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北朝鮮への経済支援に関する質問主意書

衆議院 第196回 第415号趣旨が明らかではない ×1仮定の質問 ×1

提出者
立憲民主党・市民クラブ
提出日
2018年6月27日
内閣転送 2018年7月2日
答弁書受領日
2018年7月6日
提出から9日
答弁の項目数
4
質問 2,087字/答弁 576字

質問本文

六月二十五日、アメリカのポンペオ国務長官は、CNNテレビが報じた電話インタビューで、北朝鮮の非核化に向けた交渉について、具体的な時期を区切らずに北朝鮮に実現を求める考えを明らかにした。非核化の詳細な行程表の作成についても、現時点では時期尚早であり、要求しないとの考えを明らかにした。

六月十二日に行われた米朝首脳会談では、両首脳は北朝鮮の「完全な非核化」で合意したとされるが、具体的な期限や措置などの行程表は今後の米朝の高官協議でまとめられると承知している。ポンペオ国務長官はこのインタビューの中で、「(非核化交渉の)時間割を作るつもりはない。二か月であれ六か月であれ、(米朝)両首脳の取り組みが達成できるかどうかを見極めるために、速やかに前に進んでいく」と強調し、北朝鮮に短期間で非核化実現を求める方針に変わりはないことを強調した。

もっともポンペオ国務長官は、同月十三日、北朝鮮の非核化の時期について言及し、トランプ大統領の一期目の任期が終わる二〇二一年一月までに達成したいとの考えを表明しており、一連の発言の整合性には疑念を持たざるを得ない。

六月十六日、安倍総理は読売テレビの番組に出演し、北朝鮮による日本人拉致問題を解決するため「最終的に私自身が金正恩朝鮮労働党委員長と日朝首脳会談を行わなければならない」と述べ、首脳会談を実現する決意を表明している。また北朝鮮の非核化費用の負担を検討する考えも明らかにした。

安倍総理は拉致問題について「全ての拉致被害者を帰国させた時に解決する」と強調し、金正恩委員長の「大きな決断」に期待を示すとともに、「相互不信という殻を破って解決をしたい」と発言している。

北朝鮮の非核化については、国際原子力機関(IAEA)による査察が必要と指摘した上で、「核の脅威がなくなることによって、平和の恩恵を被る日本が費用を負担するのは当然だ」と述べ、核廃棄のため国際的な枠組みを創設し、これを通じた資金拠出を想定していることを明らかにした。安倍総理は、「北朝鮮に(資金を)出すわけではない」と指摘し、あくまでも北朝鮮の核廃棄のための国際的な枠組みに対して資金拠出を行うことを強調し、「拉致問題が解決されなければ経済援助は行わない」との考えを重ねて示した。

これらを踏まえて、以下質問する。

一 政府は、北朝鮮の非核化のため国際的な枠組みが創設された場合、これを通じた資金拠出を想定していることには変わりはないのか。

二 日本政府としてはおおよそどの程度の期間で、どの程度の資金拠出を想定しているのか。あるいは現時点では、全くめどを持っていないのか。政府の見解如何。

三 安倍総理は、拉致問題について「全ての拉致被害者を帰国させた時に解決する」と発言しているが、日本政府として拉致被害者は何人であると把握しているのか。政府の見解如何。

四 三に関連して、現時点で日本政府が把握していない拉致被害者がいる可能性は排除されないと考えているのか。政府の見解如何。

五 四に関連して、政府が把握し得ていない拉致被害者が存在する公算は高く、その場合、「全ての拉致被害者を帰国させた時に解決する」という安倍総理の決意はどのような手段で確認されるのか。金正恩委員長が「全て解決した」と表明すればそれで足りるのか。政府の見解如何。

六 安倍総理は、北朝鮮による日本人拉致問題を解決するため「最終的に私自身が金正恩朝鮮労働党委員長と日朝首脳会談を行わなければならない」と発言しているが、拉致問題の解決の前提として行われるものと考えられるため、比較的早い時期、例えば年内にも日朝首脳会談が行われるという理解でよいか。政府の見解如何。

七 安倍総理は「拉致問題が解決されなければ経済援助は行わない」と発言しているが、他方、国際社会では北朝鮮が拉致問題の解決に努力するなら経済援助を行う可能性はあるのか。政府の見解如何。

八 海外への経済援助として、一九六五年の日韓国交正常化の協定に関わる取り極めの例がある。当時、三億ドル相当の生産物及び役務の無償提供(一九六五年当時の一ドル=約三百六十円)、二億ドルの円有償金、三億ドル以上の民間借款が約束され、合計約十一億ドルにものぼっている。当時の韓国の国家予算は三・五億ドルであることから、韓国の国家予算の三倍以上の経済援助を日本政府は約束した。北朝鮮の国家予算については明らかになっていないことが多いが、研究者によると約二百億〜三百億ウォンと推定されており、日本円で約二千〜三千億円と推定される。これを一九六五年の韓国への経済援助の規模を単純に当てはめると約六千億〜一兆円規模と考えられる。これに関連して、

あ) 安倍総理の想定する「経済援助」とは、北朝鮮の国家予算の数倍のものを想定しているのか。

い) 政府は、拉致問題解決のためには、経済支援の額やその内容を交渉材料にする予定はあるのか。

う) 経済支援は、国交正常化、拉致問題の解決、そのいずれに力点を置いて行うべきと考えているのか。政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、二及び七について

お尋ねについては、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたい。

三から五までについて

北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づき拉致被害者として認定されている人数は十七名であるが、政府としては、これ以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在しているとの認識の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。

六について

お尋ねについては、現時点では、何ら決まっていない。

八について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、北朝鮮との関係に関する政府の方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、国交正常化を実現していくというものである。また、日朝平壌宣言における経済協力は、国交正常化交渉においてその具体的な規模と内容を協議し、国交正常化の後に行うこととしている。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1仮定の質問 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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