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新型コロナウイルス対策を最優先し、IRカジノの推進を断念するべきことに関する質問主意書
衆議院 第201回 第197号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
二〇一九年度中に決定されるはずであったIR(統合型リゾート)基本方針はいまだに示されていない。大阪市は一時断念し、他も後退しており、実質手を上げているのは全国でも横浜市だけになっている。横浜市においても全区で行う予定の説明会を中断し、四月下旬に市議会常任委員会へ説明するはずであったカジノを含むIRに関しての実施方針を六月下旬に先送りし、その公表時期を当初の六月から八月へ延期する一方で、パブコメを一か月で打ち切るなど、大変乱暴な手続きが進められている。そんな中、五月十三日、米カジノ大手のラスベガス・サンズが、日本参入を断念すると発表した。そこで以下質問する。
一 カジノ管理委員会は四月三日までに十一回開かれているようだが、公表されている議事要旨はあまりに簡潔で、どのような協議をしているのか明らかでない。もっと詳細な議事要旨ないし議事録を作成すべきではないか。
二 今年度、カジノ管理委員会の予算は三十八・一億円であり、そのうちカジノ管理委員会の職員の人件費に十五・六億円、カジノ管理委員会規則の作成経費などに八・三億円となっているが、約百人程度いるカジノ管理委員会の事務局職員は、新型コロナウイルス対策に政府が総力を結集している中、日々どのような業務をしているのか。
三 世界的な新型コロナウイルス感染症拡大によって、どこの国もインバウンド観光の推進どころではなく、カジノも閉鎖の危機に及んでいると考える。このような世界情勢、リーマンショック以上の経済不況が見込まれるなかで、これまでの予測に基づくカジノの計画では採算性の面からも全く現実的ではないことは容易に分かる。世界的な新型コロナウイルス感染拡大の現状において、各国のカジノ施設の状況をどのように把握しているか。
四 カジノ管理委員会の予算三十八・一億円はまさに不要不急の予算であり、新型コロナウイルス感染症対策予算に振り替えるべきと考えるが政府の見解を明らかにされたい。
五 先の質問主意書(質問第一六二号)において、三月十日の参議院内閣委員会における赤羽担当大臣の発言中、「状況の変更であったらまた検討しなければいけない」との答弁について、現下の新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえると、「状況の変更」はあったのではないかと問うたが、答弁がなかった。あらためて伺うが、現下の新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえると、「状況の変更」はあったのではないか。
六 五の「状況の変更であったらまた検討しなければいけない」との答弁にある検討の中身は、認定申請期間の延期を含む、政府としてのIR推進のプロセス自体の見直しも含まれるのか。
七 二〇一九年平均の一ドル百九・〇五円で計算すれば、ラスベガス・サンズによると、昨年のラスベガス・サンズのグループ全体の世界での売上高は、約一兆五千億円である。そのうちカジノの売上高は約一兆七百億円で、純利益は約三千六百億円のところ、二〇一九年一月から三月の純利益はプラス約八百十四億円であったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け今年は約五十五億円の赤字となっている。横浜市は初期投資も年間の運営費も一兆円規模とする計画案を示していたが、回収すべき経費が巨額で、日本におけるIRカジノビジネスモデルの困難さが明白になったと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
八 七で述べた大きな「状況の変更」のもと、政府は、誘致を検討している都道府県等からの認定申請期間の案を変更して欲しい旨の要望を待つことなく、認定申請期間の延期を含むIR推進のプロセスを根本から見直し、IRカジノを我が国で推進すること自体を断念する検討を始めるべきではないか。
九 官房長官は事ここに及んでもなお五月十三日午後の会見で、IRカジノは「観光立国を目指すわが国にとって不可欠」だと強弁したようだが、「新しい生活様式」において、日本型IRで不可欠としているMICE(多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称)施設の利用は、どのように見込んでいるのか。新型コロナウイルスと共生しなければならない時代に、「明日の日本を支える観光ビジョン」におけるMICE誘致・開催の支援方針を根本から見直すとともに、日本型IRの構想そのものも根本から見直すべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
カジノ管理委員会事務局においては、カジノ管理委員会議事運営規程(令和二年一月十日カジノ管理委員会決定)に基づき、会議の審議過程を明らかにするため、会議の日時、会議の場所、会議の出席者、会議の概要を記載した議事録を作成しているところである。なお、御指摘の「公表されている議事要旨」は、当該議事録とは別に、会議の開催状況を適時に明らかにする観点から、会議開催後速やかに作成し、ホームページで公開しているものである。
二について
カジノ管理委員会事務局においては、カジノ管理委員会が、特定複合観光施設区域整備法(平成三十年法律第八十号。以下「法」という。)第二百十三条の規定に基づき設置された行政機関として、法に規定された事務を適切に処理する上で必要となる業務を行っているところである。
三について
御指摘の「各国のカジノ施設の状況」については、報道等を通じて適切に把握するよう努めているところである。
四について
政府としては、カジノ管理委員会が、法第二百十三条の規定に基づき設置された行政機関として、法に規定された事務を適切に処理するために必要な経費を計上していると認識しており、御指摘のような「不要不急の予算」であるとは考えていない。
五、六及び八について
令和三年一月四日から同年七月三十日までとしている法第九条第十項の政令で定める期間の案については、観光庁が令和元年九月に実施した「区域整備計画の認定申請に係る意向調査」において「区域整備計画の認定申請を行うことを予定し、又は検討している。」と回答した都道府県等(法第六条第一項に規定する都道府県等をいう。以下同じ。)からヒアリングを行った上で作成したものであり、現時点においては、これらの都道府県等から当該期間の案を変更して欲しい旨の要望は受けていないことは先の答弁書(令和二年四月十七日内閣衆質二〇一第一六二号)二についてでお答えしたとおりであるが、政府としては、引き続き、これらの都道府県等の準備状況や意向を踏まえつつ、適切に対応してまいりたい。
七について
御指摘の「日本におけるIRカジノビジネスモデルの困難さ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、法第九条第十一項の規定による区域整備計画の認定の審査を行うに当たっては、設置運営事業等(法第五条第二項第三号に規定する設置運営事業等をいう。以下同じ。)について安定的な経営が可能であり、業績が下振れした場合にも適切に対応し、長期的に設置運営事業等を継続できること等について、厳正に審査を行うこととしている。
九について
我が国における特定複合観光施設区域(法第二条第二項に規定する特定複合観光施設区域をいう。以下同じ。)の整備は、我が国における国際会議等の開催を増加させ、国際会議等に伴う観光その他の交流の機会を充実させることを目的とするものである。また、法第五条第一項に規定する基本方針については、カジノ管理委員会から法第二条第一項に規定する特定複合観光施設及び特定複合観光施設区域における安全の確保についての意見が出されていること等を踏まえ、当該基本方針に感染症対策を含めた安全の確保についての事項を盛り込むことを検討しているところである。いずれにせよ、政府としては、新型コロナウイルス感染症の拡大が収束し、国民の不安が払拭された後には、反転攻勢し、官民を挙げたインバウンド復活への取組を進めていく考えである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。