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障害基礎年金の支給打ち切りに関する質問主意書
衆議院 第196回 第425号趣旨が明らかではない ×3承知していない ×3
質問本文
障害基礎年金の支給に関し、政府は平成二十九年度に、二十歳以降に障害を負い初診を受けた二千九百人の受給者に対し、支給を停止した、と承知している。また、二十歳未満に障害を負い初診を受けた受給者のうち千十人に対し、再度の診断書の提出を求め、一年間の猶予の後、支給を停止する場合もある旨、通知したと聞いている。
そこで、以下質問する。
一 障害基礎年金の支給を打ち切った理由は何か。財政上の問題も関係するのか。
二 二十歳以降に障害を負い初診を受けた二千九百人に対する支給停止により、支給額の総額はいくら減るのか。
三 二十歳以降に障害を負い初診を受けた二千九百人に対し、打ち切りはいつ、どのような方法で通知したのか。
四 なぜ、二十歳以降と、二十歳未満に初診を受けた障害者に対する対応が異なるのか。理由を明らかにされたい。
五 二十歳以降に初診を受けた障害者に対し、なぜ二十歳未満に初診を受けた障害者と同様の経過措置をとらなかったのか。
六 「障害がある人に支払われる障害基礎年金を巡り、日本年金機構が「障害の程度が軽くなった」として支給打ち切りを検討していた受給者約千人について、厚生労働省は三日、一転して支給を継続する方針を固めた。」との報道があるが事実か。
七 事実である場合、既に打ち切りになった二十歳以降に初診を受けた方について再支給をしないのか。しないとすれば、取扱いが異なる理由は何か。
八 障害基礎年金の不支給率(全国)について、二〇一二年度以降、直近までの実績を示されたい。
九 障害基礎年金の減額あるいは支給停止の割合(全国)について二〇一二年度から直近までの実績を示されたい。
十 平成二十七年三月十日の衆議院予算委員会第五分科会で「これは全国的にきちんと調査をして、不支給の増加というものと、それから支給停止、減額について、共通の要因によるものかどうかということをしっかり分析いただきたいんですが、いかがでしょうか。」と問うたのに対し、政府は「私どもといたしましても、全体的な状況を把握することが必要であるというふうに考えましたので、年金機構の方に全体の調査というものをやってほしいということをお願いしたところでございます。」と答えているが、その結果を示されたい。
十一 政府が本年三月にまとめた「障害者基本計画(第四次)」では基本理念の中で「障害者を、必要な支援を受けながら、自らの決定に基づき社会のあらゆる活動に参加する主体として捉え、障害者が自らの能力を最大限発揮し自己実現できるよう支援する」としている。また、安倍総理は、五月三十日の「第二回「ニッポン一億総活躍プラン」フォローアップ会合」で「障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現を目指しています」としている。今回の障害基礎年金の打ち切りは、こうした政府や安倍総理の方針に反するだけでなく、障害者の生存権を脅かすことにならないか。一般に、障害認定については、基準をなるべく低い方に合わせ、認定を絞らないようにすべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一及び十一について
お尋ねの「障害基礎年金の支給を打ち切った」及び「今回の障害基礎年金の打ち切り」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号。以下「法」という。)第三十条第一項の規定による障害基礎年金(以下「二十歳以後傷病による障害基礎年金」という。)の受給権者のうち、平成二十九年度に障害等級(同条第二項に規定する障害等級をいう。以下同じ。)に該当する程度の障害の状態に該当しなくなったとしてその支給が停止されたものについては、同年度に法第百五条第三項等の規定に基づき提出された診断書等に基づき「国民年金・厚生年金保険障害認定基準」(昭和六十一年三月三十一日付け庁保発第十五号社会保険庁年金保険部長通知。以下「障害認定基準」という。)に沿って障害認定審査医員(以下「認定医」という。)が医学的に総合判断を行い、日本年金機構において障害の程度の認定(以下「認定」という。)を行っているところであり、御指摘の「財政上の問題」からその支給が停止されたものではない。また、「障害者の生存権を脅かす」との御指摘は当たらない。
二について
二十歳以後傷病による障害基礎年金の受給権者のうち、平成二十九年度にその支給が停止されたものに係る障害基礎年金の支給停止額の総額は、把握していない。
三について
御指摘の「打ち切り」の意味するところが必ずしも明らかではないが、二十歳以後傷病による障害基礎年金の受給権者のうち、平成二十九年度にその支給が停止されたものに対しては、障害の程度の審査の結果が確定次第、年金額の変更に係る通知書によりその支給を停止した旨を通知している。
四及び五について
二十歳以後傷病による障害基礎年金及び法第三十条の四の規定による障害基礎年金(以下「二十歳前傷病による障害基礎年金」という。)のいずれも、平成二十九年度に法第百五条第三項等の規定に基づき提出された診断書等に基づき障害認定基準に沿って認定医が医学的に総合判断を行い、日本年金機構において認定を行った結果、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しないものは支給が停止され、該当するものはその支給が停止されなかったという意味において、「対応が異なる」及び「同様の経過措置をとらなかった」との御指摘は当たらない。なお、御指摘の二十歳前傷病による障害基礎年金の受給権者に対する「通知」は、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当し、その支給が停止されない者に対して日本年金機構から送付されたものであるにもかかわらず、その内容が誤解を招くような分かりにくいものであり、結果として当該受給権者等に御心配をおかけしたことについては遺憾である。
六及び七について
個別の報道の内容に関し、政府としてコメントすることは差し控えたい。なお、平成二十九年四月に障害基礎年金の支給の審査に係る事務が日本年金機構の障害年金センターに集約されたところ、当該集約の前に行われた認定について当該集約の後に再度認定を行う場合には、障害の程度が従前と変わらない場合、集約前の認定も認定医が医学的に総合判断したものであること等を踏まえて認定医が医学的な総合判断を行い、日本年金機構において当該再度の認定を行うことを基本としているところである。当該集約後、二十歳以後傷病による障害基礎年金でその支給が停止されたものについても、この考え方により改めて点検し、障害等級に該当しないこととならない者については、当該支給停止を取り消し、当該支給停止がされた月以降の分の二十歳以後傷病による障害基礎年金を支給することとしたい。
八について
お尋ねの「障害基礎年金の不支給率(全国)」の意味するところが必ずしも明らかではないが、障害基礎年金について、新規に申請を受けて決定を行った事例のうち、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当せず、不支給と決定を行った件数の割合については、把握していない。
九について
平成二十五年度において、その障害の状態の確認が必要となったことから法第百五条第三項等の規定に基づき診断書等を日本年金機構に提出した障害基礎年金の受給権者のうち、その障害等級が一級から二級に変更されたことに伴いその支給額が改定されたものの割合は約一・八パーセントであり、また、その支給が停止されたものの割合は約三・一パーセントである。その他の年度におけるこれらの割合については、把握していない。
十について
平成二十七年七月三十日に開催された第六回精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会において、平成二十五年度における障害基礎年金の再認定の状況について、都道府県別及び全国の「障害状態確認届送付件数」並びに「改定なし」、「増額改定」、「減額改定」及び「支給停止」の件数をお示ししたところである。
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