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特定原産地証明書発行に関する各国の運用に関する質問主意書

衆議院 第204回 第139号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2021年5月20日
内閣転送 2021年5月26日
答弁書受領日
2021年6月1日
提出から12日
答弁の項目数
3
質問 1,695字/答弁 999字

質問本文

自由貿易の枠組みが、GATT(関税及び貿易に関する一般協定)、WTO(世界貿易機関)という多国間協定から、国別・地域別の経済連携協定(EPA)へと移っている。

EPAにおける貿易において、日本から輸出される産品が、EPAに基づく原産資格要件を充足していることを証明すると、相手国税関において、EPAで合意された通常の関税率よりも低い関税率の適用を受けることができる場合がある。そして、当該日本からの輸出産品がEPAに基づく原産資格要件を充足している特定原産品であることを証明する書類を特定原産地証明書という。

過去、日本では、経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律に基づいて認定を受けた特定原産品に関し、実際には原産資格要件を満たしていなかったにもかかわらず特定原産地証明書が発給され、後に、当該発給の決定が取り消される事案があった。その後、原産品判定時の審査状況を確認したところ、一部の指定発給機関の判定事務所において、経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律施行規則で審査のために提出を要求されている資料が適切に提出されていないにもかかわらず、審査を実施していた事例が確認された。

このような、過去の不正事例は、特定原産地証明書の信頼性についてEPA締約国等に疑義を生じさせかねない。

もっとも、このようなEPA締約国間等に疑義を生じさせかねない事態が生じるということは日本に限ったこととはいえない。

そこで、次のとおり質問する。

一 EPA締約国間の関係について

1 政府として、日本が締約当事国となっている経済連携協定(EPA)締約相手国において、経済連携協定に基づく特定原産地証明書が不正に発給されていた事例を確認しているか。

2 前項の確認を行っている場合、どのような手続に基づいて確認しているか。また、そのような確認を行っていない場合、それはどのような理由からか。

3 マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)においては、相互審査制度が導入されているが、特定原産地証明書の発行手続に関しても、EPAに基づく原産資格要件が輸出相手国における関税率に影響し、輸出競争力に影響するものであるから、EPA締約国間で平仄をとって競争条件が整えられるべきであり、FATF同様の相互審査制度を導入すべきと考えるが、政府として如何。

二 中小企業におけるEPAを活用した輸出促進について

1 EPA締約国は、多くの国・地域にわたることから、これら国・地域の貿易実務の熟知は、輸出産品、殊に部品点数の多い工業製品を製造・生産する中小企業にとっては、専門人材の不足や情報の収集・集積の点で容易ではないという声がある。EPAによる輸出促進の実を上げるには、EPA相談デスクの拡充など貿易業務に関する煩雑な諸手続に対する中小企業を支援する枠組みを拡充すべきと考えるが、政府として如何。

2 前項に関し、特に、中小企業にとって、輸入国側の関税減免が輸出促進に直結するが、特定原産地証明書の取得に多大な労力を要しているという声がある。中小企業による同証明書の取得に関し、同証明書の取得に精通している民間人のネットワーク化を進めるとともに、先進市町村で活躍している職員や民間専門家が広く地域人材ネット(地域力創造アドバイザー)としてデータベース化されているのと同様のデータベースの構築を検討すべきと考えるが、政府として如何。

3 EPAの影響低減を旨として、主に国内製造業一般を対象とする政策について、「中堅・中小企業等の新市場開拓のための総合的支援体制の強化」のための予算として、三十三億円が令和二年度第三次補正予算で計上され、九十二億円が令和三年度予算で計上されている。中堅・中小企業等のEPAを活用した輸出促進が日本経済の発展に不可欠であることは明らかであることから、前二項の政策実現も考慮に入れて、必要に応じて「中堅・中小企業等の新市場開拓のための総合的支援体制の強化」のための予算を拡大することを検討すべきと考えるが、政府として如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「特定原産地証明書が不正に発給されていた事例」については、我が国が締結している経済連携協定(以下「協定」という。)の他の締約国の手続に基づく事例であることから、政府として確認する立場にない。また、「FATF同様の相互審査制度」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

なお、協定であって、輸入締約国における関税上の特恵待遇を要求する輸入者に対して、原産地証明書の提出を要求する旨定めているものについては、輸入締約国の税関当局は、輸出締約国における原産地証明書の発給に権限のある当局に対し、協定に規定する原産品であるか否かに関する情報を要請することができる旨の規定が措置されているところ、政府としては、こうした規定に基づき、協定に係る我が国への適正な輸入を確保するため必要な場合には、外交ルートを通じ、かかる要請を実施している。

二の1及び2について

お尋ねの「同証明書の取得に精通している民間人のネットワーク化」及び「先進市町村で活躍している職員や民間専門家が広く地域人材ネット(地域力創造アドバイザー)としてデータベース化されているのと同様のデータベースの構築」の意味するところが必ずしも明らかではないが、中小企業等による協定に関する貿易手続等の業務を支援するため、民間の専門家も活用し、経済産業省では、EPA相談デスクにおいて、協定に基づく特定原産地証明書(経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律(平成十六年法律第百四十三号)第二条第五項に規定する特定原産地証明書をいう。以下同じ。)の発給手続に特化して相談対応を行っているほか、独立行政法人日本貿易振興機構では、全国に設置した貿易投資相談窓口において、協定に関するものを含めた貿易手続全般について、相談対応を行っているところである。政府としては、引き続き、中小企業等が特定原産地証明書の発給手続等の貿易手続を円滑に行えるように支援してまいりたい。

二の3について

政府としては、「総合的なTPP等関連政策大綱」(令和二年十二月八日TPP等総合対策本部決定)に基づき「中堅・中小企業等の新市場開拓のための総合的支援体制の強化」を実現するため、令和二年度一般会計補正予算(第三号)及び令和三年度予算において必要な予算を計上したところであるが、引き続き必要な予算を確保してまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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