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LINEなどの既読、絵文字がテロ等準備罪の合意の確認であるかに関する質問主意書
衆議院 第193回 第182号
質問本文
平成二十九年二月二十七日、衆議院予算委員会において金田法務大臣は、テロ等準備罪に関わる共謀の合意について、「LINEであったり電話であったりあろうかと思います。そういう手段については限定するつもりはない」と答弁した。ただし、「特定の犯罪の実行を合意しただけで処罰されるものではない」と言いつつも、「現在、成案を得るべく、全体として検討中の中にある」と答弁している。
三月二十一日、「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が閣議決定されたと承知しているので、以下質問する。
一 テロ等準備罪の共謀の合意として、次にあげるものは該当するという理解でよいか。
あ) 電子メールによるメーリングリスト上で、「明日やろうぜ」などという意思表示に対して、「了解です」などと他のメーリングリストの参加者が電子メールを送った時点
い) LINEのグループで、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が「いいね」や「OK」などの絵文字で返事した時点
う) LINEのグループで、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が「(^_^)/」や「(^_-)-☆」などの絵文字のみ返事した時点
え) LINEのグループで、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が既読になった時点
お) インターネット上の掲示板で、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が「いいね」や「OK」などの絵文字を投稿した時点
か) インターネット上の掲示板で、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が「(^_^)/」や「(^_-)-☆」などの絵文字のみ返事した時点
き) インターネット上の掲示板で、「明日やろうぜ」などとある者が投稿し、それを他の全員が「キタ――(゜∀゜)――!!」などの絵文字で返事した時点
二 金田法務大臣は「テロ等準備罪というのは、組織的犯罪集団が合意に加えて、実行準備行為を行って初めて処罰されるもの」と答弁しているが、ある組織的犯罪集団が薬物を用いたテロを計画し、資金を準備した上で、次にあげる状態に至った場合、処罰の対象に該当するという理解でよいか。
あ) 電子メールによるメーリングリスト上で、「明日、薬物を買いに行きます」などという意思表示に対して、「了解です」などと他のメーリングリストの参加者が電子メールを送った時点
い) LINEのグループで、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が「いいね」や「OK」などの絵文字で返事した時点
う) LINEのグループで、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が「(^_^)/」や「(^_-)-☆」などの絵文字のみ返事した時点
え) LINEのグループで、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が既読になった時点
お) インターネット上の掲示板で、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が「いいね」や「OK」などの絵文字を投稿した時点
か) インターネット上の掲示板で、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が「(^_^)/」や「(^_-)-☆」などの絵文字のみ返事した時点
き) インターネット上の掲示板で、「明日、薬物を買いに行きます」などとある者が投稿し、それを他の全員が「キタ――(゜∀゜)――!!」などの絵文字で返事した時点
三 かかるインターネット上での共謀や実行準備行為の着手を確認するためには、通信の傍受やインターネット空間の監視が前提となるが、平成二十九年二月二十七日の衆議院予算委員会では、「通信傍受の対象にというお話ですけれども、そうなっていないというふうに思っております」と答弁しているが、組織犯罪処罰法改正案の閣議決定後も同様の認識であるのか。
四 平成二十九年二月二十七日の衆議院予算委員会で金田法務大臣は、「法案が成立した際には、適切な運用がなされるように捜査機関を含めまして法律の趣旨を周知していく」と答弁しているが、組織犯罪処罰法改正案の成立後、インターネット上の通信傍受をしてはならないと、捜査機関を含めて周知していくということで間違いはないか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかでないが、個々の事例が今国会に提出している組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案(以下「本法律案」という。)による改正後の組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。以下「改正後組織的犯罪処罰法」という。)第六条の二の規定による処罰の対象となるか否かについては、同条の規定及び収集された証拠に基づき個別具体的に判断されるべきものであるところ、同条の規定における計画行為とは、同条第一項各号に掲げる罪に当たる行為で、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」の「団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるもの」又は「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させ」若しくは「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われるもの」を遂行することについての具体的かつ現実的な合意をすることをいい、二人以上でこのような計画行為がなされ、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われた場合でなければ、同条の規定による処罰の対象となるものではない。
三及び四について
改正後組織的犯罪処罰法第六条の二の罪については、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(平成十一年法律第百三十七号)別表第一又は別表第二に掲げる罪に追加することとはしていない。
また、ある行為が、改正後組織的犯罪処罰法第六条の二の規定における計画行為や実行準備行為に該当するか否かの判断は、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)等に定める適正な手続に従って、裁判所、裁判官、検察官その他の当該手続においてその判断を行うべき者が、同条の規定及び収集された証拠に基づいて適切に行うこととなると考えているところ、そのような判断を可能とするために、「通信の傍受やインターネット空間の監視が前提となる」とは考えていない。
本法律案が成立した場合には、適切な運用がなされるよう、改正後組織的犯罪処罰法の規定の趣旨を周知してまいりたい。
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