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紛争時における在外邦人の国外脱出に関する質問主意書
衆議院 第186回 第180号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×5承知していない ×1
質問本文
安倍総理大臣は、二〇一四年五月十五日の記者会見で、集団的自衛権に関する「基本的方向性」について述べた。その際に、具体的な事例として、紛争地に在留する邦人が国外脱出をはかる際に、米国が救助し、米国の艦船が輸送しているケースを例示して、集団的自衛権の必要性について訴えた。
以下、紛争時における在外邦人の国外脱出に関して質問する。
一 湾岸戦争において、在イラク邦人、在クウェート邦人及びその他の当該紛争国に在留していた邦人が、緊急事態に伴い国外脱出した際の個々の事例について
1 空路(本邦からの特別機や各国緊急特別機など)、海路(定期便及び臨時便など)、陸路など、どの国のどのような脱出手段を用いて、どのようなルートで脱出したか。脱出した日付及び人数はどうか。脱出者の民間人割合はどうだったか。それらについて、政府の把握している事例をすべて、時系列で明らかにされたい。
2 それらの個々の事例のうち、脱出手段の提供や脱出ルートの安全性確認・確保など、日本の在外公館が直接的に関与して脱出に至った事例はどれか。
3 それらの個々の事例のうち、米軍の艦船や飛行機、車両などが、邦人を救出した例はあるか。また、米国以外の当該紛争国の軍艦船や飛行機、車両などが、邦人を救出した例はあるか。
4 その他、在留邦人の脱出において、日本の在外公館が果たした役割はどのようなものであったか。
5 当該脱出において、政府全体としての対応は十分なものであったか、改善をはかるべき点があるとすればどこか。政府の見解を求める。
二 イラク戦争において、在イラク邦人及びその他の当該紛争国に在留していた邦人が、緊急事態に伴い国外脱出した際の個々の事例について
1 空路(本邦からの特別機や各国緊急特別機など)、海路(定期便及び臨時便など)、陸路など、どの国のどのような脱出手段を用いて、どのようなルートで脱出したか。脱出した日付及び人数はどうか。脱出者の民間人割合はどうだったか。それらについて、政府の把握している事例をすべて、時系列で明らかにされたい。
2 それらの個々の事例のうち、脱出手段の提供や脱出ルートの安全性確認・確保など、日本の在外公館が直接的に関与して脱出に至った事例はどれか。
3 それらの個々の事例のうち、米軍の艦船や飛行機、車両などが、邦人を救出した例はあるか。また、米国以外の当該紛争国の軍艦船や飛行機、車両などが、邦人を救出した例はあるか。
4 その他、在留邦人の脱出において、日本の在外公館が果たした役割はどのようなものであったか。
5 当該脱出において、政府全体としての対応は十分なものであったか、改善をはかるべき点があるとすればどこか。政府の見解を求める。
三 現在、日本政府と米国政府との間で、紛争地における邦人救出についての取り決めがあるか。または、過去に検討されたことはあったか。
右質問する。
政府答弁書
一の1及び2について
御指摘の「当該紛争国」や「緊急事態」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、外務省において把握している限りでは、平成三年一月十七日の多国籍軍によるイラクへの武力行使に端を発するいわゆる湾岸戦争が始まった時点では、在イラク日本国大使館(以下「在イラク大使館」という。)館員、報道関係者等を除き、退避の意思を有する邦人は既に退避していた。
平成二年八月二日のイラクによるクウェート侵攻からいわゆる湾岸戦争の開戦に至るまでの期間(以下「湾岸戦争開戦前の期間」という。)においては、邦人が商用航空便等で独自に退避した例もあり、邦人の退避の事例について網羅的にお答えすることは困難であるが、同省において把握している我が国又は他国の支援によりイラク又はクウェートから邦人が退避した事例について、その退避した日、退避手段、退避人数及び退避ルートは次のとおりである。
同年九月一日 イラク政府のチャーター機により六十九名がイラクからヨルダンに退避
同月八日 米国政府のチャーター機により一名がイラクからヨルダンに退避
同月十五日 米国政府のチャーター機により二十名がクウェートからイラクを経由し英国に退避
同年十月十一日 米国政府のチャーター機により三名がクウェートから英国に退避
同年十一月七日 日本政府のチャーター機により七十四名がイラクから本邦に退避
同年十二月八日 日本政府のチャーター機により四十一名がイラクからヨルダンに退避
同月十一日 日本政府のチャーター機により百五十五名がイラクからタイに退避
同月十三日 米国政府のチャーター機により九名がイラクからドイツに退避
同月十七日 日本政府のチャーター機により三十五名がイラクからタイに退避
なお、御指摘の「民間人」の定義が必ずしも明らかではないため、退避した邦人のうち、「民間人」の人数及び割合についてお答えすることは困難である。
一の3及び二の3について
御指摘の「当該紛争国」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、外務省としては、お尋ねのいわゆる湾岸戦争時又は平成十五年三月二十日の米国等によるイラクへの武力行使に端を発するいわゆるイラク戦争時に、米軍を含む他国の軍隊の艦船、飛行機又は車両による邦人の退避の事例があったとは承知していない。
一の4及び5並びに二の4及び5について
湾岸戦争開戦前の期間において、在イラク大使館及び在クウェート日本国大使館は、イラク及びクウェートにおける邦人の国外退避に係るイラク政府との折衝、イラクにおいて人質として拘束された邦人の解放交渉及び当該邦人への書簡等の取次ぎ、チャーター機等の邦人の退避手段の調査及び確保並びに搭乗支援等を行った。また、邦人の退避先の在外公館においては、当該邦人の受入れを行った。
また、イラクにおける邦人の自主的な退避を促す危険情報を発出した平成十五年一月二十三日からいわゆるイラク戦争の開戦に至るまでの期間(以下「イラク戦争開戦前の期間」という。)において、在イラク大使館は、在留邦人に対して逐次安否確認及び情報提供を行うとともに、早期の退避を勧奨し、さらに一部の邦人を在イラク大使館館員と共に陸路で退避させる等の支援を行った。
政府としては、いずれの事例においても、その時々の状況に応じ、最大限可能な対応に努めたと認識しており、これらの経験も踏まえ、在外邦人保護の在り方につき不断に検討を行いつつ、在外邦人の安全確保に万全を期していく考えである。
二の1及び2について
御指摘の「当該紛争国」や「緊急事態」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、外務省において把握している限りでは、いわゆるイラク戦争が始まった時点では、報道関係者等を除き、退避の意思を有する邦人は既に退避していた。
イラク戦争開戦前の期間においては、邦人が商用航空便等で独自に退避した例もあり、邦人の退避の事例について網羅的にお答えすることは困難であるが、同省において把握している我が国又は他国の支援によりイラクから邦人が退避した事例としては、平成十五年三月八日に在イラク大使館館員と共に六名の邦人が陸路でイラクからヨルダンに退避した例がある。
なお、御指摘の「民間人」の定義が必ずしも明らかではないため、退避した邦人のうち、「民間人」の人数及び割合についてお答えすることは困難である。
三について
政府としては、米国政府と様々な協力について幅広い意見交換を行っているところであるが、事柄の性質上、お尋ねの点について個別具体的にお答えすることは差し控えたい。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×5承知していない ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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