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米軍板付基地撤去に関する質問主意書
衆議院 第59回 第3号
質問本文
衆議院議長 石井光次郎 殿
米軍板付基地撤去に関する質問主意書
昭和四十三年六月二日九州大学工学部校舎に、米軍沖繩嘉手納基地所属RF4C=ファントム偵察機が墜落し、このため地元福岡市民はもちろん全国民に大きな不安を与え、米軍板付基地撤去の決議が九州大学をはじめ、福岡県議会、その他の地方議会でも行なわれた。
この事態に対し、政府は基地問題関係閣僚協議会で「米軍板付基地を移転する方針のもとに代替地をさがす」ことをきめ、日米合同委員会で米側との間に移転について原則的了解ができたと称している。これらの問題に関し次の諸点を質問する。
一 六月二十日の日米合同委員会では、本件に関していかなる協議を行ない、合意したのか、具体的に答えられたい。
二 九州大学や福岡県議会の「米軍板付基地撤去」の決議、地域住民の運動に示されるように、国民こぞつて「基地撤去」の要求がつよまつているにもかかわらず、六月二十日木村官房長官は記者会見で「板付基地の移転候補地は、年内にも選定したい。しかし現在の段階では板付基地を移転するという政府の方針を明確にし、米軍から、候補地があれば協議するとの回答を得たことに意味がある」とのべて、基地撤去の要求を無視する政府の態度は、国民に多くの不安と疑惑を与えている。
政府が「基地撤去」の国民的要求を拒否して「板付基地を移転するという方針を明確にした」という経過とその内容を詳細に答えられたい。
三 九州大学への米軍機の墜落事件後、六月八日九州大学の要求に対し、米軍は、夜間飛行は中止すること、及び着陸の際、大学上空は通らないこと、など約束した。
しかるに現地の調査によれば、この約束は無視され、依然として事件前と全く同じ状態で米軍機の飛行が行われており、九州大学はもちろん、附近住民の不安は一層つよまつている。
佐藤総理は、所信表明で「基地周辺の住民に生活上の不安や危ぐを与えることのないよう最善をつくす」とのべているが、この米軍の違約行為に対し具体的にどのように対処してきたか、またどのような措置をとるか。
右質問する。
政府答弁書
一、六月二十日日米合同委員会において、米側に対し「政府は、六月十一日基地問題閣僚協議会において、板付飛行場の移転を前提として、そのための代替地について前向きに検討を行なう方針を決めた。
いずれ具体案がまとまつたならば、適当な委員会を通して提案する予定である。」旨申入れ米側の協力を求めた。
これに対し、米側は「適当な代替地があれば移転することに同意する。」旨答え協力を約した。
二、日米安全保障条約により米軍に使用を認めている施設は、わが国の平和と安全のために欠くべからざるものである。
板付飛行場についても、同飛行場は在日米軍の重要な施設であり、わが国の防衛のため必要欠くべからざるものであるが、人口稠密な都市部に近接して所在しているという特殊事情に鑑み、六月十一日基地問題閣僚協議会において、板付飛行場の移転を前提として前向きに代替地を検討することとしたものである。
三、六月八日米軍は、九州大学当局に対し、「事故原因の調査中は絶対必要の場合を除き、米軍機の夜間飛行は行なわない。また、米軍機が九州大学の上空を飛行することを避けるため、有視界飛行をする米軍機は離陸後三十五度右に旋回する措置を講ずる。」旨を約し、この約束は現在守られている。
米軍は板付基地の使用に一層の慎重を期しており、政府は、前述のとおり板付基地移転のために代替地の選定に鋭意努力中で、基地周辺住民の民心の安定につとめている。
右答弁する。
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