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MV22オスプレイを使用した日米共同訓練と日米地位協定に関する質問主意書
衆議院 第185回 第8号お答えすることは困難 ×1承知していない ×2
質問本文
私は、欠陥機MV22オスプレイ(以下、オスプレイという)の米軍普天間飛行場への強行配備と、それに伴う沖縄本島各地における訓練強行に強く反対するものである。
欠陥機オスプレイの沖縄配備によって、多くの県民が同機から発せられる激しい爆音や低周波音被害に苦しめられ、墜落の恐怖に苛まれる日常を強いられている。オスプレイは、昨年、日米両政府間で合意した飛行ルートなどの運用ルール、安全基準すら守らずに、やりたい放題の訓練を行っているのが実態だ。
したがって、私を含め、多くの沖縄県民は、米軍普天間飛行場に強行配備されたオスプレイによる訓練の即時中止と同機の一日も早い撤去を強く求めているのである。
一方、政府は、オスプレイを本土各地の自衛隊基地における日米共同訓練に使うことで、沖縄の基地負担を軽減させる、と大々的に宣伝している。だが、ごく短期間にわずか数機のオスプレイを県外に派遣したところで、沖縄の基地負担軽減につながらないことは明白だ。
しかも、本土各地の自衛隊基地等における日米共同訓練は、いわゆる在日米軍の地位に関する日米協定(以下、日米地位協定という)を形骸化させる運用によって実施されているようだ。大いに疑問視せざるを得ない。
以下、質問する。
一 在沖米海兵隊と陸上自衛隊は、二〇一三年十月八日から十八日までの間、滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野演習場で日米共同訓練を実施している。その間、同月十六日には、米軍普天間飛行場所属のオスプレイが使用されたものと承知している。また、来る十月二十五日には、陸上自衛隊高知駐屯地、航空自衛隊土佐清水分屯基地やその周辺区域で南海トラフ地震を想定した「日米共同統合防災訓練」が実施され、同飛行場所属のオスプレイが使用されるようである。
政府は、上記二件の日米共同訓練の名称を示したうえで、当該訓練の予算額及び日米の負担割合、並びに訓練目的と内容、参加した在沖米海兵隊、自衛隊それぞれの部隊名とその人数、オスプレイ使用の訓練期日、使用機数について明らかにされたい。
二 日米地位協定第二条第四項(b)は「合衆国軍隊が一定の期間を限って使用すべき施設及び区域に関しては、合同委員会は、当該施設及び区域に関する協定中に、適用があるこの協定の規定の範囲を明記しなければならない」と定めている。
同条文にいう「適用があるこの協定の範囲を明記」とは何を指すのか、特に「明記」の方法等手続きについて具体的に説明されたい。
三 今回、陸上自衛隊饗庭野演習場で実施されている日米共同訓練は、あらかじめ日米間で使用施設や区域、期間等を協議のうえ合意し、防衛省は米軍による同演習場の使用等その内容について十月一日付で告示したようである。一方で、十月二十五日に陸上自衛隊高知駐屯地、航空自衛隊土佐清水分屯基地やその周辺区域で実施予定の「日米共同統合防災訓練」に関しては、防衛省は、同様の告示手続きを行わない方針のようだ。
上記二件の日米共同訓練における米軍による自衛隊施設及び区域の使用にあたり、当該告示手続きの有無について相違があるのは、いかなる理由に基づくものか、根拠を示したうえで政府の見解を示されたい。
四 上記二件の日米共同訓練に関し、日米地位協定第二条第四項(b)に基づき在沖米海兵隊が使用した自衛隊施設及び区域等の当該訓練期間中の管理権は、自衛隊、米軍のいずれの側にあるのか、それぞれの訓練について明らかにされたい。
五 一義的に、日米地位協定第二条第四項(b)に定める「一定の期間」とは何日間かを明らかにしたうえで、その根拠を示されたい。
六 一義的に、日米地位協定第二条第四項(b)に定める「一定の期間」において、米軍が使用している我が国の「施設及び区域」の管理権は日本側、米側いずれにあるのかを明らかにしたうえで、その根拠を示されたい。
七 去る十月十六日、陸上自衛隊饗庭野演習場におけるオスプレイを使用した日米共同訓練を受けて、同訓練を視察した武田良太防衛副大臣は、同行の報道陣に対し「安全性を理解してもらう上で非常にいい実績を上げた」と述べている。一方、小野寺五典防衛大臣は「本土での訓練受け入れが広がれば、沖縄の負担軽減につながる。今回が第一歩だ」と記者団に語っている。
政府は、オスプレイの「安全性を理解してもらう」ために、日米共同訓練で同機を使用しているのか、それとも「沖縄の負担軽減につながる」ものとしてオスプレイを使用しているのか、見解を示されたい。
他方、十月十六日の日米共同訓練を受けて、沖縄県幹部は「今回は参加機数が少なく日数も短い。沖縄が求めるレベルの負担軽減につながるかはまだ分からない」と指摘している。(二〇一三年十月十七日付「毎日新聞」朝刊)
政府は、オスプレイを使用した日米共同訓練を重ねることで、同機配備に対する「沖縄の理解」を得られると考えているのか、見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
本年十月八日から十八日までの間に今津饗庭野中演習場において実施された訓練の名称は「国内における米海兵隊との実動訓練」である。同訓練においては、陸上自衛隊と米海兵隊との相互運用性の向上を図ることを目的として、射撃、市街地戦闘、部隊の輸送等に関する訓練を実施した。また、「国内における米海兵隊との実動訓練」には、訓練を実施する要員と訓練を管理する要員を合わせ、陸上自衛隊の中部方面隊の隊員四百二十九名及び米海兵隊第三海兵機動展開部隊の隊員八十六名が参加したところであり、同月十六日の訓練に二機の垂直離着陸機MV二二オスプレイ(以下「MV二二」という。)が使用された。
「国内における米海兵隊との実動訓練」の実施に係る我が国の予算額は約六千八百万円であるが、米側の予算額については承知していない。同訓練の実施に必要な経費については、日米両国が各々の訓練実施に係る経費を負担していることから、お尋ねのような「日米の負担割合」を事前に設定しているものではない。
防衛省が、中国、四国及び九州地域並びにそれらの周辺海空域において同月二十五日に実施される旨公表した訓練の名称は「日米共同統合防災訓練」である。同訓練は、南海トラフ巨大地震発生時における自衛隊の活動(主に指揮所活動)を図上で演練した平成二十五年度自衛隊統合防災演習における成果について実動における実効性を検証するとともに、自衛隊と在日米軍等との連携要領の確立及び震災への対処能力の維持・向上を図ることを目的として、津波被害を想定した、海上捜索・救難、患者搬送及び孤立地域への物資等の輸送に関する訓練を実施するものである。また、「日米共同統合防災訓練」は、訓練を実施する要員と訓練を管理する要員を合わせ、陸上自衛隊の中部方面隊及び通信団の隊員約二百名、海上自衛隊の自衛艦隊、呉地方隊、教育航空集団、システム通信隊群及び自衛隊呉病院の隊員約二百十名、航空自衛隊の航空総隊及び航空システム通信隊の隊員約百名並びに自衛隊指揮通信システム隊の隊員約十名並びに米海兵隊第三海兵機動展開部隊の隊員約二十名が参加し、二機のMV二二が使用されるものである。
同訓練の実施のための経費は、自衛隊を恒常的に維持し、訓練していくための経費として計上された教育訓練費、燃料費等の中から支出することとしており、同訓練の実施に係る予算額を抽出して申し上げることは困難であり、また、米側の予算額については承知していない。同訓練の実施に必要な経費については、日米両国が各々の訓練実施に係る経費を負担していることから、お尋ねのような「日米の負担割合」を事前に設定しているものではない。
二について
お尋ねについては、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二条4(b)の規定に基づき合衆国軍隊が一定の期間を限って使用すべき施設及び区域に関し、日米地位協定第二十五条1の規定に基づき設置された合同委員会を通じて日米両政府が締結する協定中に、合衆国軍隊が当該施設及び区域を使用している期間中に適用される日米地位協定の規定の範囲について定めることを指すものである。
三及び四について
「国内における米海兵隊との実動訓練」を実施するに当たり、今津饗庭野中演習場の建物を日米地位協定第二条4(b)の規定の適用のある施設及び区域として米側に提供することが必要と判断したことから、御指摘の平成二十五年防衛省告示第百八十六号において、提供が決定された旨を告示しており、一方、「日米共同統合防災訓練」においては、このような提供の必要がないと判断したことから、同様の告示を行っていないものである。
「国内における米海兵隊との実動訓練」において同条4(b)の規定の適用のある施設及び区域として米側に提供された施設及び区域については、日米間で同訓練における演習場の使用の在り方を踏まえ調整し管理したが、基本的には自衛隊が管理していたものである。
五及び六について
日米地位協定第二条4(b)の規定の適用のある施設及び区域として合衆国軍隊が使用を許される期間及び当該使用期間における当該施設及び区域の管理の在り方については、個々の施設及び区域の態様、使用の在り方等に応じて様々であり、一概にお答えすることは困難である。
七について
日米両政府は、平成二十四年九月十九日の「日本国における新たな航空機(MV−22)に関する日米合同委員会合意」において、日本国内の沖縄以外の場所でMV二二の飛行訓練を行う可能性を検討することとしたほか、本年十月三日付けの日米安全保障協議委員会の共同発表において、「特有の能力を備えたMV−22オスプレイの沖縄における駐留及び訓練の時間を削減する、日本本土及び地域における様々な運用への参加」等の機会を活用することを決定した旨発表したところである。こうした取組の中で、今般、「国内における米海兵隊との実動訓練」においてMV二二を使用した訓練が行われたことは、沖縄の負担軽減に資するものであると考えている。また、「国内における米海兵隊との実動訓練」においてMV二二を使用した訓練が安全に行われたことにより、改めてMV二二の安全性等が示されたと考えている。
政府としては、引き続き沖縄の負担軽減に取り組んでいくとともに、地元の皆様に丁寧に説明することでMV二二の配備について地元の皆様の理解を得ていきたいと考えている。
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