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自然関連財務情報開示タスクフォースに関する政府の対応に関する質問主意書
衆議院 第212回 第123号お答えすることは困難 ×1
質問本文
自然環境の変化や生物多様性が企業の業績に及ぼす影響に関する情報を企業や金融機関が開示するための枠組みの構築を目的とする自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は、投資家などのステークホルダーが、自然を持続させながら発展していける企業やビジネスモデルを選択し、投資することを可能とする。
TNFDのフレームワークは、全ての企業や金融機関が、規模やセクター、バリューチェーンの規模を問わず、自然関連課題を特定し、評価できるように設計されている。このフレームワークは、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」という四つの柱で構成される開示推奨項目、「Locate(発見)」「Evaluate(診断)」「Assess(評価)」「Prepare(準備)」の四つの単語の頭文字から成る造語で、人々へ便益をもたらす自然資本への配慮を企業のバリューチェーンや金融機関のポートフォリオのリスク管理プロセスに組み込むための実践的ガイダンスであるLEAPアプローチを含む評価ステップなどから成り立っている。
国内通信会社の中には、TNFDの最終提言v1.0の公表を受けて、同社が運用する基地局・データセンターなどの通信拠点周辺の環境分析・評価を行い、植物の外来種・希少種の分布を推定・評価し、優先的に対応を検討すべき拠点を特定している。
TNFDの枠組みの下、企業や金融機関に自然資本に関する情報開示を促し、世界の資金の流れを自然環境にとって負の影響を与える結果から良い影響をもたらす方向に移行させることを目指すことは、人類が自然との共生を果たしていくうえで極めて重大なことである。
そこで、次のとおり質問する。
一 TNFDの枠組みに基づいた開示について、日本国内での普及状況について、政府はどのように考えているか。
二 TNFDの推奨事項が日本の財務報告やサステナビリティに与える影響について、政府はどのように評価しているか。
三 政府は、TNFDの枠組みを国内企業に適用する計画があれば明らかにされたい。また、同計画がある場合は、その時期と方法について説明願いたい。
四 前項において、適用計画がある場合、TNFDの適用に伴い、中小企業に生じる影響についての想定とそれに対するサポート策について、政府として具体策を立てているのであれば、それを明らかにされたい。
五 政府として、国際的な枠組みとしてのTNFDに日本がどのように関与していくべきか、政府の長期的な戦略があれば、それを明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、御指摘の「TNFD」が令和五年九月に公表した提言(以下「提言」という。)を参照した情報開示が、一部の事業者において行われていると認識している。
二について
提言を参照した情報開示は、事業活動による自然資本(「生物多様性国家戦略二〇二三−二〇三〇」(令和五年三月三十一日閣議決定)において「地球上の再生可能/非再生可能な天然資源・・・のストック」と定義している「自然資本」をいう。)及び生物多様性への影響等を明らかにし、これらを踏まえた事業活動におけるリスクや機会の評価や目標設定等につながるものと考えている。
三及び四について
お尋ねの「TNFDの枠組みを国内企業に適用する計画」の具体的に意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難であるが、事業者による自主的な自然関連の情報開示に係る取組が進むよう、「生物多様性民間参画ガイドライン」(平成二十一年八月環境省策定)の改訂、事業者に対する研修会の実施等を行っているところであり、今後とも当該取組を支援してまいりたい。
五について
御指摘の「TNFD」において自然関連の情報開示に係る実効的なルールが形成されるよう、引き続き官民連携の下で国際的な議論に参加していくことを考えている。