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国民全体に重大な影響を及ぼす厚生労働分野における国家戦略特区に関する質問主意書
衆議院 第185回 第30号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
日本経済再生本部は、十月十八日に「国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針」を決定した。この中では、医療や雇用という厚生労働分野においても特例措置を検討、具体化することとされ、国家戦略特区関連法案を臨時国会に提出するなど、所要の措置を講ずるとされている。
そこで、以下のとおり質問する。
一 特区において病床の新設・増床が容認された場合に、特区外のとりわけ地方から、医師や看護師などの人材が特区に吸い上げられ、地方における医師や看護師などの不足が生じませんか。また、そのような事態を回避するためにどのような施策を想定していますか。
二 雇用ガイドラインは、特区のみで活用されるのですか、それとも全国で活用されるのですか。
三 もし雇用ガイドラインが全国で活用されるのであれば、国家戦略特区法案の中で規定することは問題ではないですか。
四 解雇に関して、従来の判例では、十分に明確になっていない領域を雇用ガイドラインで明確にすることはあり得ますか。
五 四について、「ガイドラインで明確にすること」は、裁判例の分析・類型化とは異なりますか。
六 雇用ガイドラインで規定されることは、今までの判例の範囲内ですか、それとも範囲外に及びますか。
七 判例の範囲外に及ぶなら、「裁判例の分析・類型化による雇用ガイドライン」を逸脱しませんか。
八 裁判例の積み重ねと異なる新しいルールを雇用ガイドラインで作るのですか。労働契約法十六条を改正せずに、雇用ガイドラインにより、裁判例の積み重ねと異なる新しいルールを作ることは、法的に許されますか。
九 雇用ガイドラインは、裁判に影響を与えるのですか。影響を与えるのであれば、「裁判例の分析・類型化」を超えて、雇用ガイドラインが裁判所の判断を左右することになりますか。
十 雇用ガイドラインは、いつ、どのようなメンバーで策定するのですか。厚生労働省を中心に策定するのですか。そのメンバーに労働側の代表は入りますか。
十一 雇用ガイドラインの作成者は誰が決めますか。特区諮問会議が決めるのであれば、そこに労働法制を所管する厚生労働大臣が入らずに、特区諮問会議が雇用ガイドラインを策定することは問題ではないですか。
十二 雇用ガイドラインは労働政策審議会を通さないのですか。通さないとすれば問題ではないですか。
十三 国家戦略特区法案の審議の際に、ガイドラインの素案は提示されますか。
十四 もし、雇用ガイドラインで解雇ルールが明確化されるのであれば、そのガイドラインが国会審議の際に示されなければ、その審議ができないのではないですか。
十五 雇用労働相談センター(仮称)は、具体的にはどのような機能を持つことを想定していますか。当該機能は、労働基準監督署などの既存の機関では担えないものですか。また、準司法的機能あるいは裁判外紛争解決機能を持つ可能性はありませんか。
十六 雇用労働相談センター(仮称)は、想定される人員およびその属性、事業費、設置に必要な初期費用の規模はどれくらいですか。
十七 有期雇用については、平成二十四年八月に成立した労働契約法の一部を改正する法律の中で、有期労働契約が通算で五年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換することが規定され、本年四月一日をもって施行されたところです。この点について、未だ施行から半年余りしか経過していない中で、「全国規模の規制改革として労働政策審議会において早急の検討」を行うとした背景には、改正法の成立や施行以降、どのような状況の変化や問題が生じたのですか。
十八 有期雇用については、全国規模の規制改革として検討を行う事項とされていますが、一定の地域に限定して規制改革等を適用するための特区関連法案の中に、全国規模の改革を盛り込むことは不適切ではないですか。
十九 特区外の地域の医師・看護師などの不足、憲法で国民に保障されている法の下の平等や労働に関する基本的な権利など、厚生労働分野の基本的な政策に重大な影響がある国家戦略特区の制度設計について、厚生労働大臣が構成員とならない特区諮問会議で決定されることは、不適切ではないですか。
右質問する。
政府答弁書
一について
平成二十五年十月十八日に日本経済再生本部が決定した「国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針」(以下「検討方針」という。)において、「国際医療拠点で高度な水準の医療を提供する病床を新設・増床する場合に、特区ごとに設置する統合推進本部で決定した高度な水準の医療を提供するための病床数の範囲で、都道府県が、基準病床数に加えることを可能とすることについて、統合推進本部の構成やその在り方と併せて検討する。」こととしており、当該「統合推進本部」において、お尋ねのような影響等も勘案しつつ、病院の開設の許可等の申請があった場合における病床数等の在り方について検討が行われるものと考えている。
二及び三について
検討方針において、「新規開業直後の企業及びグローバル企業等が、我が国の雇用ルールを的確に理解し、予見可能性を高めることにより、紛争を生じることなく事業展開することが容易となるよう、「雇用労働相談センター(仮称)」を設置する。また、裁判例の分析・類型化による「雇用ガイドライン」を活用し、個別労働関係紛争の未然防止、予見可能性の向上を図る。本センターは、特区毎に設置する統合推進本部の下に置くものとし、本センターでは、新規開業直後の企業及びグローバル企業の投資判断等に資するため、企業からの要請に応じ、雇用管理や労働契約事項が上記ガイドラインに沿っているかどうかなど、具体的事例に即した相談、助言サービスを事前段階から実施する。」としていることから、国家戦略特区内の「雇用労働相談センター(仮称)」において活用することとしており、その趣旨を踏まえ、国家戦略特区に係る法案化を進めているところである。また、国家戦略特区以外の地域でこれを活用することも可能であると考えているが、具体的な活用方法については現時点では未定である。
四から九まで及び十四について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、検討方針においては、「裁判例の分析・類型化による「雇用ガイドライン」を活用し、個別労働関係紛争の未然防止、予見可能性の向上を図る。」としており、「雇用ガイドライン」は、法的効力を持つものではないが、裁判例を分析・類型化したものであり、個別労働関係紛争の未然防止及び予見可能性の向上に資するものと考えている。
十から十三までについて
「雇用ガイドライン」については、労使関係者の意見を踏まえつつ、厚生労働省を中心に関係府省が連携しながら策定することとしているが、具体的な検討体制及び策定時期については、現時点では未定である。
十五及び十六について
「雇用労働相談センター(仮称)」の詳細については、今後、検討していくこととしており、現時点においてお答えすることは困難である。
十七及び十八について
お尋ねについては、検討方針において示されている「新規開業直後の企業及びグローバル企業等が、優秀な人材を確保し、従業員が意欲と能力を発揮できるよう」という目的に沿って検討が行われ、当該目的に沿って実施することとしているものであり、検討方針で「全国規模の規制改革として労働政策審議会において早急に検討を行い、その結果を踏まえ、平成二十六年通常国会に所要の法案を提出する。以上の趣旨を、臨時国会に提出する特区関連法案の中に盛り込む。」としていることを踏まえ、国家戦略特区に係る法案化を進めているところである。なお、有期労働契約に係る規制改革の具体的内容については、今後、労働政策審議会における審議を踏まえて検討してまいりたい。
十九について
国家戦略特区に係る法案化の中で規定することを予定している「特区諮問会議」は、調査審議を行う機関とすることを予定しており、決定機関とすることは考えていない。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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