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集団的自衛権の解釈に関する第三回質問主意書

衆議院 第186回 第193号趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2014年6月3日
内閣転送 2014年6月9日
答弁書受領日
2014年6月13日
提出から10日
答弁の項目数
4
質問 2,171字/答弁 565字

質問本文

辻元清美が提出した質問主意書に対し、政府は以下の答弁を閣議決定した。

●二〇一四年五月二十日提出「集団的自衛権の解釈に関する再質問主意書」

二〇一四年五月十五日の記者会見において、安倍首相は「その場所で突然紛争が起こることも考えられます。そこから逃げようとする日本人を、同盟国であり、能力を有する米国が救助、輸送しているとき、日本近海で攻撃があるかもしれない。このような場合でも日本自身が攻撃を受けていなければ、日本人が乗っているこの米国の船を日本の自衛隊は守ることができない」「こうした事態は机上の空論ではありません」と「具体的な例」を示した。当該発言について問う。

1 過去、海外在留邦人が紛争国から脱出するケースで、米国に救助され、米国の艦船で輸送された事例はあるか。救助・輸送された海外在留邦人のうち民間人の人数・割合はどれくらいか。

2 過去、海外在留邦人が紛争国から脱出するケースで、紛争の一方の当事国に救助され、当該国の艦船で輸送された事例はあるか。救助・輸送された海外在留邦人のうち民間人の人数・割合はどれくらいか。

●二〇一四年五月三十日閣議決定答弁書

七の1及び2について

お尋ねの「事例」の対象範囲が必ずしも明らかではないが、例えば、平成二十三年二月、リビアにおける情勢悪化を受け現地から邦人四名が米国政府のチャーター船により輸送された例がある。なお、御指摘の「民間人」の定義が必ずしも明らかでないため、輸送された邦人のうち、「民間人」の人数、割合についてお答えすることは困難である。

当該質問主意書では、安倍総理の「二〇一四年五月十五日の記者会見」について「当該発言について問う」た、つもりであった。安倍総理は当該記者会見で、下記のように発言している。

「その場所で突然紛争が起こることも考えられます。そこから逃げようとする日本人を、同盟国であり、能力を有する米国が救助、輸送しているとき、日本近海で攻撃があるかもしれない。このような場合でも日本自身が攻撃を受けていなければ、日本人が乗っているこの米国の船を日本の自衛隊は守ることができない」(発言一)

「こうした事態は机上の空論ではありません。(略)南シナ海では、この瞬間も力を背景とした一方的な行為によって国家間の対立が続いています。これは人ごとではありません。(略)北朝鮮のミサイルは、日本の大部分を射程に入れています。東京も、大阪も、皆さんの町も例外ではありません」(発言二)

しかし、政府が事例としてあげてきたのは、「リビアにおける情勢悪化」における一例のみであった。

以下、質問する。

一 安倍総理大臣が五月十五日の記者会見で用いた「邦人輸送中の米輸送艦の防護」と題するパネルで示された事態について問う。

1 A国(攻撃国)からB国(被攻撃国)が攻撃を受けるという「有事」が発生したとき、B国の在留邦人が、B国から脱出する際に、米輸送艦で輸送された事実は過去に存在するか。あれば、すべて明らかにされたい。

2 その際、米国政府から日本政府に対し、当該輸送艦について自衛隊による防護の要請が来た事実はあるか。あれば、すべて明らかにされたい。

3 その際、輸送された在留邦人のうち、大使館職員等政府関係者の人数・割合はどれくらいか。

4 その際、輸送された在留邦人のうち、乳幼児及びその母親は含まれていたか。含まれていた場合、なぜ当該乳幼児及びその母親は、危険度のカテゴリーが低い段階での脱出が不可能だったのか。外務省はどのような対処を行ったか、または怠ったのか。すべての事実について明らかにされたい。

二 「平成二十三年二月、リビアにおける情勢悪化を受け現地から邦人四名が米国政府のチャーター船により輸送された例」について問う。

1 当該チャーター船の船籍、邦人以外の乗客の人数と国籍について、明らかにされたい。

2 米国政府から日本政府に対し、当該チャーター船について自衛隊による防護の要請はあったか。その要請に対し、日本政府はどのように対応したか。

3 当該チャーター船について、両国政府の間で何らかの防護の要請・取り決めはあったか。

4 当時、リビアにおける何らかの勢力から、当該チャーター船が武力攻撃を受ける可能性は検討されたか。されたとすれば、どのような勢力による、どのような攻撃か。

5 発言一における「紛争」は、「リビアにおける情勢悪化」のようなケースも想定していたのか。

6 発言二における「こうした事態」は、当該事例も想定していたのか。

7 当該事例は、安倍総理大臣が五月十五日の記者会見で用いた「邦人輸送中の米輸送艦の防護」と題するパネルで想定された事態に相当するか。「米輸送艦」も使われておらず、「攻撃国と被攻撃国」も存在せず、米国政府から防護の要請もなかったのだとすれば、当該パネルで想定された事態に相当しないのではないか。

8 当該事例は、現在、政府与党で協議が行われている「事例集」九頁における「事例8 邦人輸送中の米輸送艦の防護」で想定されている事態に相当するか。

9 「リビアにおける情勢悪化」は「有事」という認識か、見解を問う。

10 当該事例と、集団的自衛権の行使は、どのような関連性があるのか、見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

海外における邦人の退避の事例については、邦人が独自に退避した例もあり、網羅的に把握しているわけではないが、政府としては、お尋ねのような事例があったとは承知していない。

二の1から4までについて

御指摘のチャーター船は、米国政府により手配されたものであることから、お尋ねの当該チャーター船の船籍、邦人以外の乗客の人数及び国籍並びに当該チャーター船運航に当たっての安全性の確保に係る検討については、政府としてお答えする立場にない。また、お尋ねのような米国政府からの「要請」や、両国政府間における「取り決め」はなかった。

二の5から8までについて

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、平成二十六年五月十五日の記者会見における安倍内閣総理大臣の発言及び御指摘の「事例集」は、安全保障に関する現在の国内法制の課題を分かりやすくお示しすることを念頭に置いたものであり、特定の事態を想定したものではない。

二の9及び10について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、先の答弁書(平成二十六年五月三十日内閣衆質一八六第一六九号)七の1及び2についてでお答えした事例は、海外における情勢悪化を受け邦人が外国政府が手配した船により輸送された事例の一つとしてお答えしたものであり、集団的自衛権の問題と関連してお答えしたものではない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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