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公益財団法人日本相撲協会への政府の評価に関する質問主意書
衆議院 第195回 第67号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
一般社団・財団法人のうち、民間有識者からなる第三者委員会による公益性の審査(公益目的事業を行うことを主たる目的とすること等)を経て、行政庁(内閣府又は都道府県)から公益認定を受けることで、公益社団・財団法人として税制上の優遇措置を受けることができる。
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(「本法」という。)第一条では、「内外の社会経済情勢の変化に伴い、民間の団体が自発的に行う公益を目的とする事業の実施が公益の増進のために重要となっていることにかんがみ、当該事業を適正に実施し得る公益法人を認定する制度を設けるとともに、公益法人による当該事業の適正な実施を確保するための措置等を定め、もって公益の増進及び活力ある社会の実現に資することを目的とする」と規定されている。
平成二十六年一月二十八日、日本相撲協会は、内閣府から公益財団法人への移行の認定を受けた。これをうけ、日本相撲協会は登記申請を行い、本法により税制面で優遇を受けられる公益財団法人に移行した。
平成二十九年十一月十四日、大相撲の横綱日馬富士関が、同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩関に暴行を加えていたことが報道などで明らかになった。日馬富士関は、同日、福岡県太宰府市の伊勢ヶ浜部屋宿舎で報道陣に貴ノ岩関への暴行を認め、「大変迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」などと謝罪した。秋巡業開催中の十月下旬、鳥取市内で開かれた会合で、日馬富士関が貴ノ岩関らの日頃の生活態度などについて注意したところ、貴ノ岩関が携帯電話を取りだしていじったことに横綱が腹を立て暴行に及び、現在警察の事情聴取などが行われている。
十一月二十八日、日本相撲協会の八角理事長は、スポーツ庁の鈴木大地長官を訪ね、横綱日馬富士関の暴力問題を謝罪し、解決に向けて努力していることを報告した。鈴木長官は「社会に対する説明責任を果たすこと」を要請した。八角理事長は「公益財団法人として、暴力は許されない」と表明した。
十一月二十四日の記者会見で、林文部科学大臣は、「鈴木長官にはスポーツ界における暴力根絶や協会のガバナンスについてしっかり指導していただく。その上で今後の対応を検討する」ことを明らかにしている。
このような事実を踏まえ、以下質問する。
一 日本相撲協会の提出した本法施行規則第二十八条第一項第二号に掲げる書類では、法人の目的として、「太古より五穀豊穣を祈り執り行われた神事(祭事)を起源とし、我が国固有の国技である相撲道の伝統と秩序を維持し継承発展させるために、本場所及び巡業の開催、これを担う人材の育成、相撲道の指導・普及、相撲記録の保存及び活用、国際親善を行うと共に、これらに必要な施設を維持、管理運営し、もって相撲文化の振興と国民の心身の向上に寄与する」と明示されているが、現時点でもこの目的に基づいた運営がなされていると考えるのか。特に、今次の暴力事件に関して、「これを担う人材の育成、相撲道の指導」という観点からは、目的を逸脱しているのではないか。政府の見解を示されたい。
二 一に関連して、政府は、今次の暴力事件は、本法第二十七条でいう「その運営組織及び事業活動の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該公益法人の事務所に立ち入り、その運営組織及び事業活動の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査」させること、もしくは、本法第二十八条でいう「当該公益法人に対し、期限を定めて、必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる」に該当すると考えるのか。見解を示されたい。
三 今次の暴力事件は、本法第一条でいう「公益の増進及び活力ある社会の実現に資すること」という目的に明らかに反するのではないか。政府の見解を示されたい。
四 日本相撲協会の八角理事長は「公益財団法人として、暴力は許されない」と表明しており、スポーツ庁の鈴木長官も「社会に対する説明責任を果たすこと」を要請しているが、スポーツ庁は具体的にどのような説明責任が必要だと考えるのか。またそれが妥当であるかということをどのように判断するのか。見解を示されたい。
五 林文部科学大臣は、「鈴木長官にはスポーツ界における暴力根絶や協会のガバナンスについてしっかり指導していただく。その上で今後の対応を検討する」と述べているが、今後、政府は日本相撲協会の改善策を検討する会議などを設置する予定があるのか。見解を示されたい。
六 五に関連して、政府はどのような「暴力根絶や協会のガバナンスについてしっかり指導」する方針を持っているのか。「太古より五穀豊穣を祈り執り行われた神事(祭事)を起源とし、我が国固有の国技である相撲道の伝統と秩序を維持し継承発展」するためにも、政府は真摯に取り組むべきではないか。見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一から六までについて
御指摘の「今次の暴力事件」については、公益財団法人日本相撲協会(以下「協会」という。)において、事実の調査を進めていると承知している。
お尋ねの「それが妥当であるかということをどのように判断するのか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、まずは、協会が自ら、事実を解明し社会に対して当該事実を説明する責任を果たすこと、暴力の再発防止のために指導を徹底し継続的な取組をすること、協会の運営について検証すること等が必要であると考えており、既に、スポーツ庁から協会に対して、その旨を伝えるとともに同庁へ報告するよう求めているところであり、現時点において御指摘の「日本相撲協会の改善策を検討する会議など」を設置することは考えていない。
その上で、政府としては、協会からの今後の報告等を踏まえ、必要に応じて、公益財団法人である協会の事業の適正な運営の確保等の観点から、本件について適切に検討し、対応してまいりたい。
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