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性教育に関する政府の認識と計画に関する質問主意書

衆議院 第211回 第121号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×4

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年6月15日
内閣転送 2023年6月21日
答弁書受領日
2023年6月27日
提出から12日
答弁の項目数
4
質問 1,067字/答弁 1,450字

質問本文

今国会において衆議院に提出された刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案において、いわゆる性的同意年齢が十六歳未満と引き上げられた。しかし、年齢差要件が設けられ、十六歳未満の者に対し、性交等した者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれたものに限る)という五歳差規定が存在する。この規定は中学生同士の恋愛、ひいては性交等を容認しているともいえ、中学生は年齢差が五歳以内である場合、性的同意を自らの意思で取ることができると言うことを意味する。

しかし、日本の公教育において一貫した性教育は行われていない。例えば、中学一年の保健体育科の学校指導要領では「受精・妊娠を取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないもの」と定めている。学校教育の中で性交は取り扱わない方針であることがわかる。

一方、国連教育科学文化機関(UNESCO)は二〇〇九年に「国際セクシャリティガイダンス」を発表し、二〇一八年に改訂版を発行した。これは二〇一五年九月に行われた国連サミットにて採択された「持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ」における目標四「すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」を達成するための方策の一つとして位置付けられている。ここでは「性教育」に限らず、包括的性教育として、性と生殖の権利、セクシュアリティ、ジェンダー、暴力、人権などを、科学的根拠を基にカリキュラムとして設計している。

二〇一九年国連こどもの権利委員会は日本に対して「思春期の女子および男子を対象とした性と生殖に関する教育が学校の必修カリキュラムの一部として一貫して実施されることを確保すること」が勧告された。

本国においても二〇一二年度より「生命(いのち)の安全教育」と称して子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう新たな指導を開始している。しかし、これらは「国際セクシャリティガイダンス」において定められる包括的性教育の一部でしかない。

以下性教育に関する政府の見解を伺いたい。

一 性教育が施されていない中で中学生同士が性交等を行うことをどのように捉えているのか。

二 本国において、人権である「性と生殖の権利」は保護されていると考えるか。

三 二〇一九年に国連子どもの権利委員会より受けた勧告に対して、どのように受け止め、現在までどう計画を実行してきたのか。

四 生命の安全教育を「性犯罪・性暴力対策」以外の範囲へ広げていく計画はあるか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「性教育が施されていない中で」の意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、学校における性教育については、例えば、中学校学習指導要領(平成二十九年文部科学省告示第六十四号)の保健体育科の解説である「中学校学習指導要領(平成二十九年告示)解説 保健体育編」(平成二十九年七月文部科学省)において、「思春期には、下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの働きにより生殖器の発育とともに生殖機能が発達し、男子では射精、女子では月経が見られ、妊娠が可能となることを理解できるようにする。また、身体的な成熟に伴う性的な発達に対応し、個人差はあるものの、性衝動が生じたり、異性への関心などが高まったりすることなどから、異性の尊重、性情報への対処など性に関する適切な態度や行動の選択が必要となることを理解できるようにする。」と記述するなど、児童生徒の発達段階に応じて適切に指導することとしている。

二について

御指摘の「人権である「性と生殖の権利」」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、「第五次男女共同参画基本計画」(令和二年十二月二十五日閣議決定)において、「心身及びその健康について、主体的に行動し、正確な知識・情報を入手することは、健康を享受できるようにしていくために必要である。特に、女性の心身の状態は、年代によって大きく変化するという特性があり、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」(性と生殖に関する健康と権利)の視点が殊に重要である。」としており、当該視点を踏まえた生涯にわたる男女の健康の包括的支援として、成育過程(成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律(平成三十年法律第百四号)第二条第一項に規定する「成育過程」をいう。)にある者等に対し、必要な成育医療等(同条第二項に規定する「成育医療等」をいう。)を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進するなどしているところであり、引き続き、必要な取組を進めてまいりたい。

三について

御指摘の「二〇一九年国連子どもの権利委員会」による「思春期の女子および男子を対象とした性と生殖に関する教育が学校の必修カリキュラムの一部として一貫して実施されることを確保すること」との勧告における「性と生殖に関する教育」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、当該勧告は、法的拘束力を持つものではなく、児童の権利に関する条約(平成六年条約第二号)の締約国に対し、当該勧告の内容に従うことを義務付けているものではないと理解している。

なお、一についてでお答えしたとおり、学校における性教育については、児童生徒の発達段階に応じて適切に指導することとしているところである。

四について

御指摘の「「性犯罪・性暴力対策」以外の範囲」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、「生命(いのち)の安全教育」については、その「指導の手引き」において、その目標を「性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないようにするために、生命の尊さを学び、性暴力の根底にある誤った認識や行動、また、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、生命を大切にする考えや、自分や相手、一人一人を尊重する態度等を、発達段階に応じて身に付ける。」としており、現時点では、これを変更する予定はない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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