記す。)の成立により、株式上場を希望する企業は、財務報告の信頼性や事業活動に関する法令や会計基準等法令の順守等を証明する内部統制報告書の提出が求められるようになった。株式市場において、そもそも、株式を売買する当事者に、当該株式を発行する企業の財務状況について正確な情報が公開されて初めて株式売買における当事者は適切な決定を行うことができるのであり、右法令が定める企業財務状況の公開は金融商品取引の公正を確保するためには必要不可欠である。
さらに、過労死、過労自殺、うつ病等の問題、残業代の未払い問題等が深刻な社会問題として取り上げられるなかで、株式上場を希望する企業には、当該企業の事業経営に重大な影響を与える労務管理に関する情報の公開が、投資者保護の観点から、求められるべきである。即ち、株式上場を希望する企業には、金商法上、企業に提出を義務づけている内部統制報告書(財務監査報告書)に類して、労務管理の適法性を証明する内部統制報告書(労務監査報告書)の提出が求められるべきであると考える。
右を踏まえ、以下質問する。
一 金商法上、財務報告の信頼性を証明する内部統制報告書の内閣総理大臣への提出を企業に義務づける規定は置かれているが(第二十四条の四の四)、内部統制の目的の一つ、関連法規の遵守にかかわる労務監査に関する規定は見られない。日本の企業文化の特性から、また投資者保護の観点から、株式上場を希望する企業に対して、財務監査に関する内部統制報告書の提出義務と同様に、労務監査報告書の提出義務を規定すべきと考える。この点について、政府の意見は如何。
二 一のように政府が解するのは何故か。理由を具体的に述べられたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)における企業内容等の開示制度は、有価証券の投資者に対し、投資判断に必要な情報を適切に提供するため、当該有価証券の発行者である会社に、当該会社の属する企業集団及び当該会社の事業内容、財務内容等に関する情報の開示を義務付けるものである。
同法第二十四条の四の四及び第百九十三条の二第二項に規定する内部統制報告制度は、これらの情報のうち、投資者の投資判断に特に重要な情報であると考えられるものとして、上場株券等の発行者である会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類等の情報の適正性を確保するために必要な体制について、当該会社自身が評価し、その評価について公認会計士又は監査法人が監査することを義務付けるものである。
政府としては、同法における内部統制報告制度の対象は、同法の企業内容等の開示制度の趣旨に鑑み、投資者の投資判断に特に重要な情報であるべきと認識しており、お尋ねのように、同法において、株式上場を希望する会社に対し、労務管理の適法性を証明する労務監査報告書の提出を義務付けることを規定することは、適当でないものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。