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公立小中学校の国有地利用に関する質問主意書
衆議院 第198回 第265号お答えすることは困難 ×1
質問本文
逗子市は市立逗子中学校の用地として、一九四九年八月一日から現時点まで国有地を借用してきたところであり、池子米軍家族住宅施設建設問題が発生するまでの間、具体的には、一九八四年度を除く一九七三年十月から一九八九年三月まで、無償貸与の期間もあったと承知している。ところがその後国はいきなり年額貸付料千八百八十一万円の請求を市に行い、現在に至っているが、貸付料の積算根拠はこれまで一度も市側にあきらかにされていない。そこで以下質問する。
一 二〇一八年度からの三か年の年額貸付料として、本年四月、国はこれまでの千九百八十八万五千八百十七円から約三百万円引き上げて、二千二百九十万七千五百四十五円を逗子市に対して示したが、国有地の有償貸付にあたり、借受人に対して貸付料の積算根拠を示さないことは、不適切ではないか。年額の二千二百九十万七千五百四十五円及び約三百万円の引き上げ額の積算根拠をあきらかにされたい。
二 今回の年額貸付料約三百万円の値上げの理由として、関東財務局は「国有財産特別措置法の規定により普通財産の減額譲渡又は減額貸付をする場合の取扱いについて(昭四十八年十二月二十六日蔵理第五七二二号)」という財務省理財局の通知が改正され、別紙三の中学校の適正規模基準の運動場についての項で「財務局長が事業計画及び利用計画等を勘案のうえ、必要と認める面積とする」との文言が削除されたことによるとの趣旨の説明しか逗子市に対して行っていないと承知しているが事実か。この改正は昨年七月二日に行われたものと承知するが、この文言を削除したことのみによって、なぜ約三百万円もの値上げが行われるのか、あきらかにされたい。
三 「国有財産特別措置法の規定により普通財産の減額譲渡又は減額貸付をする場合の取扱いについて」の別紙三の中学校の適正規模基準の運動場についての基準面積は、文部科学省の中学校設置基準を援用している。しかしこれは、そもそも義務教育の質の確保に最低限必要な面積として文部科学省が求めているものであって、少子化で生徒数が漸減傾向である時代に、これを貸付面積の基準面積にすることは不適切と考えるがいかがか。広域避難場所にも指定されるなどの他の機能も鑑みれば、文部科学省の設置基準上の最低面積を貸付面積の基準面積にすることは極めて不適切であり、中学生の健全育成、校庭の利用実態に鑑みた基準面積に変更すべきではないか。
四 有償貸与の場合は、国が当該自治体に固定資産税を支払う代わりに、その相当額の市町村交付金を国が当該自治体に交付することになっているとのことだが、一般的にその相当額は当該自治体と協議の上、決定しているのか、政府の見解をあきらかにされたい。
五 逗子市によると、逗子中学校の例ではその相当額がいくらなのか、協議どころか知らされてもおらず、結果的に市町村交付金として相当額が交付されているかもわからないとのことであるが、逗子中学校用地として有償貸与している国有地の固定資産税見合いの市町村交付金額はいくらなのか、あきらかにされたい。
六 国有地を公立小中学校用地として有償で貸与している例は、逗子市立逗子中学校以外に全国でどのくらいあって、無償で貸与している例はどのくらいあるのか。政府として承知しているところがあれば、あきらかにされたい。
七 これまで逗子市は本件について累計五億八千万円以上の支出を強いられているが、この国有地は市街化調整区域内にあると聞いており、学校施設以外の用途は考えにくい。他方、逗子市財政は二〇一七年の単年度で七億円の赤字となっており、現在財政対策プログラムを実施している。教育や子育てにおける行政予算が大幅に削減され、市民サービスの低下を招いている中、公立学校の国有地利用において、有償貸与を続けることは、市にとってさらなる財政悪化の要因ともなり、これ以上の負担に耐えられないことから、用地の返上或いは支出の停止も考えざるを得ない事態に至っていることを、国として深刻に受け止めるべきと考える。そもそも義務教育の機会を、財政基盤のぜい弱な自治体が今後とも継続して提供できるよう、公立小中学校用地としての国有地の貸与にあたっては、公園用地同様、無償貸与を原則とすべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の国有地に係る貸付料については、「普通財産貸付事務処理要領」(平成十三年三月三十日付け財理第一三〇八号財務省理財局長通達)及び「国有財産特別措置法の規定により普通財産の減額譲渡又は減額貸付けをする場合の取扱いについて」(昭和四十八年十二月二十六日付け蔵理第五七二二号大蔵省理財局長通達。以下「減額通達」という。)に基づき算定しており、平成三十年四月十三日に逗子市と当該国有地に係る国有財産有償貸付契約の一部変更契約(以下「変更契約」という。)を締結するに当たっては、これらの通達に基づく当該貸付料の増額について説明しているところである。
二について
お尋ねの意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難であるが、変更契約の締結に係る貸付料の増額については、御指摘の平成三十年七月二日の減額通達の改正ではなく、平成二十九年六月三十日の減額通達の改正等によるものである。
三及び七について
国有地については、国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第三条第一項(第一号ハに係る部分に限る。)において、地方公共団体が学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校の施設の用に供する場合には減額貸付ができることとされているが、現在の厳しい財政事情や未利用国有地が偏在する中での地域間の公平性を踏まえ、極力適正な対価を得ることにより財政収入の確保を図ることが適当との考え方の下で、一定の範囲で減額貸付を適用する取扱いとしている。
これに関し、減額通達においては、中学校の運動場について減額貸付等を行うことができる面積の算定に当たり、中学校設置基準(平成十四年文部科学省令第十五号)に基づき定めた面積基準等を用いることとしている。
なお、国有財産特別措置法第二条第二項(第七号に係る部分に限る。)においては、地方公共団体において、学校教育法第一条に規定する小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程に限る。)又は特別支援学校の施設(学校給食の実施に必要な施設を含む。)で、災害による著しい被害、児童又は生徒の急増その他の特別の事由がある地域として政令で定める地域にあるものの用に供する場合には、無償貸付を行うことができることとされている。
四について
お尋ねの「市町村交付金」については、国有資産等所在市町村交付金法(昭和三十一年法律第八十二号。以下「市町村交付金法」という。)第三条において、市町村交付金として交付すべき金額は、交付金算定標準額に百分の一・四を乗じて得た額とし、当該交付金算定標準額は、原則として、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第三十二条第一項の台帳又は物品管理法(昭和三十一年法律第百十三号)第三十六条の帳簿等に記載され、又は記録された国又は地方公共団体が所有する固定資産の価格とする旨規定され、市町村交付金法第七条において、当該固定資産の価格は、総務省令で定めるところにより、当該固定資産の所在地の市町村長に通知される旨規定されているところである。
五について
市町村が公用に供する固定資産については、市町村交付金法第二条第二項第七号の規定により、市町村交付金は交付されないものとされており、お尋ねの「逗子中学校の例」については、市町村交付金は交付されていない。
六について
財務省所管一般会計所属の国有地について、平成二十九年度末時点において、公立小中学校用地として、地方公共団体と有償貸付契約を締結している件数は三百八十四件、無償貸付契約を締結している件数は四十四件である。
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