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大規模小売店舗の進出規制と商業活動調整協議会委員の選定に関する質問主意書

衆議院 第77回 第23号

提出者
衆議院
提出日
1976年5月20日
内閣転送 1976年5月22日
答弁書受領日
1976年5月28日
提出から8日
答弁の項目数
2
質問 1,435字/答弁 587字

質問本文

衆議院議長 前尾繁三郎 殿

大規模小売店舗の進出規制と商業活動調整協議会委員の選定に関する質問主意書

近年大スーパーの進出、特に「大規模小売店舗法」の施行に伴い、許可制が届出制に改められて以来、大スーパーの無制限な新増設により、全国の中小小売店は、地元は言うに及ばず、周辺の商店街、小売市場でも倒産や転廃業が続出し、残つた小売店も売上げが三割減、五割減と、じわじわ倒産や転廃業へと追いつめられているのが実情である。

こうした傾向は名古屋市においても例外でなく、例えば名古屋市西区のダイヤモンドシティ・ジャスコ店をみても、同店の進出は周辺の商店街・小売市場に深刻な打撃を与えている。三〇〇の小売商店のうち、その七割が売上げ低下を訴えており、また同店周辺の名塚ストアーは二〇店舗あつたものが、ジャスコ店開店以来一年にしてわずか七店舗となり、香呑市場一六店舗が四店舗に、万代市場八店舗が四店舗に、平六ストアー一六店舗が六店舗にと、次々に転廃業を余儀なくされている。こうした実態は、大スーパーの無制限な進出が中小小売店の営業権と生活権をいかに無残に破壊するかを如実に物語つているところであるが、今般なお、同店の店舗拡張を、地元商店街の大多数の反対を押し切つて、名古屋商調協が決定したという事実である。これは政府の中小小売業者に対する行政姿勢の反映であり、今こそ政府は深刻な実態を直視し、中小小売業者の保護育成のために必要な施策を強力に推進すべきであると考える。現行届出制を都道府県知事の許可制にするなどにより、大スーパーの無制限な進出を規制することこそ、中小小売業者の道であると考える。

それだからこそ中小小売業者の利益を守るためにも、商調協を構成する委員の選定は慎重を期さねばならないということである。名古屋市商店街連合会は同市内の百貨店、大型スーパー数社から融資を受け、小売商の近代化運営資金制度を設けることを決定している。この決定は、同連合会の自主的判断にまかされるものであり、とやかく介入すべきものでないことは言をまたない。

問題はこのように百貨店、大型スーパーと特殊な利害関係にある同連合会の理事長が小売業者を代表する商調協の一委員であるという事実である。こうした委員が小売商全体の意見を正しく反映できるかどうか、はなはだ疑問であると言わざるを得ない。前記大型店の再拡張許可に至る経過からも、小売業者から多くの疑問が寄せられているところである。

よつて次の事項について、政府の明解な見解を求める。

一 政府は、名古屋市の先の例のごとき、中小小売業者の深刻な実態をどう認識しているか。

大規模小売店舗の新増設に当たつては、現行届出制を都道府県知事の許可制に変更するなどの措置をとるべきであると考えるが、どうか。政府は中小小売業者のかかる窮状をどう打開しようとしているのか。

二 前記小売業者を代表する商調協委員が百貨店、大型スーパーと特殊な利害関係にあるのは、「商業活動調整協議会の運用について」(昭和四十九年二月二十八日付、四九産局一二三号)の、商調協委員選定に当たつての留意点、「�@小売業者を代表する委員については、当該地域の小売商全体の意見を正しく反映されること」及び「�C百貨店、スーパー等特定の大型小売業者への納入業者等特殊な利害関係のある委員は選定しないよう十分に注意すること」のいずれにも抵触するものであると考えるが、政府の見解を聞きたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

大規模小売店舗法においては、中小小売業の事業機会の適正な確保と小売業の正常な発達を直接の目的としつつ、消費者利益の保護にも配慮すべきこととされている。政府としては法制定後その運用において本法の目的が達成されるように努力しており、本法に基づく具体的な調整に当たつては、商工会議所等に設けられる商業活動調整協議会(商業者、消費者、学識経験者で構成)の審議結果を尊重してこれを行つており、地元の実態に即した調整が行われていると考えている。

また、制度的にも必要に応じ通商産業大臣の変更勧告、変更命令が行われることとなつており、その効果は営業停止命令や罰則により十分担保されているところであり、許可制への移行が必要とされるような情勢変化が生じているかどうかについては、なお慎重な検討を要するものと考える。

更に今後とも、中小小売業者の健全な発展を図るため、本法の適切な運用と中小小売業の近代化促進等を図つていきたい。

二について

商業活動調整協議会での審議は、本法に基づく調整に当たつて重要な役割を果たしており、その委員の選定については、従来から、これが適正に行われるよう指導してきたところである。御指摘の件についても、当該委員は同地域の最大の小売商団体の代表であり、商工会議所で正式な手続を経て選任されたものと聞いており、特に問題はないものと考えている。

右答弁する。

衆議院の原文

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